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現代にも通用するスポーツセダン

あの名優も愛した“ちょっと古い”M3に、今こそ乗りたい!

2021.10.07

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あの名優も愛した“ちょっと古い”M3に、今こそ乗りたい!

世界中の新旧名車が登場し、ダイナミックな映像で大人気の『ワイルドスピード』シリーズ。その7作目まで主演を務めた俳優、ポール・ウォーカーがよりによって自動車事故で亡くなってしまったことは、映画ファンには悲しい事実です。さて、その彼が遺したカーコレクションの中の1台が、オークションに出品されたようなのですが…!?

いつの時代も“レースで勝つため”のクルマは魅力的!

故ポール・ウォーカー氏はスープラやスカイラインGT-Rなどの日本車に目がなかったようですが、実はカーコレクションには古いコルベットやロールスロイス・ゴーストなど、多岐に渡っていたみたいです。

そのなかからバレットジャクソン主催のオークションに出品されたのが、1988年式のBMW M3です。E30型のM3…つまり、初代M3ですな。

このM3はDTMシリーズのレース用に開発されたモデルであることは、クルマ通のオヤジならご存知のはず。「ツーリングカーレースでライバルを蹴散らすぞ!」という決意のもと、BMWはまずはM1やM5NI搭載されていた3.5リットル直列6気筒エンジンを4気筒化し、排気量をレギュレーションに合う2.3リットルとしたエンジンを開発。そいつを3シリーズ(2ドアセダン)のボディに積もうとしたんですが、その前にボディを大改良したんです。大きなホイールを装着するためにブリスターフェンダーを採用、リアウィンドウの角度を改正し、さらにトランクをハイデッキ化して大型リアウィングを装着するなどした結果、標準型3シリーズと共通するパネルはボンネットとルーフだけとなった次第…(もはや違うクルマじゃねえか!?)。

こうしてデビューしたM3ですが…いやぁ、速かったのなんの!
  いきなり連戦連勝したあとは、世界ツーリングカー選手権、ドイツツーリングカー戦選手権など、多数の国際的なツーリングカーレースを総なめしちゃいましたから。

BMW M3

で、この30余年前のスポーツセダンを、令和の時代にぜひともお薦めしたいのです。馬力こそたった(!?)200PSと、現代のスポーツカーには遥かに及びませんが、4360×1675×1365mmというコンパクトさ、1165kgという軽さがモノを言いますから、速さはまったくひけを取りません。

bmw

なによりも電子制御デバイスが効きまくっているイマドキのクルマと違って、このM3は「走る」「曲がる」「止まる」が極めつきにダイレクト、かつリニア! アイドリングでブルンブルンと震えるくらいラフなエンジンを、コクコクと決まる5速マニュアルトランスミッション(!)を駆使してレッドゾーンまで回せば、日頃のストレスなんて吹っ飛んじゃいますよ。

bmw

おっと、そんなカッ飛びクルマですけど、助手席&後席は快適ですし、トランクも十分に使えますから、旅行やゴルフにも活用できます。故ポール・ウォーカーのM3はかなりプレミアが付いてしまったので(そもそも売れちゃってますし)、セカンドマーケットで探してみてはいかがですか。ポールも天国で賛同してますよ。きっと。

Staff
文_高 成浩

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