CAR
デザイナー橋本 淳さんの現代っ子!?的なEVライフ
ポルシェ大好きオジサン、テスラ「モデルY」にハマる

「もともと僕は速いクルマが好きだったんですけど、今とはだいぶ考え方が違っていて、180万円のシルビアを買って、100万突っ込めば速くなるっしょ!っていうちょっとヤンチャな感じだったんですよ(笑)」
そう話してくださったのは、ファッションデザイナーとして幅広く活躍されている、橋本 淳さんです。でもその考え方に変化が起きたのは、若い頃にイタリアに住んでいた時のボスがポルシェ993に乗っていたことだったと言います。
「イタリアに居た時、仕事で良く通っていた高速道路に緩めに攻めるにはちょうど良いコーナーがあったんですよ。ここを会社のバンでちょっと攻めて走ると、いつか転がるんじゃないかというくらい怖かった(笑)。でも、ある時、ボスのポルシェに乗せてもらったら、そのコーナーを何事もなかったように、スムーズにクリアしていくんですよ。『高級車やべぇ』って驚きましたね(笑)」
このコーナーでの走りが、『仕事で成功したら、絶対にポルシェを買う!』 という、橋本さんの明確な目標が生まれた瞬間でもあったそうです。
もともとはポルシェ一筋
数年後独立を果たし日本に帰国すると同時に、当時デビューしたてのカイエンのV6モデルを購入。そこからターボS、911、911カブリオレなどを経て、最終的にはマカンターボに行き着いた橋本さん。
「マカンターボは本当に気に入っていたんだけど、昨年からキャンプを始めた影響で、やたらと積載量が気になり始めた(笑)。マカンも1500リッターくらい積めるから、けっこう積載量はあるんだけど、同じくらいのサイズのテスラのモデルYを調べたら、なんとこちらは2200リッター。EVだからエンジンは無いし、ガソリンタンクも、シャフトもない。だから、その部分に荷物が積めるんですよね。
大型SUVでも2000リッターを超えるモデルは本当に少ないですよ。確かランドローバーくらいだったんじゃないかなぁ。大型SUVの上を行く積載量も持つミドルサイズのSUV! 積載量が気になる僕にとっては、モデルYが購入候補のトップに躍り出るのは当たり前でした。積載量でクルマを選ぶのも変な話ですけど(笑)」

そうなると、次に気になってくるのが、そのクルマの持つパフォーマンス。橋本さんがさらに調べてみると、モデルYの0-100㎞/hの記録がなんと3,7秒という記事を発見。
「これ、速すぎですよね(笑)。確か、ポルシェのターボSと同じくらいの数字だったと思います。SUVが出せる記録ではない。そう考えると、テスラのモデルÝは、ボディサイズがマカンで、積載量は大型SUVを凌駕。さらに価格はトヨタのランクルで、燃費は電気をガソリン換算するとプリウス並み。まさに非の打ちどころがないわけですよ」
橋本さんは、さらに購入にむけて前進。実際に乗ってみないと分からないことも多いだろうと考え、まずは試乗に向かったそうです。
そしてついに、初EV車をドライブすることとなるのですが、そのファーストインプレッションは、 「『気持ち悪っ』のひと言でした(笑)。まず、ワンペダルがものすごく気持ち悪いんですよ、自分の感覚にはまったく無いものだから。きっとガソリン車のハイパフォーマンスカーに乗っていたから、それをさらに強く感じたのかも知れませんね。逆に、プリウスなどに乗り慣れている人の方が違和感が少ないのかな」

そんなファーストインプレッションでしたが、その可能性を感じた橋本さんは、ついにモデルYの購入を決意します。 「乗り続けてみないと分からない良さもありますからね。ちなみに僕は購入後、EVの独特の癖に慣れるのに3日掛かりました。だから本当は、試乗が一週間くらいできると良いんですけどね(笑)」
EVに必要な住環境とは?
橋本さんは、テスラ購入を検討している同時期に、引っ越しも予定されていたと言います。
「家で充電することも考えたら、戸建ても良いかな? なんて思っていたんですよ。戸建てに住んでいるなら、EVに乗らない手はない。これは今でも思っています。家庭用のコンセントでも10時間くらい充電しておけば、70キロくらいは走行できるんですよね。日常生活なら70キロも走れたら、意外となんでもできちゃう。それで張り切って戸建てを探したんですけど…条件に合うものがなくて、断腸の思いであきらめました。でも引っ越すことは決まっていたので、条件に合うマンションを探し、引っ越しと同時に、充電は外で済ませるという今のスタイルをスタートさせたんです」

実際に外で充電するというライフスタイルを続けるうちに、橋本さんはあることに気が付いたと言います。
「EVを使って仕事をするのって、スケジュールを自分で管理できる富裕層の方にとって本当にベストだと思うんですよ。逆におススメできないのが、月曜日~金曜日の朝から晩まで9時間拘束されているような人。言い換えれば時間を自由に使えない人には不向きですね。例えば打ち合わせが都内であるとする。その打ち合わせ中の隙間時間を使って、近くの充電ステーションで充電をする。打ち合わせが終わったら移動。次の打ち合わせ先でも充電ステーションで充電。ウィークデイならこれで十分なんです。常に満充電にしておく必要はないでしょ? でも僕らオジサン世代には、スマホは常に満充電にしてないと安心できないという人が多い(笑)。僕もスマホなどはいまだに満充電派なので、もちろんその気持ちは分かります。でも、この頃ではあと100㎞は走行できるけど、まだ大丈夫かな? 時間があったら充電しておこうかな、位の気持ちになっています。ガソリン車でいうところの、燃料計が残り1/4を指したあたりと同じ感覚ですね。これも、実際に乗ってみたら意外と慣れちゃうもんです。ガソリン車だって毎日給油しませんもんね」

慣れという点では、EVならではの走り慣れてきた現在、あらためて気付かされることも多いと橋本さん。
「まず、EVはクルマとは別物、家電に近いものとして捉えた方が良いかも知れないと思うようになりました。移動の手段として、EVは本当に優れたモビリティだと思います。僕は、911に乗っているときに気が付いたんですけど、クルマの面白さってどれだけ脳と直結しているかだと思っているんです。言い換えると、どれだけマリオカートに近づけるか(笑)。思った通りに加速して、止まりたいときに止まって、曲がりたいときに曲がる。自分が考えた通りにクルマが動いてくれるのが一番気持ちいいんですよ。そこに一番近い動きをしてくれるのは、今のところEVがダントツなんですよね。だから僕は、EVの動きはかなり好き (笑)。クルマ好きな人にEVに乗ってもらうと、なんかラジコンみたいなんて言われますが、クルマ好きな人に乗り続けてもらえば、さらにその良さに気が付いて貰えると思いますよ」

EVの良さを知るために、1台目はSUVを選ぶという選択。自分の経験値を上げるためにも、大いに有りの選択なのでは?
撮影 鈴木克典
文 菅原 晃

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