saurai

ニューリッチなオヤジの着こなしをモダンかつ洗練されたものにするためにはどんなアイテムを押さえ、何に気をつけるべきかを第一線で活躍し続けるスタイリスト 櫻井賢之氏に提案していただく本企画。今回のリコメンドアイテムは「セットアップ・スーツ」です。

プラスαで差が広がるセットアップ新時代

旺盛に働くビジネスパーソンほど、昨今はクラシカルなスーツにタイドアップという装いから距離を置いていると言います。替わってヘビーローテションのポジションを得ているのが、上下共地にして軽快な仕立てのセットアップ・スーツ。すでに多くのブランドから多種多様なセットアップ・スーツがリリースされ注目を浴びています。しかし、その多くは軽快さを重視するあまり、チープかつ没個性的なモデルが少なくありません。敏腕スタイリストの櫻井さんは、だからこそセットアップは多いに吟味する必要があると語ります。

「実はここ数年でセットアップ・スーツがさらに進化を遂げているのです。モードブランドのデザイナーも改めてスーツという形式を見直し、テイラーリングの持つ新たな可能性を模索しています。 そういったブランドのセットアップは、非常に個性的でありつつ新鮮なエレガンスとクオリティなど、プラスαの要素を備えているもの。他方、モダンな感性を持つクラシックベースのネクストブランドも数多く出てきています。 近年トレンドのビッグシルエットを取り入れつつ着心地と品格を追求しているブランドのセットアップなどは、ニューノーマル時代のエグゼクティブにジャストな一着。吟味することで、より大人っぽく差の付くスーチングスタイルが打ち出せる時代になっているのです」(櫻井さん)。

時代を先取る「プラスα」を備えた高感度セットアップ

ジル サンダー:シャープで直線的な力強さが新しい

sak

直線的なカッティングがシャープな美観を放つジル サンダーの一着。素材はシャープウールサージで、ハードな手応えがシャープな若々しさを引き立てる要素となっています。ジャケットの腰ポケットやカーゴ風にあしらわれたパンツのサイドポケットなど、ワークなテイストが個性を強く主張するポイントに。極厚ソールのスニーカー風レザーシューズや小型のミニクラッチなどを合わせることで、エッジあるスタイルがさらに引き立ちます。

ジャケット¥262,900、パンツ¥134,200、シャツ¥103,400、ニット¥123,200、パスポートホルダー¥74,800 ジル サンダー/ジル サンダー バイ ルーシ アンド ルーク・メイヤー https://www.jilsander.com/ja-jp/home
靴私物 *すべて税込

ディオール:ショートジャケットで魅せるクールなエレガンス

sak

狭めのVゾーンを持つショート丈のジャケットが、どこか制服的な洒落感を放つディオールの「モダン テイラリング」ライン。グレンチェックという極めてクラシカルな素材を使いつつ、フロントの打ち合わせがやや深めという個性的な3つボタンスタイルなど、攻めたデザインとのバランスが実に絶妙です。ストイックな美観という意味ではクラシックスーツにも似ていますが、古くささはまったく皆無。カラーを排しモノトーンに徹して着こなすことで、都会的かつクールな洒落感あるモードスタイルが楽しめます。

ジャケット¥275,000、パンツ¥73,700、ニット¥132,000、シャツ¥77,000、バッグ¥253,000、ブーツ¥176,000 ディオール/クリスチャン ディオール https://www.dior.com
*すべて税込

ユーゲン:ビンテージ・ワークな味わいをドレッシーに昇華

sak

クラシックの仕立て技を生かしつつ、モダンな洒落感と寛ぎ感を取り込む名手として知られるユーゲン。日本人的な繊細で奥深い美を追求しており、業界人を筆頭に支持を広げているブランドです。このジャケットは1930〜40年代のフレンチ・ワークから発想を得た新作。力強くも色気あるショルダー回りや、軽快に見えるフロント回りなどが特徴です。セットアップとなるパンツは80年代風のゆとりを持つ2プリーツ式。今風のリラックス感を放ちつつ正面からはスマートに見えるという、技巧的な仕立てもユーゲンならでは。白シャツではなくあえて淡い色みのカラーシャツや、厚底シューズなど変化球アイテムを組みあわせて、さり気なく個性を匂わせつつ装うのが似合う一着です。

ジャケット¥96,800、パンツ¥41,800、シャツ¥38,500 ユーゲン/イデアス http://www.heugn.com/ シューズ¥49,500 スーパーエイトシューズ/ヒュッゲストア バイ ノルディスクhttps://www.instagram.com/hyggestore_by_nordisk/
*すべて税込

クリスタセヤ:肩肘張らない洒落感溢れる新世代ソフトスーツ

sak

今回の撮影で櫻井さんが着用した一着がこちら。時代の感覚を切り取る抜群のセンスと着心地にこだわった厳選の素材使いで注目を集めている、クリスタセヤ。その新作セットアップは筋織りの膨らみ感あるウール素材を用いており、ゆとりあるシルエットとリンクし、独特の寛ぎ感を放つところがポイント。淡い杢調のオリーブグレーといったカラーと相まって、着る人の感性をさり気なくアピールする仕上りです。Tシャツやスニーカー、それにスウェット風ネックアイテムなど、スポーティアイテムを積極的に取り入れコーディネートすることで、リラックスしつつも颯爽としたルックスが完成します。

ジャケット¥209,000、パンツ¥117,700 クリスタセヤ、フードストール¥19,800 サイ/全てレショップ青山店https://lechoppe.jp
他私物 *すべて税込

sak

Profile
櫻井賢之 スタイリスト

1971年、東京生まれ。ファッション誌編集部員を経て2001年よりフリーランスのスタイリストとして活動を始める。音楽や芸能シーンも手掛け、マルチに活躍している。クラシックからモードまでの幅広い知識から構築する、論理的かつ洗練されたスタイリングは特に高い評価を受けている。

Staff
スタリング櫻井賢之
撮影
鈴木克典
長谷川 剛
編集
藤倉大輔


【関連記事】
ルイ・ヴィトンの1日中歩いてもノンストレスなドレスシューズ
オヤジこそ週末ニットはロゴドン! でも雰囲気はシックに
世界の中で日本だけ! ジョルジオ アルマーニのカシミアコレクションで、秋の贅沢三昧