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イタリアのリッチなオジサンの今Part:2

お洒落はテクニックではなく“自分らしい”かどうか

2022.12.17

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お洒落はテクニックではなく“自分らしい”かどうか

これからはリラックススタイルの反動から正統派クラシックの流れが戻って来る、と予想する声もありましたが、結局のところ、現状のイタリアではリモートワーク時代の余韻を残したカジュアルシックが主流な様子です。
そんな今のイタリアお洒落オヤジの着こなしをチェックするシリーズ、まさにカジュアルシックを得意とする「オフィチーナ・サルトリアーレ・ミラノ」のオーナー、ステファノ・メリッジ氏が登場。「アバンギャルドなサルト」という異名を持ち、王道クラシック一辺倒ではない、機能性を追求したビスポーク服作りを貫くメリッジ氏の、“押しつけがましくないエレガンス”を参考にしてみましょう。

「“スーツやジャケット=エレガント”ではないと思うのです」

「私が着こなしで一番注意するのは、自分らしいかどうかという点です。皆それぞれに個性があるので、人のスタイルを真似しても仕方がない。だから私は決して、ジャンニ・アニエッリになろうとは思いません…。たとえ彼が洒落者中の洒落者であったとしてもね」とステファノ氏。今日のコーディネートは、Tシャツ+カーディガン+サリアナジャケットにデニム。好きなネイビーを多用した中に、白Tシャツで若々しさをプラスしています。ニットカーディガンはショールカラー風ながら襟を折り返さず押し付けたような仕様がポイント。一方デニムはタック入りでまるでトラウザーのようなテーラード仕立て。足元にはパラブーツを合わせてカジュアルダウンしています。
「一般的には“エレガント=フォーマル”だと考えられていますが、本当はそうではなく、ジャケットやスーツを着なくたってエレガントさは出せます。私は自分独自のスタイルがある人こそが真の洒落者だと思っているので、他人からどういう風に見られるかを意識することはないですね。自分に似合うものを見つけ、ディテールで差をつけることが大切なんです」

「一般的に言われているお洒落テクに無理に従う必要はありません」

もう一つのコーディネートは、タートルネックにコーデュロイのジレを合わせたスタイル。パンツはロロ・ピアーナの150sウールストレッチ素材に、ゆったりしたタックが入っているのでとても快適。そんな足元にはスポーティにニューバランスXレーサーを合わせ、腕にはロレックスGMTマスターⅡを合わせました。
「コーディネートはパンツから決めて組み立てていくことが多いですね。その際には、色同士のバランスがよいかどうかを重視します。トーンオントーンよりは、違う色で相性の良いもの同士を合わせるほうが好きですね。ただ、ネクタイと靴下の色を合わせるなど、同じ色をリピートするのがお洒落テクだと言われますが、そういうことをこれ見よがしにやるのは逆効果だと思っています」。
ファッションセオリーに振り回され過ぎると、逆にイタイ着こなしになってしまうことも多いもの。あくまでさりげなく、自分らしくが好感度アップする着こなしと言えそうです。

「スポーティタイプのヴィンテージロレックスは自慢のコレクションです」

たくさん持っている時計の中でも、メリッジ氏が特に大事にしているのがスポーティモデルを中心としたヴィンテージロレックスのコレクション。箱も大切にキープしています。今回披露してくれたのは、(左上)1974年のロレックスデイデイト1803、ゴールドのプレジデントブレス仕様。(右上)1917年のヨットマスター。祖父から父へ、父から自分へと代々受け継がれたもの。(下左)1973年のロレックス サブマリーナ 5513。40歳の誕生日を記念して自分で買ったもので、名前も入っています。(下中央)1992年のエクスプローラーⅡ。(下右)1994年GMTマスターⅡ16710。(手前)1969年のデイトナ6239。

「祖父からもらったヴィンテージの自転車は、ぜんぶ自分で修復したんですよ」

冬はスキー、夏はセーリングとスポーツが大好きなメリッジ氏。特にスキーの腕はプロ級で、インストラクターをやっていたこともあるのだそうです。機能性にこだわる服作りはそんなスポーツでの究極の経験が元になっているとか。そして山や海に行かない時は、街を自転車で走ることも。愛(自転)車は、お祖父様から譲り受けた1951年製のビアンキ。すべてオリジナルのピースを取り寄せて自分でリストアしたのだそうです。

Profile
Stefano Meriggi(ステファノ・メリッジ)

イタリア・ミラノ郊外出身。「オフィチーナ・サルトリアーレ・ミラノ」創業者兼オーナー。ファッションに興味があり、大学在学中から「アスペジ」でアルバイトとして経験を積んだのち、ミラノの有名セレクトショップ「クラン」の経営に携わる。その後、レザーウェア、スポーツウェアなどのブランドを立ち上げた後、かねてからやりたかった新しいタイプのサルトリア、「オフィチーナ・サルトリアーレ・ミラノ」2014年に創業。

撮影 Stefano Triulzi (ステファノ・トゥリウルツィ)
編集・文 田中美貴

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