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船には十人十色の楽しみ方がある!

ジローラモさんの洒落ててモテるクラシックカー的な船との向き合い方

2023.04.29

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ジローラモさんの洒落ててモテるクラシックカー的な船との向き合い方

LEONでおなじみのパンツェッタ・ジローラモさんは、時計、クルマにグルメまでプライベートでもラグジュアリーなライフスタイルを送っています。そんなジローラモさんが最近特にお熱なのが『船』。一重にクルーザーと言っても楽しみ方は人それぞれですが、チョイ悪オヤジ代表ならではのこだわりとは!? ジローラモさんの船を手掛けた安田造船所 代表取締役 野澤さんと一緒にお話を伺いました。

見た目も使い方も自分仕様にすることでよりラグジュアリーに

ジローラモさん(以下敬称略) 僕は海を見るのも入るのも好きだし、みんなでお酒を飲むのも大好き! だから休日にシャンパンを大量に積んで友人も呼んで船でワイワイするのは本当に楽しいよ。飲み会には来ないけど、クルーザーならって子もいるしね(笑)。そしてなによりヴィンテージの船を選んで、リノベーションをするように自分でインテリアを完成させていったことにも愛着が湧いていて、もっと見てもらいたいって思っているんだ。

野澤さん(以下敬称略)もちろんそれをするに値するいい船があったから選べた選択肢だけどね。最新の船はもちろんすごいけれど、クラシックな雰囲気を楽しむのもまた格別。クルマも新車とクラシックカーを楽しむのはまったく別のベクトルだから、どちらを選ぼうかなというのも船の楽しみ方のひとつだと思うんですよ。ジローさんの船は1980年代の船で当時は日本で一番大きかった。20年使うと駄目になってしまう船もあるけれど、船体がすごく丈夫でエンジンを載せ替えてあるからまだまだ長く使える、まさに名艇だよ。そこにジローさんの感性が存分に発揮されたインテリアは本当に素敵だよね。

寝室からキッチンにいたるまでジローラモさんのこだわりが詰まっています

ジローラモ 大変だったけど、作っているときも楽しかったな。もちろん最新にも惹かれるけれど、僕にとっての最初の一隻は自分でいろいろやってみたいなというのもあったね。イタリアの家具をいれたり、ちょっとモダンにするためにカモフラを挿してみたり、もともとあった船の良さ、美しさを活かしながらモダンな印象をプラスした、服をコーディネートするのと同じようなイメージ。生地や一部の家具などは入れ替えたけれど、ブラインドなど、そのままでもかっこいいところもたくさんあったからね。むしろこれを特注で作ってもらったらとんでもない費用がかかるよ(笑)。テーブルなどは新たに購入してもってきているけれど、ヴィンテージを選ぶことで馴染んでいるでしょ? インテリアが好きだから選ぶのも楽しいし、まだまだ変わっていくと思うよ。昨年から比べても結構変わっているからね。さまざまなことができすぎてキリがなくなっているけれど(笑)。

写真上がジローラモさんの船のメインルーム。下が最新式のもの。どちらの楽しみ方にするか選択できるのも心が踊るポイントです。

野澤 乗っていくなかでどんどん変えていくのも楽しみ方のひとつだから、終わらないと思うよ(笑)。あとは、船にジローさんのライフスタイルが一貫されているからよりよく見えるというのもあるよね。やっぱりクルマや時計だってその人に合ったものを選んだほうがかっこよく見える。船の選び方だってそれと一緒なんです。そこまで考えて購入する富裕層の方も増えてきていますよ。新しい購入層がどんどん生まれているというのは事実としてあるからね。間違いなく以前よりも盛り上がっている市場ですよ。

ジローラモ 僕の周りでもクルーザーについて聞いてくる人とか乗ってみたいって人がどんどん増えているよ!

野澤 クルーザー市場の話でいくと、僕たち安田造船所で取り扱っている世界最高峰を誇るラグジュアリーヨットのAZIMUTの売れ行きが世界で2位になったんです。1位は常にアメリカなんだけれど、2番目にAZIMUT Japanがきたんです。ちなみに3位はドバイで、ここはこれから伸びてくると思います。真にハイエンドな世界で日本が2位というのはなかなかないんだよね。今までありえなかったことだから、世界も驚いているんですよ。

まるで自宅のようなジローラモさんのクルーザーのなかでお話を伺いました。

ジローラモ 日本の富裕層にはクルーザーで海をどんどん楽しんでほしい! 海で僕を見かけたら声をかけてもらいたいね(笑)

野澤 ジローさんの楽しみ方を知ったらもっとみんなが興味を持つと思うな。日本の船の文化はカジキマグロを追いかけるか女性を追いかけるかだからね(笑)。このパッションはクルーザーがあることで、歳をとって衰えるどころか上がっている気がする。気持ちがずっとフレッシュでいられるのもいいんですよ。なにせ成功者しか存在しない、前向きしかない世界だからね。この先の日本のためにも憧れられるオジサンがいるというのは大切なことだと思うんです。

ジローラモ 本当にこの気持を味わってほしいよ! 僕は海が大好きだから、海に入りたいし、パーティとかももちろん楽しいけれど、それだけではなくて、もっと日常で使いたいんだよね。僕は都心の近くに停泊させているから、六本木とかでゴハンを食べて、二軒目を停めてある船の中でなんてこともしているんだ。出港しないでゴハンをUberで頼んだり、お寿司屋さんを呼んだりしてもいいしね。都内からタクシーで20分くらいだし、都心より静かで、お酒を飲むだけより特別な時間も演出できる。こだわりの家具がある場所に招けるからアピールもできるよ! 別荘感覚でも使えるから、もうひとつマンションを買うくらいなら船を手に入れてとことんこだわってもいいと思うな。

野澤 そうそう船を楽しむうえでマリーナの場所も大切だよね。日本ではジローさんが所有しているサイズのクルーザー(50人乗り)を停泊させておく場所が少ない。だからジローさんも停泊させているこのマリーナ(大田区)を作ったんです。超富裕層と言われる方も出てきて、購入したい方、された方はどんどん増えているのにマリーナがないのはもったいないですからね。おかげで楽しめているでしょ?(笑)

ジローラモ ここなら出港させなくても気軽に来られて楽しめるから本当にいい。もちろん東京湾に出たり、伊豆とか下田に行ったりするのもいいけどね。毎回毎回できるわけじゃないし、インテリアにこだわるとこの空間にいるだけで満足できるんだ。

野澤 ジローさんにはジローさんの楽しみ方があるから、これはほんの一例。他の方はまた違った楽しみ方をしていたりするからね。それもまた船の良いところなんだよね。

ジローラモ 僕の船はスピードが出るわけではないけれど、とにかく楽しい! 東京湾で目立つしね(笑)。ちなみに、この船は50人乗れるから、浜離宮でめちゃくちゃ盛り上がったこともあったね。シャンパンをたくさん持っていって、他の船の人にも配ったりしてお祭りになっていたよ(笑)。

ジローラモさんの船の名前はイタリア語で『お祭り騒ぎ』。まさにらしいネーミングであり、名に沿った海ライフを満喫しています。

問い合わせ先
安田造船所
https://www.yasuda-shipyard.com/
*外部サイトに移動します

パンツェッタ・ジローラモ

建築一家の三男として、ナポリ建築大学在学中に亡き父の後を継ぐ。主に政府からの依頼を受け、歴史的建造物の修復にたずさわる。1988年から日本在住。以降、多数雑誌、番組などで祖国イタリアについて紹介。2006年、本国より騎士の称号「カバリエレ~イタリア連帯の星勲章」を贈られる。2014年3月、【連続して最も多くファッション誌の表紙を飾った数(男性モデル)】という記録名でギネスワールドレコーズ2014に世界記録として認定。 (現在も更新中)

LEON
https://www.leon.jp/
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撮影 小澤達也
文 藤倉大輔

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