自動運転車時代,到来
(画像=metamorworks/Shutterstock.com)

自動運転車登場に向け、2018年末には、自動運転を視野に入れた法改正案が出されるなど、国全体を巻き込んで様々な取り組みが進められています。しかしながら、2025年頃までの完全自動運転に向けては、まだまだ課題が多い、というのが実情でしょう。トヨタ自動車やGoogleなどの取り組みも紹介しながら、自動運転の「今」について紹介します。

自動運転のレベル分け、知っていますか?

まず、自動運転にも、段階があるのをご存知でしょうか。国際自動車技術会(SAE)という組織が、自動運転を6つのレベルに定義しており、現在は欧米、日本ともに、この基準をベースに定義を作っています。

SAEは自動運転を6つのレベルに分けています。それぞれのレベルの定義は以下のようになります。

レベル0 自動運転なし。情報提供のみ
レベル1 限定的な自動運転。自動運転は人間の運転の一部分のみをサポート
レベル2 自動運転システムが運転タスクを行うも、人間の運転者が運転環境を監視し、事態に備える必要がある
レベル3 自動運転システムが運転タスクを行い、運転環境も監視する。人間はシステムから要請があった場合、事態に備える必要がある
レベル4 一定の条件の元で、完全自動運転が実現する
レベル5 あらゆる条件のもとで、完全自動運転が実現する

日本での自動運転はまだしばらく先?

では、現在、日本では、自動運転はどのような状況なのでしょうか。

今のところ、日本の自動運転は、自動ブレーキシステムや、車間距離維持システムなど、レベル1が実用化されているレベルです。2020年に向けて、レベル2やレベル4を一部実用化に向けて開発を進めている、というのが実情のようです。

国としては、2019年の道路交通法改正試案の中で、自動運転に関する規定を盛り込むなど、法整備を進めています。しかしながら、こちらについても限定的であり、まだまだ本格的な自動運転の運用には時間がかかる、といったところでしょうか。

民間企業も様々な自動運転に関する技術開発を進めています。例えばトヨタ自動車は、2017年には「Lexus Codrive」という運転サポートシステムを導入し、今は、2020年の高速道路での運転支援システムの開発を進めています。また、ソフトバンクと協働で、MONET Technologiesという会社を立ち上げ、自動運転に向けた各種開発を進めています。

同じく、日産自動車も、2020年には市街地・交差点などで自動運転を可能にするシステムを開発中ですし、本田技研工業も2020年の高速道路自動運転に向けて取り組みを進めています。各社ともに、2020年が1つのターゲットと言えそうですね。

海外の自動運転事情

では、海外の自動運転の開発は、どこまで進んでいるのでしょうか。事例を見てみましょう。

今、世界で最も自動運転が進んでいる企業は、自動車メーカーではなく、間違いなくGoogleです。Googleは、関連会社のWaymoを通じて、ごく一部の限られたエリア、メンバー向けに、既に自動運転のタクシーサービスを展開しています。Googleはすでに800万㎞以上の公道での走行試験を重ねており、この膨大なデータ量が、他社にとっての差別化要素になっています。アメリカは政府としてもレベル4の自動運転を認める方向であり、国を挙げて自動運転を後押ししています

一方、ヨーロッパはどうでしょうか。ヨーロッパも、EU(欧州連合)が先導し、2030年代に向けた完全自動運転のための制度設計に着手しています。そういった流れを受け、フォルクスワーゲンが新しいシステムの開発に向けて、5兆円以上の投資を発表するなど、自動運転の開発が進んでいます。

中国でも自動運転に対する開発が進められています。「自動運転シティー」という、自動運転を前提とした都市開発が進められており、実際に2018年には上海の公道を自動運転車が走っています。このように、世界各国で、自動運転の開発は着実に進められているのです。

2020年代後半には、完全自動運転が実現する?

世界各国で開発が進められている自動運転ですが、アメリカや中国で公道での試験が始まっているのに対し、日本ではまだ一部のサポートのみ、という状況なので、日本は出遅れ感が否めません。しかしながら、官民挙げて、自動運転に向けて様々な整備・開発を進めているのは事実です。早ければ、2020年代後半には、自動運転社会が実現するかもしれませんね。

文・J PRIME編集部

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