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【テクニック】

バターと生クリームの使い方。「北島亭」北島素幸さんのテクニック

2022.09.25

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バターと生クリームの使い方。「北島亭」北島素幸さんのテクニック

記事提供:料理王国
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バターと生クリームのおいしさを見直す

ヘルシー志向の昨今、濃厚な油脂分が重いと敬遠されがちなバターと生クリーム。でも料理に加えると、やはり抜群においしく仕上がることに違いはない。そこで、「北島亭」の北島素幸さんにバターと生クリームを現代風にライトに使うテクニックを教えてもらった。

バターや生クリームの代わりにオリーブオイルを使う最近のフレンチを否定はしないけれど、イタリアンと変わらなくなってしまうし、やはりバターや生クリームを入れると、コクと旨味が増して、料理がおいしくなるのは間違いないですよね。

とはいえ僕自身、重いソースはもともとあまり好きじゃない。だからこってりしたクラシックな料理にしないために、バターと生クリームをいかに軽くして使いこなすかに、いつも心を砕いています。

たとえば、うちのスペシャリテ「骨付き豚のロースト」では、焼いた肉をフライパンに戻して最後に表面を温め直す際に、バターを肉の塊の上にのせますが、ソースには混ぜ込まない。肉の旨味がしみ込んで溶けたバターは、あえてソースとつながずに分離させた状態で、肉ごと皿に盛り付けます。そうすると味わいがリッチになりつつも、ソースとつなぐより軽く仕上がるんです。

「赤座エビとフォワグラのラビオリ」では、鶏のだしに生クリームを加えてクリームソースを作りますが、仕上げる前に具のセップ茸を取り出したソースをミキサーにひと回しかけます。泡立てて空気を入れることで、ぼってりしたクリームのソースが軽くなるというわけです。

こんなひと手間が、料理をよりおいしくするのだと思っています。

骨付き豚のロースト、北島亭風

秋田産豚肉のぶ厚い塊を、骨付きのままロースト。弱火に近い火加減でじわじわ焼くと、肉汁が出てしまうことなく、しっとりジューシーに仕上がる。最後にバターの風味を加えて、肉のコクと旨味をアップさせる。

赤座エビとフォワグラのラビオリ、フランス産セップ茸のクリームソース、バルサミコソース

ホウレン草のラビオリの中には、赤座エビとフォワグラがたっぷり入っている。まろやかなクリームソースとの相性は抜群だ。ソースはミキサーにかけることで空気が入り、立体感が出て口当たりが軽くなる。

松田亜希子・文/構成 泉田みちお・写真

本記事は雑誌料理王国2011年12月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は2011年12月号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

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