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メルセデス・ベンツのオフィシャル、『ALL TIME STARS』で、戸賀編集長がネオ・クラシックを購入しようと考える理由とは?

2024.04.13

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メルセデス・ベンツのオフィシャル、『ALL TIME STARS』で、戸賀編集長がネオ・クラシックを購入しようと考える理由とは?

一年間MINIのアンバサダーを務めたことにより、改めて小型車の良さを実感した戸賀編集長。あらためてジョンクーパーワークスを購入しようと情報を探すも、彼が見つけられるのは中古車ばかり。
そこで国産も含め、他のマニュアルの小型車を探してみるも、条件に合致するクルマがまったく見つかりません…。
条件を変え、この頃少し気になっていたネオ・クラシックと呼ばれるクルマにまで範囲を広げたところ、メルセデス・ベンツ浦安の『ALL TIME STARS』の存在を発見! そして『ALL TIME STARS』では、ついに戸賀編集長のお眼鏡にかないそうな、W124の92年式300E-24、走行3万9000キロでボディカラーはブルーブラックという極上コンディションの個体に巡り合うこととなった、のが前回までのお話。

前回の記事はコチラ↓
https://j-prime.jp/archives/20249453/

そこで今回は、愛車遍歴の原稿担当の菅原(スガ)が、『ALL TIME STARS』に伺い、担当者の森進太郎さんに、『ALL TIME STARS』とは一体何なのか? ネオ・クラシックを取り巻く現状について、を取材させていただきました。

今回お話をうかがった、森進太郎さん。

メルセデス・ベンツは、なぜ『ALL TIME STARS』というサービスを開始したのか?

―お忙しいところ、お時間を取っていただきありがとうございます。いきなり本題に入らせていただきますが、メルセデス・ベンツは、なぜ『ALL TIME STARS』というサービスを開始したのでしょうか?

森さん まず、メルセデス・ベンツが、今まで製造してきたすべてのクルマにプライドを持っているということが挙げられます。ドイツ本国のメルセデス・ベンツでは、数十年前に製造したクルマが、現在もユーザーのもとで生きているのであれば、末永くその方に所有し続けていただきたいという考えを持っています。 言い換えれば、いつの時代のモデルであっても、純正パーツを使ってリフレッシュ、リファインすることができる。実際にそれを作業する部門がALL TIME STARSになります。
日本にALL TIME STARSという仕組みが入ってきたのは、2016年10月のことでした。その時、メルセデス・ベンツ日本から私共にオファーが届き、2017年11月には開業。日本でALL TIME STARSが始まってから、5年が過ぎたことになりますね。

―森さんは開業当時から、ALL TIME STARSの専任だったのですか?

森さん いいえ、私が担当になったのは一昨年の9月からですので、1年半ほどが経過しています。じつは前任の者が定年退職してしまいまして、この仕事を引き継げる人間はいないのか? ということになったところ、『森ならオタクだから良いんじゃない?』 という誰かの一声で、いつのまにやらALL TIME STARSの担当になっております(笑)。
もちろん専任ということではなく、新車も見ながらの担当となりますが、毎週毎週、何件も何件もというほど忙しくはないので、今のところはひとりで担当している状況ですね。
弊社におけるALL TIME STARSの実店舗は浦安店だけなので、お客様からのアポイントがあった時は浦安店に行き、品川にクルマがある時はこちらで対応するというスタンスで仕事を進めさせていただいております。

―実際にALL TIME STARSの担当としての仕事とは、どのようなものが多いのですか?

森さん そうですね、普段はカーセンサーに載せるための車両の写真を撮ったりする地味な仕事が多いですね(笑)。あとはベースとなる車両を買い取りに、日本全国を回っています。この間も名古屋に行ってきたばかりです。

ガレージに眠っている車両を、掘り起こすことに注力したい

―やはりベースとなる車両は、日本中から見つけ出さなければならないんですね。やはり、ベース車両は、ある程度のコンディションをキープしている方が良いのですか?

森さん コンディションは、良いに越したことはないですね。じつは私共がこれから力を入れていこうと考えているのは、オークションなどでクルマを見つけるのではなく、どこかのガレージに眠っているような車両を探し出すことなんです。たとえば、クルマを大事に乗り続けてくださっていたオーナー様が免許の返納をする際、そちらで引き取ってもらうことは可能か? というお問い合わせが増えている現状があります。ですので、すでに眠っている車両、もしくはこれから眠らせてしまう可能性の高い車両を掘り起こし、素性のはっきりしている車両の買い取りに力を入れていきたいと考えています。とはいえ、30年も前のクルマなので、新車から書類が残っていることは稀ですけど(笑)。
たとえば、107型のSL、映画アメリカンジゴロでリチャード・ギアが乗っていたモデルですが、生産終了になって35年になるんですね。時はまさにバブルの絶頂期な訳です。その頃に購入した方が今も所有していたとすると、60代、70代、80代になっている。そろそろクルマを降りようかな? という方も増えてきているのが現状。 言い換えると、我々がヤング・クラシックと呼んでいる世代のクルマを手に入れるタイミングとしては、まさにラストチャンスが今なんです。
その頃のクルマでしたらエアコンも付いていますし、最後の機械式のメルセデスでありつつ今の道路事情にも耐えうる、まさに日常の足として使えるクルマだと私共は考えているので、このチャンスを見逃す手はありませんね。

じつは若い世代にもネオ・クラシックは浸透し始めている

森さん じつはALL TIME STARSのお客様は、若い頃に憧れていたけど乗ることができなかった我々世代が、思い出をもう一度という感じで購入する場合と、なぜかそのクルマよりも年下の30代、場合によっては20代の方が興味をもって見に来てくださるケースが多いんです。
私は今年のテーマとして、『絵になるクルマ』を売っていきたいというのがあるのですが、今のテレビCMなどで使われるクルマは、この113型だったりするんです。

絵になる、おしゃれ、かつ普段の足にも使えるような旧いクルマ。新しいクルマにはない、ヤング・クラシックだからこその魅力を、幅広い年代の皆さんにもっと知っていただきたい。そして絵になるクルマを所有する喜びを、ぜひ楽しんでいただきたいですね。

戸賀編集長に薦めた、92年式300E-24

森さん 今回、戸賀さんに見ていただいているミディアムの300Eも本当に良い頃合いのクルマだと思います。現状でもエアコンは動きますし、普通に走ることは可能だと思いますが、もう30歳を超えているクルマですので、普段の足として使うのならば手直しは必要。マンションで言うなら大規模修繕ですよね。戸賀さんにはそのように説明させていただいています。

―ちなみに、大規模修繕を終えた車両価格はどのくらいになるですか?

森さん そこは戸賀さんとお話を詰めていかなければ何とも言えません(笑)。ただベース車両の価格が高くなっているんです。たとえば、先ほど話に出た107型のSLのなかでも、かなりコンディションが良い部類、実走で3万キロ程度の個体ですと、仕入れの段階で1000万円弱は出さないと仕入れられない。そこが高騰しちゃっているんですね。15年くらい前ですと、3万~4万キロ、場合によっては1万キロの実走で、かつ裏付けのある記録の残っているクルマでも、300万円やそこらで買えたんですよ。それが今や、800万から1000万になってしまった。倍以上ですよね。しかしそのベースの部分は、どうしても売値に反映させなければならない。そこは私たちも苦しいところなんです。

無意味に価格を上げたり、相場を上げたりするつもりはないんですが、良いベース車両から修繕をスタートさせても、そうなってしまうのは避けられないのが現状。 ですから、ALL TIME STARSでは、メルセデス・ベンツの専門メカニックが、クルマの状態をお客様に細かな部分まで、すべて開示してご説明しています。 そして、ご納得いただいた上で作業に入り、お客様にご満足いただける1台へと仕上げてまいります。

今回、お話をさせていただいている300E-24も、フルノーマルでありつつ、戸賀さんが納得してくださるレベルまでとことん仕上げることが、メルセデス・ベンツのオフィシャルであるALL TIME STARSの矜持だと考えています。

個人では見つけることがなかなか難しい極上のベース車両に、熟練メカニックの腕による徹底的なメンテナンスを施し、まさしく安心して「使える」1台を提供してくれる贅沢なプログラムがALL TIME STARS。
92年式300E-24は、フルノーマルの戸賀仕様として生まれ変わるのか? 続報を楽しみに待ちたい!

メルセデス・ベンツ品川
東京都品川区東品川3丁目28−25
営業時間:平日 9:30~18:00 土・日 10:00~18:00
定休日:祝日
電話番号:03-5479-1700

メルセデス・ベンツ 浦安 ALL TIME STARS / サービスセンター
住所:千葉県市川市塩浜3丁目10−25
営業時間:10:00~19:00
定休日:毎週水曜日
電話番号:047-305-8800

文 菅原 晃

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