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2018年のGPHGでメンズウォッチ賞を受賞
新たな雲上時計候補!? 世界が注目する時計師のブランド「アクリヴィア」ついに日本上陸!
![新たな雲上時計候補!? 世界が注目する時計師のブランド「アクリヴィア」ついに日本上陸!](/images/LoqjjqJLWJMNgTdqFBgadfDxIJdQzHNP/2b859710-81d3-4da9-9e45-6557285ab5f8.jpg)
世界の時計コレクターから今、もっとも注目されている時計ブランドといえば、ジュネーブの「AKRIVIA(アクリヴィア)」。 1987年生まれである現在35歳の独立時計師のレジェップ・レジェピ氏が、ブランドを設立したのは今から10年前の2012年。そして2018年、時計業界のアカデミー賞と言われるジュネーブ・ウォッチメイキング・グランプリ(GPHG)の、メンズウォッチ賞を筆頭に時計界における数々のアワードに輝きました。以降、時計関係者の間で氏とアクリヴィアは注目の的となっているのです。コアな時計愛好家にとって、その「作品」はあらゆる意味で画期的だったのです。
そしてこの春、ついに日本に上陸。5月31日に東京で待望の発表会が開催されました。そこでお披露目されたのが、今回ご紹介するアクリヴィアの最新モデル「レジェップ・レジェピ・クロノメトル・コンテンポランⅡ」です。
「時計作りのほとんどを学んだパテック フィリップは、私にとっての学校」
![アクリヴィア](/images/nqLFjCeWSCbrvuByTapHBJThUaNoHUxs/79ea4e88-d4ed-43c2-aba3-24bc983ba802.jpg)
旧ユーゴスラヴィアのコソボ自治州で生まれ、12歳のときコソボ紛争の戦火を逃れて父の住むジュネーブに移ったレジェップ・レジェピ氏。何よりもモノ作りが好きな少年だったと言います。ジュネーブで学業とともに職業研修も受け、時計作りに惹かれます。そして一生の仕事にすることを決意。研修生数百人の中からわずか数名という実技試験をパスし、15歳からパテック フィリップで見習いとして働き始めます。
「パテック フィリップは私にとって学校であり、ここで時計作りのほとんどを学んだ」と、氏は当時を振り返ります。
同社にて20歳まで働いた氏は、さらにBNPコンセプトやF.P.ジュルヌで腕を磨き、2012年に自身のブランドを設立。2013年には「AK-01 トゥールビヨン・クロノグラフ・モノプッシャー」を発表し、独立時計師としてデビューします。
ただ時計師として、比類なき技術を持つ氏の才能が広く世界に認められるまでは、時間が少々掛かりました。先に述べたように、最大の切っ掛けとなったが2018年のGPHG。出品した「レジェップ・レジェピ・クロノメトル・コンテンポラン 1 」がメンズウォッチ賞を受賞し、彼の名はそこで世界に轟いたのです。
時計師一人の手作りで生み出される真にラグジュアリーな時計
![アクリヴィア](/images/UoyAPEQKZyBCwDgcQkSCBFJVCwYVBGXz/13c6af24-93c0-4bf9-9e3b-5b02484d5383.jpg)
![アクリヴィア](/images/yHHyIJuXtfqXAwhXHWSclRgMtBgLjDYQ/41e85e8e-c7aa-413c-99b3-494cbbe2fdbd.jpg)
アクリヴィアの年間生産数はわずか30〜40本。その最大の魅力はスイス時計発祥の地であり、17世紀から現在まで続く高級時計作りの偉大な伝統を継承・発展させた若き時計師レジェップ・レジェピによる、独創的で芸術的なメカニズムとデザイン。そして一番の特長であり最大の魅力は「手作りへの驚くべきこだわり」です。
アクリヴィアの時計は、ムーブメントからケースまで、ほぼすべてが一人の時計師の手により「手作り」で製作され、しかも完璧に仕上げられているのです。
今回、日本上陸を記念する作品となった新作「レジェップ・レジェピ・クロノメトル・コンテンポラン 2」も当然「手作り」。しかし手作りだからと言って、一切妥協はありません。中でも仕上げ装飾の美しさは時計コレクターも息を呑む、信じられないレベルの美しさ。眺めれば眺めるほど、その完璧な仕事振りが浮かび上がり、感動せずにはいられません。
「クロノメトル」とはフランス語で「クロノメーター」。そして「コンテンポラン」は「コンテンポラリー」。つまりこの新作は、レジェップ・レジェピ氏がゼロからすべて作り上げた、精度を追求したシンプルな「現代のクロノメーター腕時計」です。
基本デザインは2018年のGPHG受賞作「レジェップ・レジェピ・クロノメトル・コンテンポラン Ⅰ」を踏襲しています。しかしメカニズムもケースもすべて新設計。ムーブメントから文字盤、ケースまですべてが進化しています。
![アクリヴィア](/images/QzXOKmVoPFVGcJabHDlqonALsDwkAukF/2755b8db-b462-4bbd-a94d-799849ddb192.jpg)
左右対称の美しい手巻きムーブメント「キャリバー RRCC 2」には、慣性モーメントが「1」より約60%も向上した新設計のテンプを搭載。さらにトルクが約40%も向上した主ゼンマイを組み合わせることで、さらに優れた精度と長時間のパワーリザーブを実現しています。
さらに「1」が備えていたハッキング(秒針停止)機構と、リュウズを引くと秒針が自動的に12時の位置に戻るゼロリセット機構に加え、「クロノメトル」の名にふさわしい「デッドビートセコンド機能」、つまり1秒ごとに1回秒針が正確に停止・起動を繰り返す表示機能を新たに搭載しました。しかもこのデッドビートセコンドの表示機構は時計本来の輪列とは別になっており、時計本来の精度に影響しない特殊な構造を採用しています。
また伝統的なジュネーブ時計の伝統を継承するグランフー・エナメル製の文字盤の美しさ、完璧な仕上げ、特にインダイヤルの凝りに凝ったディテール。さらにケースメイキングのレジェンド、ジャン・ピエール・ハグマン氏の指導、監修による自社工房製作のケースも、このモデルの他には望めない絶対的な魅力のひとつと言えるでしょう。
ラグジュアリーなアイテムとは突き詰めれば「手作り」ということ。たとえば至高の革製ブリーフケースとして、洒落者の多くが思い浮かべるエルメスのサック ア ディペッシュ。あの手提げ鞄がなぜ世界一かと言うと、最高の素材を使い熟練の職人が、細かい部分まで愛情を込めて緻密に手作りするから。ひとつのバッグ製作に莫大な時間を擁するがゆえに生産数も限定的。しかし出来上がったバッグは職人とその情熱が乗り移ったかのような有機性を備えています。その特別なオーラがあればこそ、単なるプロダクトではなく“相棒”と心から呼び掛け長年愛用できるワケなのです。
アクリヴィアの時計はまさにリアルな職人的ハンドメイド。ケースバックからの眺めでもそれが見て取れます。官能的な曲線や面取りの鮮やかさ、それに執念すら感じさせる磨き込みなどetc,。もちろんスイス著名ブランドの高級モデルも、ハンドメイドを多用し作られています。しかし、やっぱり生産数が圧倒的に違います。つまり1つの作品に対し込められた情熱の総量が異なるわけで、それがラグジュアリーなオーラに関わってくるのです。真の意味で想いを込めて相棒と呼べる時計を求めるのなら、アクリヴィアは間違いなく正解の一本と言えるでしょう。
![アクリヴィア](/images/bzPkFacAkvkZpnHgbyIGXEqxbjFZamIW/1066efcc-83b9-4bdf-9ee8-1d53cc67c3dc.jpg)
「レジェップ・レジェピ・クロノメトル・コンテンポラン Ⅱ」
SPEC
ケース径:38mm
ケース:プラチナ、またはローズゴールド
ストラップ:2トーン、ハンドステッチのカーフスキン
ムーブメント:キャリバー RRCC02
パワーリザーブ:約82時間
防水機能:3気圧防水
価格:未定
AKRIVIA(アクリヴィア)
https://www.akrivia.com/
文 時計ジャーナリスト 渋谷ヤスヒト
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