sabbatical leave
(画像=Markus Mainka/Shutterstock.com)

人事制度で注目されている言葉の1つに、「サバティカル休暇」というものがあります。サバティカルの語源はラテン語の「Sabbaticus」で、「安息日」の意味です。もともと教員が専門分野に関する能力向上のため、一定期間、管理運営業務などを免除され、異なる機関において教育研究に専念することができる制度のことを意味しています。これらは、1880年代のハーバード大学で始まった有給研究休暇が起源といわれています。

今や、日本でも導入する企業が増えつつあり、経済産業省も推奨するサバティカル休暇制度とは、いったいどのような制度なのでしょうか。具体的事例とともに解説します。

注目が集まるサバティカル休暇

注目を集める休暇制度の一つが、「サバティカル休暇」です。サバティカル休暇とは、一定期間の休みを取り、その間、留学や研究など能力開発に取り組むことで社員の能力を向上させる制度になります。ただの長期休暇ではなく、「能力開発を目的とした」休暇であることが特徴です。サバティカル休暇は、働き方改革の中で注目度が高まっています。

これまで会社員は「会社の中でトレーニングを受け、能力開発を行っていく」というのが、日本の企業においては一般的でした。しかしながら、年功序列制度が崩れつつあり、また競争環境が厳しくなる時代においてOJTのトレーニングだけでは、能力開発に限界があります。また働き方が多様化する中で、同じようなトレーニングを行う必要性も薄れているでしょう。

そういった中、サバティカル休暇を与え能力開発を行うのが、企業、従業員双方にとってプラスになるという考え方が広まりつつあるのです。経済産業省が人材力強化の観点で、サバティカル休暇制度を推奨したことも、この制度の普及を後押ししています。

サバティカル休暇の2つのメリットとは?

サバティカル休暇には、従業員にとってどのようなメリットがあるのでしょうか。代表的なものを2つ紹介しましょう。1つは、会社を離れて専門性の高い能力開発ができるということです。たとえば語学力をつけたい場合、サバティカル休暇を使えば留学することも可能ですし、大学院に入って専門性の高い勉強をすることも可能です。

こういった、会社の中では得ることのできない能力を得ることができるのが、大きなメリットといえるでしょう。もう1つは、キャリアについて見直すことができるということです。サバティカル休暇は、いったん会社と距離を置いて自分の専門性やャリアについて考える機会にもなります。その中で、自分が本当にやりたい仕事、自分が目指すべき働き方が見つかるかもしれません。

もちろん企業にもメリットはあります。サバティカル休暇を取り入れることで、従業員満足度も上がりますし、社員の能力開発も期待できます。サバティカル休暇は、従業員や企業ともにメリットがある制度なのです。

どういった企業がサバティカル休暇を導入しているの?

2019年7月時点、日本でサバティカル休暇を導入している企業は決してまだ多くはありません。しかしながら、ヤフーやソニー、リクルートテクノロジーズなど一部の企業ではサバティカル休暇の導入が進んでいます。その中でも、最も進んでいる企業の一つがヤフーでしょう。ヤフーでは、2014年からサバティカル休暇制度を取り入れています。

最長2年間の休暇がとれる制度では、キャリアの見直しや留学などをする人もいるようです。実際、「キャリアの見直しができた」というような声も出ているようで、今のところこの制度はプラスに働いているように見えます。

サバティカル休暇は、働き方を見直すきっかけにも

今後、日本の企業においても、これまでのような一律の成長や昇進ではなく「個人のキャリア」「働き方」に合わせた成長の方向性を模索することが求められるでしょう。そういった時代において、サバティカル休暇を使いキャリアプランを見直すことは個人と会社の双方にメリットがあるのです。働き方改革の中で、こういった休暇制度は今後ますます増えていくかもしれませんね。

文・J PRIME編集部

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