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戸賀編集長の時計選びの幅を聞きました!
欠かせない人が実は多い “遊び時計”とは一体どんな解釈?

気に入ったモノに対しては、ついつい肩肘張ってしまうという方も多いことでしょう。特に時計に関しては頂点を目指してまっしぐらな人も多いハズ。しかしドレススタイルが特別なシーン専用服となった現在は、頂点的なハイエンドウォッチだけでなく、ハズしの要素を備えた遊び時計を用意しておくことがリッチなライフスタイルを演出するには大切なのです。そこで時計好きであるJ PRIME戸賀編集長に、その辺の重要性や本人視点のポイントをJ PRIMEでファッション、時計記事を執筆するライター長谷川さんと談義してもらいました!
特別なエッジを備えたダイバーズこそ狙い目
長谷川 戸賀編集長と言えば業界でもその名を知られたウォッチフリークです。しかし昨今は頂点時計とは別軸で、カジュアルな遊び時計も常に探しているという話を伺いまして。
戸賀 それ、話していたのは藤倉ですか?(笑) まあ、確かにいろいろな時計に手を出すようにはなっているかもしれません。
長谷川 僕の個人的な感想でもありますが、ロレックスとかオーデマ ピゲなどを着けている印象なんですが、何度かその選択か!?という一本も見たことがありまして。それに今日もほら、ウブロを着けてたりするじゃないですか?

戸賀 いやいや、これも僕にとっては立派な頂点時計ですから! ただ、以前より確かに選択の幅は広がっているのかもしれません。歳を重ねて腕時計とファッションとシーンはより意識するようになりましたからね。
長谷川 その着けこなし方がまた板に付いてる、と評価する人も増えています。そこで戸賀編集長に、どういう心境の変化があったのかを、個人的な興味もあって今日は色々とお伺いしたいと思っているんです。
定番的スチールのクロノグラフじゃ面白くない
戸賀 なるほど。やっぱりソレは服装の変化がまず大きいと思います。本来はスーツで臨むべきだったシーンも、昨今はジャージージャケットにスポーティなパンツ、といった着こなしのオケージョンが多くなってますから。そんな装いにドレス系の頂点時計では、どうしても少しチグハグですからね。
長谷川 カジュアルになった服装に合わせて遊びの時計をチョイスしているということですか?
戸賀 そう、でも半分正解かな。最近ちょっと気になるのが、ステンレス系のミドルクラス・スポーツを着けているオジサンたち。ユルめのカジュアルスタイルだからと言って、なんの変哲もない昔の時計を引っ張り出してくるのは、少し違うかなと思うんです。
長谷川 あ、わかります。服装のカジュアル化トレンドに対応して、昔買ったようなステンレス系クロノグラフをもう一度使っちゃえ的なコトは決して否定はしないのですが、もう一手あるのではないかなと思ったりもします。
セラミックやカーボンなどユニークなケース素材で感度をアピール
戸賀 そう。もちろん悪くはないんだけど、ただ今っぽくないんです。なんというか、BMWの3シリーズと言うと少し違うカモしれませんが、正解ではあるけど面白みがない、的な……。僕等オジサンたちは服装にそれなりの落ち着きが求められます。ある意味トラッドベースと言いますか。だから1980年代的な顔をしたスポーツ時計がしっくり来ます。今日着けてきたウブロ「ビッグバン キング」もまさに80年代顔。ただしクロノグラフではなく、あえての三針です。そしてケースはブラックチタン&セラミック。素材で遊んでいるところが、ちょっとしたポイントとなっています。服装地体がアップデートしているので、時計も何かしらエッジのあるものを合わせて揃えるべきと思うんです。
長谷川 なるほど。しかもダイバーズなんですね。そして三針というところがどこか新鮮な印象です。

戸賀 同じことをベルルッティのスタッフさんにも言われました(笑)。確かにウブロと言えばクロノグラフのイメージが強いけど、あえて今はシンプルな三針が気分なんですよ。そして昨今のスポーツミックスの着こなしには、ダイバーズ型が一番似合うとも思っているんです。特に潜ることがなくても防水性があることで、使えるシーンが増えますからね。
長谷川 今日はもう一本、最近のヘビロテ時計を持ってきてもらいました。そちらも真っ黒ダイバーズにして変化球素材のものですね。
ケース素材に加えストラップで遊ぶのもひとつの手
戸賀 そうです。このパネライ「サブマーシブル」はカーボテックという素材がポイント。セラミックやチタンよりも軽いので、大振りだけどオジサン向き(笑)。しかもよく見ると筋目が入っていて、単なるブラックとは異なる個性的な味わいがあるんです。昨今はブラックの服でも素材感で遊んでいるモノがあるでしょう? そういった服装に合わせてみるのも面白いと思うんです。

長谷川 なるほど、確かにそれは洒落ていますね。本命の頂点時計を揃えておくのとは別に、こういった素材で遊んだ時計でスタイルにバリエーションをもたせることが、リッチなオジサンのテクというワケですね。
戸賀 だからこのパネライも僕にとっては頂点時計です(笑)。とにかく服装のトレンドに合わせつつ、腕時計も時代に則しつつエッジのあるモデルを選んで欲しいということ。ルックスで遊ぶという意味ではパネライは特におすすめ。ラバーでもレザーでもこのサブマーシブルに合わせられるストラップが20種以上ラインナップされていましたから。装いに合わせてストラップで遊ぶのも、今っぽいこなしと言えるでしょう。
長谷川 今回お持ちいただいた時計はどちらもブラックです。やっぱり遊びの時計はブラックが基本なんですか?

戸賀 それはたまたま、ですね。確かにブラックの時計はモダンな洒落感と腕元を男らしく引き締める効果を備えています。ただ、ちょっとキレイめなコーディネートにはトゥーマッチになってしまう場合も。たとえば僕がディレクターを務めているアウールが打ち出すスタイルに合わせるなら、もっとソフトなカラーが良いでしょう。そういったコーディネート用として、実はカラー文字盤の時計にも手を出しているんです。
長谷川 戸賀編集長は幅が広い(笑)。まさにラグジュアリーな時計との付き合い方ですね!ちなみにそれはどんな時計なのか聞いても良いですか?
戸賀 今日は持ってきていませんが、ロレックス「オイスターパペチュアル」のターコイズダイヤルです。この間、偶然注文することができて現在入荷待ち。今から待ち遠しくて仕方がないです(笑)
長谷川 すごいですね! ぜひ今度見せて下さいね!
戸賀 入手するだけでも困難を極める雲上時計はもちろん何本でも欲しい(笑)。でも僕の時計の楽しみ方はファッションやシーンとの組み合わせがあってこそ。自分のワードローブや直近の趣味などのライフスタイルも加味すると、今の時代では必然的に今回持ってきたような時計はマストになると思うんです。
*時計はすべて本人私物
撮影 杉田裕一
文 長谷川 剛

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