米国株動向,アンダーアーマー株
(画像=August_0802 / Shutterstock.com)

モトリーフール米国本社、2019年8月26日投稿記事より

スポーツアパレルのアンダーアーマー(NYSE:UAA)(NYSE:UA)は近年、困難な状況が続いています。

消費者トレンドの変化と取引していた小売業者の相次ぐ破産の影響を受け、一時は絶好調だった同社の増収率が減速しています。

株価も過去5年間でほぼ半減しました。同時期にS&P 500は約60%上昇しています。

アンダーアーマーは復活する準備ができているか、それとも、さらなるトラブルが待ち受けているのでしょうか?

未開拓の市場機会

アンダーアーマーは、世界のアスレチックアパレルおよびシューズ産業の規模を2800億ドル(約30兆円)と見積もっています。

この巨大市場の中で、アンダーアーマーはフィットネスに真剣に取り組んでいる人々に焦点を絞っています。

同社は、この市場規模を920億ドルと見込んでいます。

アンダーアーマーの年間売上高は約50億ドルなので、まだ中核市場のほんの一部にしか触れていません。

伸び悩む売上高

大きな市場機会にもかかわらず、アンダーアーマーの売上高は伸び悩んでいます。

第2四半期(4月〜6月)の売上高は前年同期比わずか1%増の12億ドル、アパレル部門の売上高は1%減の7億4000万ドルとなりました。

また、経営陣が成長の中核と考えているシューズ部門の売上高はわずか5%増の2億8400万ドルとなりました。

さらに、全売上高の70%近くを占める北米売上が3%減少しました。

これは、一部の主要小売流通パートナーの店舗における同社販売スペースの減少、自社ブランドのアウトレットストアにおける顧客数減少、Eコマースサイトの顧客転換率の低下などが原因です。

なお、海外売上高は12%増でしたが、前年同期の28%増から大幅に減速しました。

売上高を伸ばす競合

競合のナイキ(NYSE:NKE)とアディダス(OTC:ADDYY)は、売上高を伸ばしています。

ナイキの総売上高は、直近四半期で4%増(為替中立ベースでは10%増)となりました。

一方、アディダスは5%増(同4%)となりました。

アンダーアーマーの競争力が近い将来改善する可能性は低いようです。

調査会社Piper Jaffray’sによる最近の調査によれば、ティーンエージャーは衣服とシューズの両方でアンダーアーマーよりナイキとアディダスを好んでいます。

実際、ナイキとアディダスは両方のカテゴリーでトップ3のブランドを確保していますが、アンダーアーマーは両カテゴリーのトップ5に一つもランクインしませんでした。

停滞する業績にも関わらず高い株価

上述の業績にも関わらず、アンダーアーマーの株価は高い水準です。

同社株は現在、実績PER(株価収益率)約100倍、アナリスト予想に基づく予想PER50倍超で取引されています。

同社の年間増収率が20%以上だった時はこのようなバリュエーションは正当化できたかもしれませんが、現在は状況が違います。

なお、経営陣はテクノロジー企業への脱皮を目指していて、高機能素材などを積極的に導入しています。

アナリストもそういった面を評価していて、バリュエーションが高くなっているとみられます。

ただ、伸び悩む売上高、弱まっている競争優位性、高いバリュエーションにより、アンダーアーマー株は現時点では魅力的ではないと考えられます。

文・The Motley Fool Japan編集部/The Motley Fool Japan

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