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「フェラーリ 12Cilindri(ドーディチ・チリンドリ)」「12Cilindri Spider(ドーディチ・チリンドリ スパイダー)」

フェラーリの発表を見て、クルマ相場ウオッチャーである戸賀編集長が想うこと

2024.05.12

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フェラーリの発表を見て、クルマ相場ウオッチャーである戸賀編集長が想うこと

ゴールデンウイーク中に戸賀編集長から、愛車遍歴のライターである菅原(スガ)のもとにメールが送られてきました。その内容は、「フェラーリの12Cilindri(ドーディチ・チリンドリ)を見たか?」というあまりに簡潔なもの。翌日に打ち合わせ&愛車遍歴の取材もあったことから、「詳しい話しは翌日」ということに! そしてここからは、先日の打ち合わせ中の会話をお届けしたいと思います。

戸賀 スガ、フェラーリの12Cilindri(ドーディチ・チリンドリ)、見たか?

菅原 見たよ。あのちょっと見、365GTB4 デイトナみたいなフロントのクルマだろ?

戸賀 そうそう、812の後継のあの新型。またノンハイブリッドなんだよな。

菅原 確かにモーターは付いてなかった。あれってさ、812スーパーファストが最後のノンハイブリッドの12気筒だと思って大事に所有していた人には、寝耳に水の事態だよな。

戸賀 いや、寝耳に水どころの騒ぎじゃないだろ。俺はクルマの相場とかが気になるから、けっこうフェラーリやランボルギーニにも注目して見ていたんだけど、812ってフェラーリ最後のノンハイブリッド12気筒って騒がれている割に、意外と相場が上がっていなかったんだよね。対して、ランボルギーニのノンハイブリッドは完全にバブっちゃってた。12気筒のアヴェンタドールは8000万、9000万、1億なんて感じだし、10気筒のウラカンも、かなり高値で推移している。でもランボルギーニは、現状、新車として出てくるクルマは全部モーター付きだからね。最後のノンハイブリッドの12気筒NAエンジンを手に入れたいと考えたら、アヴェンタドールは分かりやすい選択肢だったのかも。

菅原 フェラーリは、もしかしたらまたノンハイブリッドの12気筒エンジンを搭載する可能性があるのかも……、なんて思われていたのかな?

戸賀 う~ん、俺もそこまでフェラーリに詳しい訳ではないけど、一昨年、フェラーリが4ドアスポーツカー? SUV? のプロサングエを発表したときに、「あれ?」と感じたことはあった。搭載されているパワーユニットが、812スーパーファストのエンジンを新設計したもので、相変わらずノンハイブリットだったんだよね。この時になんとなく、「フェラーリって12気筒にモーター積む気がないのかも」って思った記憶がある。

菅原 フェラーリの場合、8気筒は全部ハイブリッド化したのに、12気筒だけが時代に逆光している感じだよね。

戸賀 そうなんだよ。そんな中、ようやく812の相場も上向きに動き始める兆しが見えていたのに、今回の「12Cilindri(ドーディチ・チリンドリ)」の発表。これはリセールを考えるとかなり痛いと思うんだよ。

菅原 最高の売り文句である、「フェラーリ最後のノンハイブリッド、NA12気筒」が使えなくなるしね。

戸賀 やっぱり812の相場は下がるよな。今回思ったんだけど、2年くらい前にイタリア政府が「2035年EV化法案」に最初に反対を表明しただろ? あれってフェラーリがノンハイブリッドの12気筒を作り続けることに、どこかで繋がってくるのかもな。

菅原 トガにしては、難しいことを考えているな(笑)。

戸賀 うるさいよ(笑)。

菅原 ただフェラーリの8気筒は確実に電動化してきているんだから、最後のノンハイブリッド8気筒としてのF8は買いなんじゃないの?

 

戸賀 F8は……タマ数が多いのか相場的には上がっていないんだよな。でも、相場を見続ける価値はあると思うよ!

Ferrari 12Cilindri Coupe(フェラーリ 12チリンドリ クーペ)

フロントに搭載された、ノンハイブリッドの6.5リッターV12自然吸気エンジンは、従来型の812スーパーファストを30ps上回る最高出力830psを発揮。 この最高出力は、限定モデルとして知られる「812コンペティツィオーネ」と全く同じ数値であり、この結果、最高速度340km/h以上、0-100㎞/h加速2.9秒という、自然吸気エンジンのモデルとしては、驚くべきパフォーマンスを達成しています。
ちなみに「12Cilindri」に搭載されるエンジンの型式名はF140HD。このことからも、812コンペティツィオーネのF140HB、プロサングエのF140IAをベースに、さらに発展させた新設計ユニットと考えてほぼ間違いないと思われます。

新設計のアルミニウム製シャシーは、「812 スーパーファスト」よりもホイールベースが20mm短く、ねじり剛性は15%向上。また各種電子制御技術を向上させることで、「812コンペティツィオーネ」から採用されている四輪独立操舵(4WS)を搭載。またV12エンジン搭載モデル初となるブレーキバイワイヤなどが搭載されたことからも、その進化は確実に多方面に及んでいることが伺えます。

イタリアでの車両本体価格は39万5000ユーロ(約6650万円)から。同日、「12Cilindri Spider(ドーディチ・チリンドリ スパイダー)」も発表されています。

全長×全幅×全高:4733×2176×1292mm
ホイールベース:2700mm
エンジン:V型12気筒(65度)フロントミドシップ
総排気量:6496cc
最高出力 :830PS(610kW)@9250rpm
最大トルク:678Nm@7250rpm
駆動方式:後輪駆動
トランスミッション:8段ツインクラッチ
0-100km/h加速:2.9秒
価格:39万5000ユーロ(イタリア)

Ferrari(フェラーリ)
https://www.ferrari.com/ja-JP
*外部サイトに移動します

文 菅原 晃

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