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納車2か月、92年式メルセデス・ベンツ300E-24という名車に乗り続けるうちに、戸賀編集長が気付いたこととは?

2024.07.29

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納車2か月、92年式メルセデス・ベンツ300E-24という名車に乗り続けるうちに、戸賀編集長が気付いたこととは?

2024年6月2日、ついに92年式メルセデス・ベンツ300E-24、走行3万8000キロ、ボディカラーはブルーブラックという往年の名車が、戸賀編集長の元に納車されました。
『トガブロ。』をご覧の方々はご存じかと思いますが、この300E-24、戸賀編集長のかなりのお気に入りになっているようなのです。そこで今回は、約2か月乗って戸賀編集長がどこに魅力を感じているのか? あらためて気付いたことなどを聞いていきたいと考えております。
話しの聞き手は、雑誌編集者時代から30年来の付き合いを続けている、フリーランスエディターの菅原(スガ)でお送りいたします。

菅原 待ちに待った300E-24が約2か月前に納車された訳だけど、あらためてこのクルマに乗って気が付いたこと、初めて知ったことなどを今回は聞いていきたいと思っています。まぁ、堅苦しい感じではなく、ざっくばらんに聞いていきたいんだけど、実際どんな感じだったの?

戸賀 そうだなぁ、スガは長い付き合いだから当然分かっていると思うんだけど、基本的に俺は、中古車が好きではない。でも今回の納車は本当に楽しみだったんだよ。それは28歳の時に乗っていた95年式のW124、E280が本当に良いクルマだったことが影響していると思う。

メルセデスベンツのE280

菅原 どういうこと?

戸賀 その当時、俺は俺なりにクルマのことが分かり始めていたこともあって、そのE280の完成度には感動すらしていたんだよ。そして俺がメルセデスにハマるきっかけになったクルマでもあった。95年当時のE280は、新車であっても、昔ながらのDNAを色濃く継承していた、旧き良きメルセデスそのものだったんだよね。もちろん今のメルセデスも世界でナンバー1のブランドだと思っているよ。でも94年に出版された赤池 学さんの「メルセデス・ベンツに乗るということ」を読んだ俺からすると、90年代半ばを境にして、メルセデスは宗旨替えというか、それまでこだわってきたことをほとんど捨てて、まったく新しいメルセデスになってしまったことは否めなかった。だから今回の納車は、中古のメルセデス、古いメルセデスが納車されるというよりは、本物のメルセデス、本当のメルセデス、何もどこも薄まっていないメルセデスが、時代を経て、もう一度俺のところに戻って来るという特別な想いがあったのは間違いないんだよね。

納車のときは、300E-24を品川まで迎えに行きました

戸賀 そういう想いがあったからという訳では無いんだけど、今回の納車はクルマを家に持って来て貰うんじゃなく、俺が品川まで迎えに行ったんだよ。

菅原 納車が待ちきれなくて、つい、迎えに行っちゃった感じ?

戸賀 いや、違う違う。実際は、ちょうど今乗っているゲレンデヴァーゲン プロフェッショナルの初回点検があったから、そのついでにクルマを入れ替えちゃおうと思ったんだよ。でも、その納車の時に、担当の森さんが、まさかの所用でいなかったんだよね。せっかく尽力してくれたのに。

菅原 森さ~~~ん(泣)。

戸賀 代わりに、俺の担当を長年やってくれている天野さんが納車を担当してくれたんだけど、その時天野さんに、「戸賀さん、納車は代われますけど、僕は旧いメルセデスのことはそこまで詳しくないんです」って言われたんだよ。本当に優秀で、新車販売では戸賀が知る限り日本一の営業の天野さんでも、32年前の新車について詳しくないのは、当然と言えば当然なんだけどね。

菅原 そりゃそうだ。若手のスタッフなら生まれていない時代のクルマだもん。

戸賀 そう考えると、森さんのように、『森ならオタクだから良いんじゃない?』とスタッフに言われるくらいの『本物のオタク』がいないと、オールタイムスターズというコンテンツを成り立たせるのは難しいということになるね。

菅原 まさに適材適所。旧いクルマのことでも、いろいろと相談を聞いてくれるスタッフがいるというのも、客側からしたら心強いことだよな。

今のクルマなら、ほとんどのクルマに付いている機能が無い⁉

戸賀 そんな森さんと一緒に見ながら300E-24の購入を決めたのに、納車されてすぐに、一個だけ「おやっ?」と思ったことがあるんだよ。買う時に絶対確認していたはずなんだけどさ。

菅原 そういうことを聞きたかったんだよ。で、その「おやっ」っと思ったこととは?

戸賀 300E-24って6気筒だし、92年当時なら、Eクラスで最高峰グレードな訳だよな。500Eっていうモンスターが後から出るけど、あれはまた別物だからさ。でなスガ、驚いたことに、運転席側のミラーだけ手動だったんだよ。

メルセデスベンツのE280のサイドミラー

菅原 えええ~っ? 300E-24って、そうだったっけ?

戸賀 そうなんだよ。だけど、俺が乗っていた95年式のE280は両方とも電動だった気がするんだよなぁ。納車してすぐ、ミラーを調整している時に気が付いたんだけど、俺、思わず笑っちゃったんだよね(笑)。

菅原 あまりに装備がチープだからってこと?

戸賀 いや、俺のクルマは俺しか乗らないからそんなに不便は無いし、まったく問題は無いんだけど、最高グレードなのに運転席側には電動ミラーは採用されてないことに、何となく時代を感じてさ(笑)。でもな、これがマーケティングなんて、ほとんどしていなかった時代の本物のラグジュアリーだったんじゃないか? って気もするんだよ。ラグジュアリーだけど、質実剛健というのかなぁ。不必要で華美なものを良しとしていない時代だったというか。もしかしたら、それがルイ・ヴィトンのトランクとか、エルメスのバッグなんかにも通ずるものがあるような気がするんだよ。そんな当時の『ラグジュアリー』に思いをはせることができたのも、ネオ・クラシックなクルマを手に入れたおかげなのかも知れないね。

現代ならでは。立体駐車場では注意が必要

戸賀 そうそう、もう一個、付いていなかった機能を思い出した。こっちは現代の駐車場事情を考えると、けっこう切実な問題かも。

菅原 それは聞き捨てならんな! その問題とは?

戸賀 300E-24って、ドアミラーが畳めないんだよ。

菅原 畳めないの? あ~、あの頃のメルセデスって畳めなかった記憶がかすかにあるかも。

戸賀 そうなんだよ。ドアミラーが畳めないことに気が付いた時には、すでに今度の引っ越し先の近くに、立体駐車場を借りちゃっていたんだよね。そしてさらに悪いことに、駐車場を契約する時、「駐車の際はドアミラーを畳んでくださいね」って言われていた。これ、入れられなかったら敷金が返ってこないやつだぞ、なんて思っていたら、ラッキーなことにクルマが小さすぎて、ドアミラーが畳めなくても、センサーに引っかからないことが分かったんだよ!

菅原 ということは、ドアミラーを畳まなくても、立体駐車場は作動してくれるのか!

戸賀 その通り。これは本当にラッキーだった。ちなみに、W124のボディサイズは全長で4740mm、全幅1740mm、全高1445mm。現行のC200は、全長で4755mm、全幅1820mm、全高1435mmでほぼ一緒のサイズ感なんだよ。300E-24の小ささにも、あらためて驚かされたよね。でも時間貸しの立体駐車場だと、ドアミラーが畳めない時点で入庫を断られる可能性が大きい。ネオ・クラシックに乗るためには、この辺も注意した方が良いことが分かったのも収穫だった。

菅原 なるほど、今の常識とはかなり違いがあるんだな。トガ、次回は、旧き良き時代のメルセデスの話しを掘り下げていこう! っていうか、まだドアミラーとボディサイズの話ししかしていないぞ(笑)。

戸賀編集長の300E-24のお話し、まだまだ続きそうです(笑)。

メルセデス・ベンツ品川
東京都品川区東品川3丁目28−25
営業時間:平日 9:30~18:00 土・日 10:00~18:00
定休日:祝日
電話番号:03-5479-1700

文 菅原 晃

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