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(画像=Pressmaster/Shutterstock.com)

モノ消費、コト消費に続き、次なるトレンドは「トキ消費」だといわれています。ただトキ消費については正しくその概念を理解していない人も少なくないのではないでしょうか。本稿ではトキ消費に関する基礎知識と日本におけるトキ消費の最前線に迫ります。

トキ消費とは

トキ消費とは一般的に、ある特定の時間や場所でしか楽しめない消費の一形態のことを指します。モノ消費は「購入」に、コト消費が「体験」に重点をおいた消費だとすれば、トキ消費とは「思い出」「盛り上がり」などが重要なキーワードとなる消費です。広告大手・博報堂の生活総合研究所がまとめたデータによれば、トキ消費に関係する行動は20代の若年層で特に目立っています。

参加経験がある場として答えた割合は以下の通りです。

・同じ趣味趣向を持つ人達が集まる場:37.6%
・好きなコンテンツがテーマになったお店や場:35.1%
・好きな人やグループと直接交流できるリアルな場:24.9%

ちなみに、こうした場に今後参加したいと答えた人の割合もそれぞれ51.0%、50.2%、36.7%と高い傾向です。今後の消費の主役となる20代がこうした傾向を示しているということが、日本の消費はトキ消費型に少しずつ傾いていくという予想が立てられる根拠の一つとなっています。

代表的なトキ消費のコンテンツは!?

トキ消費のコンテンツにはどのようなものがあるのでしょうか。先ほど紹介した調査結果をまとめた博報堂の生活総合研究所はそれらのコンテンツの共通点として「非再現性」「参加性」「貢献性」を挙げています。例えば渋谷で開催されるハロウィーンイベントはトキ消費の代表的なものの一つといわれ、1年にたった1回だけ開催されるという非再現性や参加性などが含まれている催しであるといえるでしょう。

そうした観点ではオリンピックを観に行くこともトキ消費であるといえます。参加性や貢献性という観点では、インターネットを通じて多くの人からお金を集める「クラウドファンディング」もトキ消費のコンテンツの一つに分類されるでしょう。世の中に2つとないプロジェクトにお金を投じることは、本人にとってまたとない満足感や高揚感を得られることにもつながります。

オンラインサロンやファンミーティングへの参加もトキ消費のコンテンツの一種に数えられます。SNSなどの普及で個人が人を集めることも容易になり、同時に別な個人が気軽にそうした情報を集めて参加することも難しくなくなりました。オンラインサロンの市場規模も年々拡大しているといわれています。

トキ消費の今後

モノ消費からコト消費への移り変わりは、1990年代から徐々に始まっていったといわれています。こうした消費傾向の移り変わりの中で民間企業も売上獲得のために戦略を修正し、コト消費的なコンテンツやサービスを開発するようになりました。こうした過去の動きを考慮するのであれば、今後日本においてはトキ消費型のコンテンツが多数市場に登場するようになる可能性が考えられます。

ハロウィーンイベントのようなさまざまなテーマのフェスが各地で今後は増えていくかもしれません。

多様化する消費の方向性

消費の方向性は多様化している傾向です。最近ではモノ消費、コト消費、トキ消費だけではなく、「イミ消費」や「エモ消費」というワードも登場しています。一般的にイミ消費とは社会貢献などを加味した消費、エモ消費とは心を動かされるような体験を含む消費のことです。トキ消費だけではなく、こうした消費傾向も今後より顕著になっていく可能性があります。

人々の消費の傾向は、景気や社会情勢、文化や生活スタイルの変化、技術の進化などによって変わっていくものです。令和時代に盛り上がりをみせそうな「トキ消費」も、いずれは別の消費形態にとって変わられるかもしれません。

文・J PRIME編集部

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