パテック・フィリップ

現行モデルの新バージョンを含め、全部で12の新作を披露したパテック フィリップ。初出展となる「WATCHES & WONDERS GENEVA」で時計のプロを唸らせたのが、年次カレンダー&トラベルタイムと2つの機能を初めて融合させた「Ref.5326」。さらに「隠し玉」として発表された1/10秒計測、及び表示可能な新クロノグラフも見逃せません。現地で実物に触れた時計ジャーナリスト 渋谷ヤスヒトさんがお届けします。

パテック ・フィリップ
(画像=Yasuhito Shibuya)

特許を持つ年次カレンダーとトラベルタイムのふたつの複雑機構を搭載!

パテック ・フィリップ
(画像=Yasuhito Shibuya)

バーゼルワールドと同じブースでジュネーブに初出展したパテック フィリップ。これまでのブリーフィングに代わって、撮影セッションが設けられました。そこに集まった各国のプレス同士で「これは素晴らしい」といちばん評価が高かった新作が、年次カレンダーとトラベルタイム、同社が特許を持つふたつの複雑機構を搭載した「年次カレンダー・トラベルタイム Ref.5326」。

アラビア数字を使い、外周に向かって色が濃くなるアントラサイトカラー。しかもアンティークカメラのケースのような細かなざらつきのある文字盤の下には、8つの特許が盛り込まれた新型の自動巻きムーブメントが時を刻みます。

パテック ・フィリップ

「カラトラバ」スタイルの「トラベルタイム」モデルといえば、2015年に登場した「Ref.5524」がまず頭に浮かびますが、ローカルタイムを示す時針をジャンプさせるためにケース左側に2つあった大型のプッシュボタンの機能は、3段引きのリュウズにスマートに統合され、スッキリした丸型ケースになっています。近年”快適さ”が必須条件となったビジネスシーンでの着こなし。各国を飛びまわるジェットセッターともなれば、その重要性が増すのは必然でしょう。ケースサイドにクルー・ド・パリ(ホブネイル・パターン)・ギヨシェ装飾が施されていることもあり、クラシック且つドレッシーな雰囲気も兼備。”快適さ”重視の海外出張時のビジネススタイルも超絶機能を備えた「年次カレンダー トラベルタイム Ref.5326」を纏えば、全身にクラス感が備わるため、旅先でも周囲に差がつくことは言うまでもありません。

年に1度、3月1日にだけカレンダー修正が必要な年次カレンダー機能の便利さは改めて言うまでもありません。必要ないときは通常の時針の下にホームタイムを表示するスケルトンの第1時針を隠せるスマートなトラベルタイム機能も備えたことで、日常でも海外旅行でも活躍する画期的なモデルです。

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このモデルと共に、同じスタイル、同じテイストの文字盤を備えたスタンダードな3針モデル「カラトラバ Ref.5226」も登場しました。こちらのムーブメントは自動巻きの定番、ストップ・セコンド機能を備えた自動巻ムーブメント「キャリバー26-330 S C」。やはりケースサイドにクルー・ド・パリのギョシェ装飾が施されています。機能はシンプルな方がお好みという方には、こちらがオススメです。

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「年次カレンダー・トラベルタイム Ref.5326」 発売中
 ¥8,888,000(税込)

ケース:ホワイトゴールド
ケース径:41mm
ムーブメント:自動巻き(31-260 PS QA LU FUS 24H)
パワーリザーブ;約48時間
防水性:3気圧防水

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「カラトラバ 5226」 発売中
¥4,510,000(税込)

ケース:ホワイトゴールド
ケース径:40mm
ムーブメント:自動巻き(キャリバー26-330 S C)
パワーリザーブ:約45時間
防水性:3気圧防水

パテック史上初の1/10秒クロノグラフ!

パテック ・フィリップ

一方、フェア終了日の翌日となる4月6日、「隠し玉」のように発表されたのが、パテック フィリップで初めて、1/10秒計測・表示が可能なハイビートクロノグラフ「1/10秒シングルプッシュボタン・クロノグラフ5470P」。

このクロノグラフに搭載された新型クロノグラフムーブメント「Cal.CH 29-535 PS 1/10」は、2009年に発表されたクロノグラフモデルのCal.CH 29-535 PSを基本に開発された。しかし、1/10秒クロノグラフ機能のために、中身はまったく違うもの。シリコン素材のテンプや歯車などに、LIGAと呼ばれる半導体製造技術などが惜しみなく導入され、7つの新しい特許を搭載。時計愛好家にとっては見逃せない画期的な新技術を満載しています。

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技術的に最も興味深いのは、1分間で文字盤を1周するシルバーのクロノグラフ秒針と、同軸でその5倍速、12秒で文字盤を1周するレッドの1/10クロノグラフ秒針、その2つのシステムが独立していること。しかも衝撃による針飛びを徹底的に抑える耐ショック機構を搭載。

クロノグラフは2時位置のボタンでスタート&ストップ&リセットを行うシングルプッシュタイプ。計測した時間は、まず分は3時位置の30分積算計で、秒は通常のクロノグラフ秒針の位置で、そして1/10秒単位の経過時間は、文字盤外周に12個配置された1/10秒読み取り用の10分割されたスケールで、赤い1/10秒針の位置を読み取ることで行います。

この針の素材もシリコン系の独自開発素材。こうしたディテールも時計愛好家には見逃せません。

「1/10秒シングルプッシュボタン・クロノグラフRef.5470P」
価格:時価・入荷時期未定

ケース:プラチナ
ケース径:41mm
ムーブメント:手巻き(Cal.CH 29-535 PS 1/10)
パワーリザーブ:約48時間(クロノグラフ停止時)
防水性:3気圧防水

上品なヴィンテージ感たっぷりの永久カレンダーモデル

パテック ・フィリップ
(画像=Yasuhito Shibuya)

これ以外にも、時計界のトレンドであるグリーンカラーのクロノグラフやワールドタイムモデルの新色文字盤モデルなど、魅力的な新作が揃った今年のパテック フィリップ。どれも紹介したいものですが、やはり1本はコンプリケーションモデルをご紹介しましょう。

パテック ・フィリップ

コンプリケーションモデルでオススメの新作は、2017年に発表された永久カレンダー Ref.5320モデルの新しいホワイトゴールドバージョンです。12時位置に曜日・月表示窓、6 時位置に指針式のデイト表示、ムーンフェイズ表示を融合させた伝統のレイアウト。そして文字盤は、マニアがサーモンピンクと呼ぶ「ローズゴールドめっきのオパーリン」カラーを採用し、上品なヴィンテージ感たっぷりの1本に仕上がっています。

同じ文字盤カラーの「手巻きクロノグラフRef.5172」と共に、1940年代から50年代を彷彿させます。どちらもこの時代のテイストが好きな人には必見の新作です。

「永久カレンダー Ref.5320 」発売中
¥10,934,000(税込)

ケース:ホワイトゴールド
ケース径:40mm
ムーブメント:自動巻き(キャリバー 324 S Q)
パワーリザーブ:最大45時間
防水性:3気圧防水 

年次カレンダーにもオリーブグリーン文字盤!

パテック ・フィリップ

また、年次カレンダーモデルの中でも読み取りやすさが抜群の、文字盤上部に弓型に並んだ3つの窓で、曜日、日付、月を表示する5205モデルにも今年、旬なダイヤルカラーのモデルが登場しました。オリーブグリーンカラーで、しかも中央から外側に向かってブラックに変わるブラック・グラデーションのソレイユ文字盤と、ローズゴールドのケースの組み合わせは、大人の風格をアピールしたい方には見逃せないテイスト。こちらも見逃せません。

「年次カレンダー 5205」発売中
¥6,424,000(税込)

ケース:ローズゴールド
ケース径:40mm
ムーブメント:自動巻き(キャリバー 324 S QA LU 24H/206)
パワーリザーブ:約45時間
防水性:3気圧防水

Patek Philippe(パテック ・フィリップ)
https://www.patek.com/ja/

文 時計ジャーナリスト 渋谷ヤスヒト


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