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75年の歴史に最新デジタルを取り込む、新型メルセデスベンツ「Eクラス」のエレガンス

2023.05.02

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75年の歴史に最新デジタルを取り込む、新型メルセデスベンツ「Eクラス」のエレガンス

アッパーミッドに属するラグジュアリー・サルーンの金字塔として、75年以上に渡ってその地位を守り続けているメルセデス・ベンツ「Eクラス」が、この秋のフルモデルチェンジを目前にして、”チラ見せ”の情報公開がされました。「Eクラス」のご先祖さまにあたるメルセデス・ベンツのアッパーミッドサイズの元祖である「170V」から数えての累積生産台数は、なんと(!)1600万台以上。
初代に続いて、1953年に登場した「ポントン」、1961年に登場した「テールフィン」、1968年デビューの「ストローク/8」といった伝説的なモデルをあげたら、(ウェブではありますが)限られた紙幅が尽きてしまいそうです。「Eクラス」の呼び名が始まったのは、”リッチなオジサン”世代が学生時代に憧れた「W124」からです。ツインヘッドランプとなった2代目「210」と、その後に続く3代目「211」では安全性能を、4代目「212」では環境性能を追求し、現行モデルの「213」ではレベル2の自動運転機能を搭載するなど、その時代ごとの最先端テクノロジーを搭載しているのも、「Eクラス」の特徴です。

最新デジタルと先進的な電動パワートレインを搭載

「Eクラス」と呼ばれるようになってから6代目となる新型の社内開発コードは、「214」シリーズです。最大のセリングポイントは、包括的なデジタル体験を可能にするべく、エレクトロニクス・アーキテクチャが刷新されたこと。この発表にさらに先んじて、2月末にシリコンバレーにあるメルセデス・ベンツの研究開発拠点でユーザーインターフェイスを体験してきましたが、まるで最新のスマホをあつかうかのごとく、サクサクのデジタル体験ができたことをご報告しておきます。

もう一つ、電動化に大きく舵を切ったことも、「214」シリーズの特徴です。6機種すべてがハイブリッド機構を備えた電動モデルとなります。心臓部にはメルセデス・ベンツ独自の2リッター4気筒エンジンと3リッター6気筒エンジンを搭載しており、ターボによる過給とハイブリッドを組み合わせることで、イマドキの地球環境に優しい低燃費エンジンでありながら、アッパーラグジュアリーらしいパワフルな走りにも対応します。2リッター4気筒ターボエンジンを積む「E200」、2リッター4気筒ターボ・ディーゼルエンジンを積む「E220d」「E220d 4MATIC」は、マイルドハイブリッド機構を搭載しています。一方、「E300e」「E300e 4MATIC」「E400e 4MATIC」と「e」の付くモデルは、25.4kWhもの大容量電池を積んだプラグインハイブリッド車です。

エレガントなデザインは踏襲しつつ、スポーティネスとデジタルを融合

なによりも気になるのは、スタイリングがスポーティな印象が増して、若々しくなったこと。短いフロントオーバーハングと長いボンネットが特徴的で、いわゆる「キャブフォワード」のデザインを美しく描き出しています。グリルとヘッドランプを結ぶ黒いパネルは、電動シリーズの「EQモデル」を彷彿とさせるエレガントさを持ち合わせています。

室内に目を向けると、冒頭でもお伝えした通り、滑らかな曲線を保ったエレガントなデザインは踏襲しつつ、デジタル体験をサクサクにできそうな設計になっています。まず目に飛び込むのは、「MBUXスーパースクリーン」なる巨大ディスプレイがダッシュボードを覆っていることです。運転席と助手席の間に広がる巨大なスクリーンは、まるで未来を描いた映画のワンシーンのようです。テスラに代表される電気自動車では巨大ディスプレイは珍しくなくなっていますが、新型「Eクラス」では違和感がないのが秀逸です。中央の画面からダッシュボードの下までつながるセンターコンソールがスムーズな線を描いているからでしょう。

ラグジュアリーを謳うのに欠かせない快適さにも妥協はありません。現行モデルと比べて、運転席の頭上は+5mm拡大し、後席の足元は膝前+10mmと足回り+17mmを拡張し、左右の席同士の距離に至っては旗艦モデルの「Sクラス」並です。ゴルフなどの遠出の際に気になる荷室容量も540リッターにアップしています。
遠出といえば、高度運転支援システム(ADAS)にも注目です。普段の運転を安全にサポートする自動ブレーキやレーンキープアシストに加えて、連休などの帰り道、渋滞にハマった時などにお役立ちのアダプティブクルーズコントロールなどの最新のテクノロジーは当然のごとく搭載されています。ハイブリッド化によって、室内が静かになっていることもあって、オーディオも気になるところ。ドイツの高級オーディオ・システム「ブルメスタ」のプレミアム・サウンドシステムを選ぶこともできます。

スポーティネスとエレガンスを融合させたスタイリング、パワフルな走りを保ちながらカーボンニュートラルに向けた低燃費性能とを実現した高性能なパワートレイン、そして先進的なデジタル・テクノロジーが融合した理想的なラグジュアリー・セダンは、リッチなおじさんにとってのマストアイテム。クルマは自分より大きなものを身に纏うという点においても、ファッションと同様に、ライフスタイルと価値観を表現するアイテムです。日本への上陸は未定ですが、新型「Eクラス」とともに送るエレガントで鮮やかなライフスタイルを想像しながら、日本にデリバリーされる日を待つことにしましょう。

Mercedes-Benz(メルセデス・ベンツ)
https://www.mercedes-benz.co.jp/
※外部サイトに移動します

文 川端由美

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