日本,失業率,インフレ
(画像=Getty Images)

平成の日本経済はバブル崩壊からはじまりました。

平成はモノやサービスの値段が下がり続けるデフレの歴史と重なります。

一方で東南アジアなどの新興国は、モノやサービスの値段が上がり続けるインフレが進みました。

今となっては新興国の都市部の物価は日本の地方都市と同等かそれ以上です。

平成生まれの若い世代の投資家は、日本ではデフレしか見たことがないかもしれません。

しかし日本経済を長いスパンで観察するとインフレだった時期もあります。

今後、日本経済のデフレがインフレに転換するとしたらどうでしょうか。

平成時代の投資やライフプランが通用しなくなる可能性も十分にあります。

失業率が2.5%を切ると日本経済がインフレに転換するというアノマリーもあります。

日本は今や空前の人手不足です。

すでに2019年4月には失業率は2.4%にまで下がりました。(総務省統計局より)

参考:総務省統計局

アノマリーで考えるとインフレになる可能性があります。

インフレ日本に備えるのにおすすめなのは米国株です。

デフレからインフレに転換するアノマリー、失業率2.5%

デフレからインフレに転換するアノマリーが失業率2.5%を切ったときです。

経済学的には、失業率が下がれば人を雇うために高い賃金で集めなければならず、賃金が上昇、そして物価も上昇します。

そして既に空前の人手不足で失業率は2.5%を切りました。

人手不足の兆候はいたるところにあります。

東京などの大都市のコンビニでは従業員が集まらず、外国人の留学生などの働き手を積極的に雇わないとオペレーションが回りません。

飲食店やスーパーの裏の惣菜づくりでも外国人がたくさん雇用されています。

大学の新卒就職も、就職氷河期やリーマンショック後の悲壮感の漂っていた状況とは逆に空前の売り手市場です。

生産人口がシュリンクしているため、日本政府は働き方改革などの施策を打ち出し、様々な立場の人の社会参加を促しているほどです。

失業率2.5%は一時的に割り込んだという話ではないでしょう。

少子高齢で若い働き手も減るため今後も割り込み続ける可能性が高いと推測できます。

過去に起きた日本のインフレ

戦後日本の歴史だけを見てもインフレ局面は何度かありました。

例えば第二次世界大戦後はハイパーインフレで物価が200倍にまで上がったと言われています。

朝鮮戦争による特需・高度経済成長の時代も日本にはありましたが、石油価格が高騰し、物価も上がったオイルショックもありました。

80年代は内需拡大のバブル経済で物価は高騰しました。

日本は決して戦後デフレの時代が続いていたわけではありません。

平成のバブル崩壊後の長いデフレ経済でインフレのことを知らない世代も増えてきました。

しかしインフレやデフレは景気循環で本来は交互でくるものです。

長い長いデフレからインフレに令和の時代を迎え転換してもなんの不思議もありません。

インフレは円安要因にもなるが、現在は対策も簡単にできる

日本がインフレになった場合は円安要因になります。

インフレは経済学の原則で考えれば、お金の価値が希薄化することでもあります。

つまり円そのものの価値が下がるのです。

相対的に外貨との為替レートでも円安になり、円が売られる局面も考えられます。

円安が進めば日本の輸出などの回復要因、インバウンドでの需要拡大などプラスの面もあるかもしれません。

しかし円建ての資産価値はインフレ下では目減りしてしまいます。

資産を守るという意味での投資ならば、インフレと円安に備えたアセットを保有することで、目減りを抑えることができます。

日本はデフレ化の中で金融2.0ともいうべき金融のIT化が進みました。

そのため個人投資家はネット証券などを使えば気軽に外貨を購入したり、外貨建ての資産を保有することが容易になりました。

個人投資家ができるインフレ対策の選択肢

個人投資家がインフレ対策で持つべき資産の選択肢は外貨建ての資産です。

その中でも一番中長期で保有しやすいのは米国株ではないでしょうか。

米国は21世紀の今も世界最大の経済大国であることに変わりありません。

GAFAなどの新しい時代を牽引するセクターもあれば、伝統的な大企業やグローバル企業も多数あります。

単なるインフレヘッジだけでなく、米国株投資を通して資産をより積極的に増やしていくことも相場次第では十分可能です。

必ずしもポジションをとる必要はなく、米ドルで買い付け資金をプールしておくだけでもインフレ対策になります。

外貨建ての個別株選びが面倒ならETFや投資信託も使える

デフレ時代の投資信託は、分配型投資信託など資産形成をするにあたり複利の効果が得られず、金融機関の手数料ばかりかかるものも珍しくありませんでした。

しかし今の個人投資家は、信託手数料の低いインデックス型の投資信託や、ETFへの投資も容易になりました。

投資信託というと金融機関の手数料稼ぎだと言われた時代もありましたが、今では豊富なラインナップの中で良心的なものも選べるようになりました。

外貨建ての個別株投資の時間がない、調べるのが面倒という場合は、外貨建て資産を組み込んだ投資信託やETFを買い続けるのも一つの手です。

インフレに備えてiDeCoやNISAも有効活用しましょう

金融庁の試算で、貯蓄が2000万円はないと年金だけでは老後の生活を賄いきれないというレポートが世間を騒がせました。

人によっては国の年金制度に対する無策を批判していますが、金融庁の主張自体はそれほど間違ってはいないでしょう。

むしろ間違っていないからこそ問題視されている面もあるのではないでしょうか。

老後への備えをしなければいけない今後の日本は、インフレ局面に入る可能性も失業率2.5%のアノマリーから考えると十分にありえるシナリオです。

老後への資産形成のためにもiDeCoやNISAなどの節税できる枠を使い外貨建て資産を積み上げていくのも有効です。

デフレの時代の常識をひきづらないで長期投資をしましょう

平成は長いデフレの時代でした。

資産運用などせず、日本円現金でずっと資産を保有しておくのが正解だったとも言える時代が長かったのです。

しかし長いデフレ時代も、失業率の低下とともにいつの間にかインフレの時代へと移行しているかもしれません。

気づいたときには世間ではインフレ、物価が上がってしまったなどのニュースが飛び交っている可能性も十分にあるでしょう。

平成の時代は日本円のキャッシュが資産保全に有利でした。

しかしインフレの時代は積極的に外貨建てのアセットをポートフォリオに組み込み資産を守る時代になるかもしれません。

日本は失業率が下がるとインフレに転換する事例が歴史を振り返ってみると多いのです。

失業率が下がれば、経済学的には物価上昇の引き金になるのは当然です。

特にインフレを知らないデフレの平成を生きてきた若い世代にはインフレのイメージはつきづらいかもしれません。

しかしインフレへの備えは意識しておいたほうが良いでしょう。

幸い現在の日本は個人投資家がワンクリックでインフレ対策、外貨建て資産の保有が簡単にできる時代です。

まとめ

日本の失業率が2.5%を切っています。

日本経済の過去の歴史からみると、2.5%を切るとインフレに転換するアノマリーがあります。

平成の時代は長いデフレの時代でした。

そのためインフレのイメージはつかみづらいかもしれません。

しかしインフレに対する備えを個人投資家は今後、しなければいけない局面を迎える可能性は十分にあります。

対策としては米国株などの外貨建て資産を保有しておくことです。

インフレによる物価上昇や円安に対する資産の守りにつながります。

文・The Motley Fool Japan編集部/The Motley Fool Japan

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