田舎,土地活用
(画像=ysuel/Shutterstock.com)

自身が保有している土地で放置している土地はないだろうか?土地は保有しているだけで固定資産税や都市計画税がかかってきてしまうため、土地を放置しているとデメリットのほうが大きくなってしまうものだ。今回は田舎で土地を活用する際のメリットやデメリット、土地活用の方法を解説する。

田舎の土地を活用するメリットとは?

田舎の土地を活用するメリットは、所有する土地の固定資産税以上の利益を得ることができる点にある。なぜならば、田舎の土地には、そこでしかできないビジネスによる大きな活用方法があり、上手に活用することで、その土地の固定資産税を支払う以上の利益を得ることができるからだ。

しかし、田舎の土地では、そのような活用がされていない場所がほとんどである。具体的に田舎の土地の多くは、保有していても空地の状態のままであることがほとんどで、放置された土地に対して毎回、固定資産税を支払うといった状況がある。

しかしこのような田舎の土地は、広大な広さを持ち、周辺に住む人の数も少ない傾向にあるため活用法の自由度が高い利点も持っているため、その特徴を生かしたさまざまな活用方法がある。例えば、建物が多い都会では建てることのできない建造物や施設といった建物でも、田舎の土地では建てられる。

また、周りの自然を生かした、サービスを展開させていくことも考えられる。このように、田舎の土地を上手に活用することで、今まで眠っていた土地を呼び起こし、新しい形へと変えていくことができる。

その結果、今まで支払っていた固定資産税以上の利益を生んでくれるといったメリットにもつながってくる。今回は土地活用について解説するのだが、「農地」についても少し言及しておく。

農地は土地とは異なり勝手に売買や土地活用をおこなってはいけないものもあるため、まずは自身が保有している土地を土地活用(農地転用)してよいのかを確認する必要がある。農地転用が大丈夫であれば、問題なく土地活用をおこなうことが可能だ。

しかし、農地転用をしてはいけない土地であったならば、農地としてその土地を活用し続けなければいけない。もし農地として土地活用をおこなうのであれば、市民農園や農地集積バンクに貸し出すといった方法がおすすめだ。

いずれにせよ、田舎土地だからといって勝手に土地利用をおこなって大丈夫という土地ではない場合があるので、土地活用をおこなう場合は事前に確認をすることが重要だ。

田舎の土地を活用する際に気をつけるポイント

田舎の土地を活用する際に気を付けるポイントが2つある。

 ・地域の特徴を捉えてニーズを読み取る
 ・区域区分について理解しておく

田舎の土地を活用するには、これら2つのポイントをしっかりと理解したうえで、はじめることが大切である。そうでなければ、せっかく土地を活用をしようとしたとしても、失敗してしまうことがある。ここでは、この2つのポイントについて詳しく紹介する。

地域の特徴を捉えてニーズを読み取る

田舎の土地を活用する際に気をつけるポイントの1つ目は、地域の特徴を捉えてニーズを読み取るということである。つまり、その土地を活用することで、果たして需要があるのかどうかについてしっかり調べておくことが大切になるのだ。

例えば、土地活用というとすぐに思い浮かぶことが、次のような事項ではないだろうか。

・賃貸マンション
・アパート
・老人ホーム
・コンビニ

都会のように、多くの人が存在し、常に必要とされている場所においては、このような活用方法が適しているといえる。しかし、これらを田舎の土地に建てることで、同様に需要があるとはいえない。つまり、都会の条件と異なる田舎の土地において、都会と同じような建物を建てることが必ずしも最適な土地活用とはいえないということになる。

そのため、ごく一般的に思いつく土地活用にとらわれることなく、まずはその土地やその地域の特徴を捉えてニーズを読み取り、その土地に暮らす人々が何を必要としているか調べることが大切である。そのすることで、その土地の最適な活用方法が明確になっていくと同時に、誤った土地活用を回避することができる。

区域区分について理解しておく

田舎の土地を活用する際に気をつけるポイントの2つ目は、区域区分について理解しておくということである。土地によっては、この区域区分の規制によって、建物を建てることができない場合が存在することがあるからである。

具体的には、市街化調整区域と呼ばれる規制区域がある。この市街化調整区域というのは、市街化させることを抑制させる区域のことを指す。そのため、この市街化調整区域に指定された区域内の土地に対しては、建設物を建てることができない。

このようなトラブルにならないためには、事前に以下の確認をすることが必要となる。

・その地域の役所に確認を取る
・市町村が運営するサイトから確認する

最適な方法は、その地域の役所に出向いて、確認を取るこということである。役所の中の「都市計画課」へ、活用を考えている土地の住所を伝えることで、確認を取ることが可能である。

また、市町村が運営しているサイト上からも確認できる。しかし、地域によっては、運営していなことや、サイトの更新が追いついておらずに、情報に食い違いが生じることもある。

そのため、サイトを利用する場合には、注意して確認することをおすすめする。このように、土地活用をする際には、必ず区域区分について理解しておくことが大切になってくる。

田舎で土地を活用する事例を紹介

では実際に、田舎で土地を活用する事例について紹介する。ここでば、田舎の土地を活用した以下の3つの事例について説明する。

・建物を建設する
・行政や法人に貸し出す
・売却して資産化する

これらの事例は、どれも田舎の土地を上手に活用できたことで、しっかりとした運用が続けられているものとなる。

建物を建設する

田舎で土地を活用する事例の1つ目は、建物を建設するということだ。ただし、田舎の土地を最適なかたちで活用できる建物でなければならない。ここで挙げる建物は、田舎の広大な面積や田舎ならではの自然を生かしたものになる。

具体的にな以下の建物が挙げられる。

・アパートやマンションの建設
・ソーラーパネル
・トランクルーム
・老人ホーム
・戸建ての賃貸住宅
・中間処理施設

最初に説明する「アパートやマンションの建設」は、土地活用の中でも代表的なもので真っ先に思い浮かべた人も多いのではにだろうか。しかしアパートマンションの建設は初期費用が高く、空室リスクといった形で土地活用の中でもリスクが大きい部類に入るものだ。

住人がしっかり入っていれば、家賃滞納がない限りは半不労所得となってくれるので立地や周辺環境の需要といった部分を見極められる人にはおすすめだ。また、完全に不労所得化したいのであれば委託会社に完全にお任せして不労所得とするのも1つの手といえる。

続いてはソーラーパネルの設置だ。田舎の土地においてソーラーパネルの建設は、とてもおすすめな活用方法である。なぜなら、ソーラーパネルの設置には、その後の集客について心配する必要がないからだ。

ソーラーパネルはたくさん設置することで、多くの太陽光を得ることができる仕組みとなっている。広い土地でありながら、安い土地費用で保有できる田舎の土地での建設は、とても活用的なものであるとえる。

投資という視点から考えた場合、基本的に約12~13年の期間をかけて利益をつみあげていくことになるだろう。仮に事業専門のソーラーパネルであった場合に20年間は、FIT(固定価格買取制度)により電気の買い取り価格が一定だ。

そのため、投資額を回収した後の残りの期間は、全て利益として得ることができる。しっかりとしたプロセスで進めることで、確実な運用することが可能になる。注意すべき点は、運用中のメンテナンスになるということである。

具体的には、ソーラーパネルを設置した周囲に生えてくる草むしりの作業が常に必要となり、特に、夏の時期になると、たくさんの草が生えてくることから、定期的におこなうことが必要となってくる。保有する面積が広い分、メンテナンスにかかる作業については、事前に確認しておこう。

次の事例としては、トランクルームや倉庫の設置による、土地活用方法だ。これらは、立地条件が悪くても、活用していくことが可能な方法であるといえる。特に田舎の土地では、広い土地を利用して、なるべく大きいサイズのトランクルームや倉庫を設置することや、複数の設置をすることで、差別化を計ることが可能だ。

トランクルームの場合であれば、初期投資が小さく抑えることができるため、比較的簡単にはじめることができる。最近では引っ越しを行う際に全ての荷物をもっていくのではなく、一定量はトランクルームに置くなど活用の幅は広がりをみせている。

注意点としては大きな利益を出すには難しく、立地を間違えてしまうと集客しにくいことが挙げられる。なぜならば、提供できる数に限りがあることと、料金設定も決して高い額を提示できないといったところが理由だ。

ただし、運用する中で長い期間で考えた場合、安定的な商売になる可能性が高いため、土地活用を行う初心者の人には、おすすめの活用方法といえる。

続いては、老人ホームの設置による、活用方法を説明する。現在、少子高齢社会となった日本では高齢化がますます進む状況となっているので、老人ホームの需要はどんどん高まってきている。

老人ホームの設置にもさまざまな種類のものが存在しており、具体的には以下の種類になる。

・高齢者向け住宅経営
・有料老人ホーム経営
・自立支援グループホーム経営

老人ホーム経営の一番のメリットは介護保険料から賃貸料を回収するため、賃貸料の未納をふせぐことができることだ。しかし、少子高齢社会も数十年後には変化が訪れると予想されており、高齢者の割合が急激に減少する時期がくることも同時に予想されている。

従って、ここ数十年の老人ホームはおいしいビジネスとなり得るが、今後どうなるかが不透明となってくるため、出口戦略も考えておいたほうが良い土地活用方法といえる。

最後に中間処理施設に関する土地活用を解説する。中間処理施設が何か知らない人のためにどのような施設なのかを説明しておく。中間処理施設は産業廃棄物を処理しやすい形に変える役割を持ち、文字通り「中間処理」にあたる施設だ。

市街地では産業廃棄物をもってくることに抵抗がある人がおおいためなかなか中間処理施設をつくるのは難しい。そのため田舎の土地活用であれば反対意見も小さくなるので市街地よりも立てやすく、安定した収益源になることから割りの良い土地活用といえるのだ。

行政や法人に貸し出す

田舎で土地を活用する事例の2つ目は、行政や法人に貸し出すということだ。具体的な事例としては、交流スペースを建設するなどの用途で土地を貸し出すといったことが挙げられる。

現状、地方都市における空き地問題については、関心を持つ自治体が増えてきている。そのため、行政が空き地に対しての後押しをしてくれる事例も多く見られる。このような状況からして、行政や法人に貸し出すといった活用方法も考えることが可能だ。また行政や法人に貸し出した場合の最大のメリットとなるのが「安定した不労所得」といえる。

不労所得の観点でいうと、建物を建てる土地活用のアパート・マンション投資も同じようなものではないか?と考える人も多いだろうが、個人に貸すのと行政や法人に貸し出すのとでは安定感がまるで異なる。もし個人に貸し出しを行った場合は貸し倒れや空室リスクを考えねばならなく、管理もやっかいなものになりがちだ。特に空室リスクは収益に直結しているとこなので、できれば回避したいところとなる。

その点、企業や法人に貸し出すことができれば空室になるといったことが回避できる可能性が高いため有利だ。これらの理由により、特に行政の人が借りたいと要請してきた場合は、何か理由がない限りは貸し出しをしたほうが賢明だ。

売却して資産化する

田舎で土地を活用する事例の3つ目は、売却して資産化するという方法だ。土地を活用するという考えの中で、必ずしも土地を使って何かを運用していくことばかりが土地活用というわけではない。

もしも田舎の土地を保有していても、それ以上の活用方法を見つけられることなくただ放置されている状況なのであれば、売却するといった方法も土地活用の1つといえる。実は、田舎の土地において、誰かに貸すといったことができなくても、売るということはできる土地が多数存在する。

従って、売却が可能な土地であるならば、売却するのもおすすめの活用法である。売却することで、それよりも条件の良い土地に買い替え、新たな土地活用をおこなうといったことも考えも可能だ。

ただし、こちらの活用方法についても注意すべき点があり、売却に出しても全く売れないといった土地も存在するということである。これは具体的に、土地の条件が悪く買い手が全くつかないといった状況を指す。

このような状況に陥ってしまうと、ただ保有するだけの状態となり、固定資産税だけを払い続けなければならなくなる。こうした際の策としては、「寄付」をするという方法が存在し、寄付をする相手先の多くが行政、法人または個人となる。

相手先を行政にした場合、余りに不要な土地に対しては受け取ってくれないケースがある。行政にとっては、固定資産税が大きな収入源の1つであるため、不要な土地を受け取ることで、自ら固定資産税を減らすようなことを避けたいという理由がある。

また、法人の場合には、受け渡す際に寄付された側に「受贈益」として法人税が発生することがある。 そのため、法人側も寄付といっても簡単に了承してもらえない場合もある。

一方で、個人の場合は、「贈与税」の仕組みが適用され、贈与が年間で110万円以下であれば、贈与税による税金が発生することはない。もし、土地が売却できないといった場合に、寄付することを検討するのであれば、相手先としては、個人がおすすめだ。

田舎の土地活用は事業計画が肝心

田舎の土地活用を行う際には、事前に事業計画を立てておくことが肝心になってくる。なぜならば、明確な事業計画が、今後おこなう土地活用を正しい方向に向けてくれるからである。

ここでは、明確な事業計画を立てるための2つの検討すべき点について紹介する。田舎の土地活用を行う際の明確な事業計画を立てるために必要な検討すべき点は、以下の2つである。

・地域の魅力を生かす
・ランニングコストから経営規模を想定する

これらの考え方について、詳しく紹介する。

地域の魅力を生かす

田舎の土地活用をおこなう際の事業計画で検討すべき内容の1つが、地域の魅力を生かすということである。なぜならば、都会で暮らす人は田舎の魅力について関心を持っていることが多いからである。

そのため、田舎でしかできないことを検討し、都会の人を集客できるようにすることが大切である。具体的な例としては、以下のようなサービスが挙げられる

・貸農園による貸し出し
・農業体験教室

これらは、全て都会の土地ではなかなか実現することが難しく、都会に住む人にとっては魅力的なイベントとして捉えられる。

つまり、普段何気なく行っていることが、他から見ると魅力的に感じられるのだ。そのため、 田舎の土地活用の事業計画をおこなう際には、地域の魅力を生かすということを意識して進めていくことが、とても重要になる。

ランニングコストから経営規模を想定する

田舎の土地活用の事業計画で検討すべき内容の2つ目が、ランニングコストから経営規模を想定するということである。つまり、計画している事業計画に対していくら経費がかかるのかを、事前に把握しておくことである。実際に土地活用をはじめても、売り上げが出るとは限らない。

しかし、実際に運用をはじめてからかかる経費については、あらかじめ予測を立てることができる。仮に売上がなくても耐えられる範囲を知っておくことが大切である。事業をおこなっていくうえで、資金は最も重要であり、常に明確な管理することが、継続の要因にもつながる。

田舎の土地こそ有効に活用しよう

今回は田舎で土地活用をする際のメリットやデメリット、土地活用の種類を解説してきた。今回紹介した通り、田舎の土地は、さまざまな方法で活用することができ、各方法によっていろいろな特色があった。都会の土地と比べて、人も少なく集客することも難しいために、活用方法が見つからずに、悩んでいたり、活用すること諦めていたりした人も多いだろう。

しかし、今回紹介した活用方法は、決して集客を必要とする活用方法だけではなく、田舎の土地ならではの特徴や強みを利用したものがほとんどである。多くの人が、都会での土地活用の事例ばかりにフォーカスを向けてしまい、田舎でしかできない活用方法に気づくけていない現状がある。

また、活用せずにただ放置している状況では、税金や土地の維持費による資金で消えていってしまう。そのためにも、田舎での適切な土地活用をおこない、しっかりとした運用することが大切になってくる。ただし、注意してほしいのは土地を活用する場合は大きな資金が動くものだということ。初期投資が必要な場合やランニングコストが必要な場合は、土地活用することでさらに損失を広げてしまうこともある。

そのような事態にならないためにも土地活用をおこなう場合は、まず立地条件や自分が行う土地活用の需要、収益性、ビジネスモデルを考えてから土地活用をおこなうことが肝要となる。

文・ZUU online 編集部/ZUU online

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