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“クルマ通”戸賀編集長の愛車遍歴 Vol.15

戸賀編集長が語る愛車ヒストリー 第14弾!「スマート・カブリオが小型車の良さを再認識させてくれた」

2023.05.10

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戸賀編集長が語る愛車ヒストリー 第14弾!「スマート・カブリオが小型車の良さを再認識させてくれた」
業界でも屈指の “クルマ通”である戸賀編集長。数々の名車を乗り継いで来た彼が「何を基準にクルマを選んだのか?」、または「そのクルマのどこが魅力なのか?」を語ります。J PRIMEをご覧の貴兄の“今後のクルマ選び”の参考になれば幸いです。 また今回から話の聞き手が、戸賀編集長の雑誌編集者時代の同期、フリーランスエディターの菅原となります。若い頃の数年間は、仕事も遊びもほとんど一緒に過ごしていたという「トガ&スガ」の二人。そんな二人ならではの昔話、こぼれ話もお楽しみにください!

戸賀 久しぶりに一緒に仕事をすることになったな(笑)。

菅原 本当に久しぶりだよな。高さんから引き継いで、この『戸賀編集長の愛車遍歴』を担当することになったので、第一回からしっかり読み返してみましたよ。

戸賀 おっ、スガにしては真面目に取り組んでくれているね(笑)。

菅原 まぁね。俺も知らないうちにアラ還に突入しているオジサンだからね。で、読んでいてちょっと気になったのが、前回の、『レンジローバーを売ったお金でデビアスの「プロミス」というワンオフモデルの指輪を買って、彼女とのハワイ旅行の飛行機のビジネスクラスでプロポーズ』という下り。

戸賀 あれは、一世一代の勝負だからな。間違いなく人生で一番気合を入れたよ。

菅原 それはわかる。でも、間違いなくお金は無くなっているよね。若い頃、同期に女の子に「戸賀くんから車を取ったら何も残らない」とまで言われたトガが、躊躇なく車を売った。それは素晴らしい。トガも成長したと思う(笑)。で、車に対してのこだわりが尋常ではないトガが、お金がない中、どこにこだわって次の車を購入したのか? そこが気になったんだよね。当然、読者も気になっていると思うんだよ。

贅沢をそぎ落とした結果、残った車とは!

戸賀 まぁ、そうだよな。でも会社員ではあった訳だから、生活に困窮するということはさすがになかったよ。とはいえ、余裕が無くなったのは事実。そこで、今の自分に無理なく購入できて、なおかつ車好きの所有欲も満たしてくれる車を探したんだ。

菅原 そんな都合の良い車あるか?

戸賀 当然、妥協しなければならない部分は多かった。いろいろとそぎ落とした結果、見えてきたのがスマートの初代カブリオだったんだよ。

菅原 スマートのカブリオ! 確かに思い切りそぎ落とした感が満載ではある(笑)。確か当時で200万円くらいだったかな?

戸賀 マジで贅沢するお金は底をついていたからね。ちょうど、今の虎ノ門ヒルズのところにアシェット婦人画報があった時代で、まさにMEN’S CLUBの編集長に就任直後だった。

菅原 編集長なのに、もっと言えばトガのくせに、車が無い(笑)。

戸賀 うるさいよ(笑)。そんな時、駒沢公園近くのスマート専門店の前をたまたま通って見つけたのが、蛍光イエローみたいな黄色にシルバーの初代スマートのカブリオだったんだよ。しっかり覚えていないけど、走行距離が数百キロの新古車で150万円前後だったかなぁ。当時はスマートにも左ハンドル仕様があった。さすがに革シートではなかったけどね(笑)。次の日曜日には歩いてショップに行って、「これください」っていう感じで速攻で購入。それからしばらくは、この1台で生活していたんだよ。あ、ライトだけはこだわってHIDに変えた記憶があるな(笑)。

菅原 HIDだけはこだわったのね(笑)。トガにしては慎ましい車生活のスタートだ。

戸賀 会社の前に、300円で停められるパーキングメーターがあったから、そこに止めちゃ移動して、止めちゃ移動してを繰り返していた記憶があるよ(笑)。

スマートを選んだもう一つの理由

日本でも、世界でも大ヒットはしなかったスマートですが、戸賀編集長がコレクションで訪れたイタリア・ミラノでは様子が違ったそうです。モンテナポレオーネでも、ちょっと郊外でも周りを見ればスマートだらけ。ミラノで大ヒットしている魅力はどこにあるのか?
そこを実際に経験してみたいというのが、スマートを選んだ理由でもあったと戸賀編集長は続けます。

戸賀 けして高級車ではないけど、セカンドカーであることを割り切っている存在感、そしてトレンドも併せ持っているのもたまらなかった。セカンドカーの中では、抜きんでた存在だったんだよ。

菅原 それなのに安い!

戸賀 その通り(笑)。速くもないし、運転していて面白いわけでもない。ツーペダルでクラッチの繋がりは変だったしね。でも、車としての企画は抜群に面白いし、パッケージングもよく考えられていた。

菅原 車内もけっこう広かったよね。

戸賀 そう! 181センチの俺が、シートを一番後ろに下げると運転できないくらいデカかった。その代わり横幅はめちゃくちゃ狭いんだよね。当時彼女だった妻を乗せる時は、ちょっとうれしかったなぁ。スガみたいな、むさくるしい男が乗るとあっち行けよ、って思っていたけど (笑)。

菅原 うるさいな(笑)。でも縦方向は本当に広かったよね。確か、フロントガラスが遠くて、まったく圧迫感を感じなかった記憶がある。

戸賀 そうそう。そして、これはカブリオならではの良いところなんだけど、ホロ部分を途中まで開けて使う、『サンルーフ使い』ができるんだよ。俺的には、Bピラーもあるから『タルガ使い』なんだけどね(笑)。スモールカーなのに圧迫感をそんなに感じさせない車だったよね。

菅原 で、実際のところ、トガのスマート・カブリオに対する全体的な評価ってどんな感じなの?

戸賀 「小さくても見栄がはれる」というのが、当時の俺の評価だったかなぁ。実際には、新たな生活のために見栄を捨ててレンジローバーを手離したけど、それを内緒にして、安価でもこだわりのあるセカンドカーに乗っている感じを醸し出していた。俺も編集者っぽいことをしていたよな(笑)。でも、今でもスマートをみると、どんな人が乗っているのかを必ず確認しちゃうんだよ。だから今でも気になる車であることは間違いない。乗っているのが若者でも同年代のオジサンでも、「いい車だよね」って、心の中で話しかけている自分がいるから(笑)。それぐらい良い車で、俺に小型車の良さを教えてくれたのがスマートだったよ。でも、ゴルフの練習に行くには、助手席にゴルフバッグを載せるしかないんだ。ということは、彼女とゴルフの練習には行けない。これ、俺にはけっこう大事なことだったんだよ。で、結局1年乗らずに売っちゃうんだよね。当時のファーストカーだったんだけど(笑)。

次回に続く。

初代スマート・カブリオ
全長×全幅×全高:2540mm×1535mm×1550mm
ホイールベース:1810mm
トレッド前/後:1275/1355mm
室内長×室内幅×室内高:965×1240×1100mm
駆動方式:RR
車両重量:770kg
最高出力:61ps(45kW)5250rpm
最大トルク:9.7kg・m(95N・m)2000~4000rpm
種類:直列3気筒SOHCICターボ
総排気量:698cc

文 菅原 晃

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2024年12月8日(日)パネライ大丸心斎橋ブティックにて戸賀編集長のショッピングアドバイス

2024年12月8日(日)パネライ大丸心斎橋ブティックにて戸賀編集長のショッピングアドバイス

【オープニングトークショー】
2024年12月8日(日曜)15時より
J PRIME戸賀編集長によるトーク後におこなわれるショッピングアドバイス(1組15分間 記念写真撮影込み)は

daimarushinsaibashi@panerai.com

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*11月15日(金)締め切り
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