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「クルマ2台=“8輪生活”は、はたして楽しかったか!?」

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“クルマ通”戸賀編集長の愛車遍歴 Vol.4

戸賀編集長が語る愛車ヒストリー 第4弾!
「クルマ2台=“8輪生活”は、はたして楽しかったか!?」

2022.08.04

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戸賀編集長が語る愛車ヒストリー 第4弾!<br/>「クルマ2台=“8輪生活”は、はたして楽しかったか!?」

業界でも屈指の “クルマ通”である戸賀編集長。数々の名車を乗り継いで来た彼が「何を基準にクルマを選んだのか?」、または「そのクルマのどこが魅力なのか?」を語ります。J PRIMEをご覧の貴兄の“今後のクルマ選び”の参考になれば…と思います。今回ご紹介するのは、異色の8輪生活のお話です。聞き手は戸賀編集長の雑誌編集者時代の先輩、フリーランスエディターの高(『“クルマ通”戸賀編集長の愛車遍歴」参照)です。

「オープンカー×ワゴン」の2台持ちは、楽しさ倍増のはずだった???

高 前回、メルセデスの初代Cクラスをベタ誉めしていたはずなのに、それを1年くらいで売ってしまうんだよね?

戸賀 はい。C200はそれはそれは良くデキたクルマだったんですけどね…真面目過ぎて、ちょっと面白みに欠けるというか…、自分の気持ちが萎えちゃったもんで、早々に買い替えちゃったんです。今度は運転して楽しく、気持ちが昂ぶるブリティッシュオープンにしたんです。

高 ん? それってもしかしてMG RV8のことかな? グリーンメタの?

愛車ヒストリー
1994年当時、戸賀編集長が乗っていたRV8はグリーンメタのボディに、内装はタン革という、いかにもブリティッシュなオープンカーでした。あのエンスーな『エンジン』誌の編集長を歴任した鈴木正文さんもRV8に乗っていたとか。運転しているのは、戸賀編集長じゃありません(笑)Photo:Shutterstock

戸賀 そうそう、よく覚えてますね。当時、世界文化社の『Car EX』誌の企画で「クルマを2台持って楽しもう」と提案したんですが、自分も実践してみたいと思って、MG RV8とオペル アストラワゴンを所有してみたんです。

高 ほう、なんでまたその2台を選んだの?

戸賀 今までドイツ車ばっかりだったので、今度はイギリス車に乗ってみたいと思いまして…それもオープンカーに! で、まずは当時としては珍しいレザーシートのRV8を買おうと決めたんですが、当然駐車場代を2台分支払わなきゃいけないもんだから、もう1台はリーズナブルな小型車しか選べなかったんです。僕は当時「小型車は機能性を考慮したらドイツ車しかない」と考えてたもんですから、金銭的にはオペル アストラしか選択肢がなかったんです。しかもあの頃ゴルフに熱中し始めたこともあって、ワゴンにしたって次第です。ゴルフや買い物などにはアストラで行って、箱根の取材とかにはRV8に乗ったもんです。そういう「日常」と「非日常」の使い分けが面白かったですね。

高 日常と非日常の使い分けか…それって現代のリッチなオジサンも実践すると、カーライフがより充実するんじゃないかな。で、もちろんデートにはRV8だったんだよね!? 英国を代表とするスポーツカーと言えば多くのマニアがMGBを挙げるけど、そのMGBをベースにV8エンジンを積んだ2度目のモデルとして1992年にデビューしたのが若き戸賀青年が買ったRV8だね。あの頃はMGブランドはローバー・グループの傘下にあって、ローバーとしてはスポーツカーブランドとしてMGを復活させたいという気持ちが強かったんだよね。でも、新規で開発する余裕がなかったもんだから、MGBのモダナイズバージョンとして、RV8を作ったんだよな。

戸賀 あらっ、高さんにしては珍しくちゃんとした薀蓄を語りますね。明日あたり雪でも降るんじゃないっスか(笑)。そのとおりですよ、MGBとさほど変わらないボディに、3947ccのV8エンジンを積んでたんです。小さいオープンボディなのに190PSもあるから、「こりゃあバカっ速だろ!!」と思って買ったんですけどね…。でもねぇ、直線はメチャ速いんですが、コーナーが全然ダメ。5速MTを駆使し、古典的な足回りをなだめすかして走るのは楽しいと言っちゃあ楽しかったんですけどねぇ…(笑)。そのうえエアコンが効かないから暑いし、フロント・バルクヘッド越しからエンジンの熱が伝わるせいか、ペダル類が異様に熱くなって、クラークスのデザートブーツのゴム底がくっついちゃうんですよ。あれには参りましたね(苦笑)。そういうこともあって、RV8は女子ウケは良くなかったですね。僕としては初の英国車だったのに、このRV8のせいで英国車が苦手になっちゃいました(笑)。

戸賀編集長の愛車遍歴
RV8と一緒に乗っていたのが、オペル アストラワゴン(ボディはブルーメタリック)。写真提供:ヤナセ(それにしてもこの画像を手に入れるのに3日も費やしました…元ヤナセ広報の有能女史、現ヤナセ広報のスタッフ様、ありがとうございました)。

高 ふ〜ん。で、アストラワゴンの方はどうだったの? 当時の新車情報としては、2リットル直列4気筒SOHCで115PS、新車価格240万円くらいでヤナセが扱ってたんだっけ。

戸賀 そうそう、115PSの割には気持ちよく走ったなぁ。キャディバッグをラゲッジスペースに積んで、都内のゴルフ練習場や関東近郊のゴルフ場に出かけましたっけ。仕事の打ち合わせとかにも使ってたかな…サイズ的にも取り回しが良くて、あっちこっち行くのにとても機能的なワゴンでした。アストラワゴンはクルマと言うよりは、“良くできた道具”って感じでしたね。でもねぇ、メルセデスのCクラスと同様、クルマとしての出来が良過ぎると、逆に気持ちが萎えちゃうんですよね。特にRV8を半年で手放してからは、アストラワゴンへの愛着もどんどん薄れてきちゃったんですよ。だから、RV8の後を追うようにして、手放しちゃいました。そうそう、当時のヤナセのサービスがとても丁寧だったのを覚えています。このヤナセの対応が、当時のオペルの価値を高めたと言ってもいいでしょう。かくいう僕も、アストラワゴンでヤナセの魅力を知ったんですから。

高 まぁねぇ…RV8とのセットだからこそ成立したとも言えるからねぇ。ってことは、2台=8輪生活はあまり美味しくなかったって感じかな?

戸賀 そうかもしれません。当時、僕は実家で暮らしていたおかげで金銭的にクルマに回せる余裕があったとはいえ、やはり2台所有には妥協したところがあったんです。つまり、RV8はスポーツカーとして、アストラワゴンはセカンドカーとして、どちらも自分的には中途半端な選択だったんです。だから、どちらのクルマが良くなかったのではなく、単に僕が満足できなかったんでしょうね。2台のキャラ、ジャンル、サイズ、用途、価格などがお互いに打ち消しあうような…2台でプラマイゼロになるような組み合わせだと上手く楽しめたと思います。でもね、この28年前の教訓を生かし、近いうちに現代のリッチなオジサン向けの「8輪生活」をきちんとお薦めしようかと思います。

高 おおっ、それは楽しみですね。

文 高 成浩(POW-DER)

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2024年12月8日(日)パネライ大丸心斎橋ブティックにて戸賀編集長のショッピングアドバイス

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