CAR
“クルマ通”戸賀編集長の愛車遍歴 Vol.15
戸賀編集長が語る愛車ヒストリー 第14弾!「スマート・カブリオが小型車の良さを再認識させてくれた」

戸賀 久しぶりに一緒に仕事をすることになったな(笑)。
菅原 本当に久しぶりだよな。高さんから引き継いで、この『戸賀編集長の愛車遍歴』を担当することになったので、第一回からしっかり読み返してみましたよ。
戸賀 おっ、スガにしては真面目に取り組んでくれているね(笑)。
菅原 まぁね。俺も知らないうちにアラ還に突入しているオジサンだからね。で、読んでいてちょっと気になったのが、前回の、『レンジローバーを売ったお金でデビアスの「プロミス」というワンオフモデルの指輪を買って、彼女とのハワイ旅行の飛行機のビジネスクラスでプロポーズ』という下り。
戸賀 あれは、一世一代の勝負だからな。間違いなく人生で一番気合を入れたよ。
菅原 それはわかる。でも、間違いなくお金は無くなっているよね。若い頃、同期に女の子に「戸賀くんから車を取ったら何も残らない」とまで言われたトガが、躊躇なく車を売った。それは素晴らしい。トガも成長したと思う(笑)。で、車に対してのこだわりが尋常ではないトガが、お金がない中、どこにこだわって次の車を購入したのか? そこが気になったんだよね。当然、読者も気になっていると思うんだよ。
贅沢をそぎ落とした結果、残った車とは!
戸賀 まぁ、そうだよな。でも会社員ではあった訳だから、生活に困窮するということはさすがになかったよ。とはいえ、余裕が無くなったのは事実。そこで、今の自分に無理なく購入できて、なおかつ車好きの所有欲も満たしてくれる車を探したんだ。
菅原 そんな都合の良い車あるか?
戸賀 当然、妥協しなければならない部分は多かった。いろいろとそぎ落とした結果、見えてきたのがスマートの初代カブリオだったんだよ。
菅原 スマートのカブリオ! 確かに思い切りそぎ落とした感が満載ではある(笑)。確か当時で200万円くらいだったかな?

戸賀 マジで贅沢するお金は底をついていたからね。ちょうど、今の虎ノ門ヒルズのところにアシェット婦人画報があった時代で、まさにMEN’S CLUBの編集長に就任直後だった。
菅原 編集長なのに、もっと言えばトガのくせに、車が無い(笑)。
戸賀 うるさいよ(笑)。そんな時、駒沢公園近くのスマート専門店の前をたまたま通って見つけたのが、蛍光イエローみたいな黄色にシルバーの初代スマートのカブリオだったんだよ。しっかり覚えていないけど、走行距離が数百キロの新古車で150万円前後だったかなぁ。当時はスマートにも左ハンドル仕様があった。さすがに革シートではなかったけどね(笑)。次の日曜日には歩いてショップに行って、「これください」っていう感じで速攻で購入。それからしばらくは、この1台で生活していたんだよ。あ、ライトだけはこだわってHIDに変えた記憶があるな(笑)。
菅原 HIDだけはこだわったのね(笑)。トガにしては慎ましい車生活のスタートだ。
戸賀 会社の前に、300円で停められるパーキングメーターがあったから、そこに止めちゃ移動して、止めちゃ移動してを繰り返していた記憶があるよ(笑)。
スマートを選んだもう一つの理由
日本でも、世界でも大ヒットはしなかったスマートですが、戸賀編集長がコレクションで訪れたイタリア・ミラノでは様子が違ったそうです。モンテナポレオーネでも、ちょっと郊外でも周りを見ればスマートだらけ。ミラノで大ヒットしている魅力はどこにあるのか?
そこを実際に経験してみたいというのが、スマートを選んだ理由でもあったと戸賀編集長は続けます。
戸賀 けして高級車ではないけど、セカンドカーであることを割り切っている存在感、そしてトレンドも併せ持っているのもたまらなかった。セカンドカーの中では、抜きんでた存在だったんだよ。
菅原 それなのに安い!
戸賀 その通り(笑)。速くもないし、運転していて面白いわけでもない。ツーペダルでクラッチの繋がりは変だったしね。でも、車としての企画は抜群に面白いし、パッケージングもよく考えられていた。
菅原 車内もけっこう広かったよね。
戸賀 そう! 181センチの俺が、シートを一番後ろに下げると運転できないくらいデカかった。その代わり横幅はめちゃくちゃ狭いんだよね。当時彼女だった妻を乗せる時は、ちょっとうれしかったなぁ。スガみたいな、むさくるしい男が乗るとあっち行けよ、って思っていたけど (笑)。
菅原 うるさいな(笑)。でも縦方向は本当に広かったよね。確か、フロントガラスが遠くて、まったく圧迫感を感じなかった記憶がある。
戸賀 そうそう。そして、これはカブリオならではの良いところなんだけど、ホロ部分を途中まで開けて使う、『サンルーフ使い』ができるんだよ。俺的には、Bピラーもあるから『タルガ使い』なんだけどね(笑)。スモールカーなのに圧迫感をそんなに感じさせない車だったよね。

菅原 で、実際のところ、トガのスマート・カブリオに対する全体的な評価ってどんな感じなの?
戸賀 「小さくても見栄がはれる」というのが、当時の俺の評価だったかなぁ。実際には、新たな生活のために見栄を捨ててレンジローバーを手離したけど、それを内緒にして、安価でもこだわりのあるセカンドカーに乗っている感じを醸し出していた。俺も編集者っぽいことをしていたよな(笑)。でも、今でもスマートをみると、どんな人が乗っているのかを必ず確認しちゃうんだよ。だから今でも気になる車であることは間違いない。乗っているのが若者でも同年代のオジサンでも、「いい車だよね」って、心の中で話しかけている自分がいるから(笑)。それぐらい良い車で、俺に小型車の良さを教えてくれたのがスマートだったよ。でも、ゴルフの練習に行くには、助手席にゴルフバッグを載せるしかないんだ。ということは、彼女とゴルフの練習には行けない。これ、俺にはけっこう大事なことだったんだよ。で、結局1年乗らずに売っちゃうんだよね。当時のファーストカーだったんだけど(笑)。
次回に続く。

初代スマート・カブリオ
全長×全幅×全高:2540mm×1535mm×1550mm
ホイールベース:1810mm
トレッド前/後:1275/1355mm
室内長×室内幅×室内高:965×1240×1100mm
駆動方式:RR
車両重量:770kg
最高出力:61ps(45kW)5250rpm
最大トルク:9.7kg・m(95N・m)2000~4000rpm
種類:直列3気筒SOHCICターボ
総排気量:698cc
文 菅原 晃

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