AI
(画像=TZIDO SUN/Shutterstock.com)

人工知能(AI)は近年、急速な進化を遂げており、人々の生活や仕事に変化をもたらしています。令和時代のライフスタイルはAIによってどのように変わっていくのでしょうか?

AIとは

AIは、学習や推論、認識、判断などの人の脳の役割をコンピューターに実行させるシステムです。数年前、囲碁のAIがプロの棋士に勝利したとして一躍話題になりましたが、近年AIはその進化を支えるディープラーニングなどの技術とともに大きく注目されています。

ディープラーニングは、人がモノを学ぶように、コンピューターが物事を理解するための学習手法です。囲碁のAIは、ディープラーニングによって、AI同士で対戦を繰り返し、短期間で自ら学習することで急速に強くなりました。

より身近に

最近では人々にとってより身近な生活の中にもAIが浸透しつつあります。家庭でスマートスピーカーが使われているほか、掃除機やエアコンなどの家電でもAIが活用され始めています。インターネットの検索や翻訳、スマートフォンの音声アシスタントもAIによって機能が向上しています。コールセンターや接客で利用され、サービスを改善させている例もあります。さらに、自動運転車も実用化に向け、研究開発が進められています。

一方で、AIを不安視する声もあります。例えば、人の仕事がAIに奪われるのではないかという見方があるほか、人の知性を超える転換点とされる「シンギュラリティ」に到達することを想定し、いずれそれが社会に及ぼす影響について警鐘を鳴らす専門家もいます。また、AIの行為に対する責任を誰が取るのかという問題も提議されています。

仕事はどう変わる?

数年前、オックスフォード大学のオズボーン准教授が論文の中で、今後10年で自動化される可能性のある仕事について示し、話題を呼びました。2015年に野村総合研究所がオズボーン氏らとの共同研究で試算した結果をまとめたレポートでは、10~20年後に日本の労働人口の約49%がAIやロボットに代替可能になるとして、100種の職業を明示しています。

このレポートによると、必ずしも特別な知識やスキルを必要としない職業に加え、データの分析や秩序的、体系的操作が求められる職業についても、AI等で代替できる可能性が高い傾向があるとのことです。

AIによって消える仕事がある一方で、生まれる仕事が増えるとの予想もあります。また、AIと人が共存して働くことによるメリットも考えられます。AIが定型業務を担って生産性を向上させ、人はより創造性を発揮する業務に注力できるようになるのです。

AIが仕事に変化をもたらすことで、組織や業務、ワークスタイルが変わるとともに、人のキャリアも変容し、今後は想像力やコミュニケーション力、共感力といった能力が一層求められるようになるかもしれません。

誰もがメリットを得るために

AIが仕事を奪い、失業率が上昇するとの見方がある中、「ベーシックインカム」という概念が有効な解決策となるのではないかと議論されています。ベーシックインカムは、政府が国民の最低限の生活を保障するために、すべての人に無条件で基本的な所得を現金給付する仕組みです。

一部の国や地域で導入実験が行われていますが、まだ本格運用は始まっていません。財源の問題とともに、適切な制度設計がなされなければ、必ずしも失業や格差の是正につながらない可能性が指摘されています。

また、「ロボット税」の導入という考え方も提案されています。人の仕事を置き換えるAIやロボットの働きに対し、課税するという仕組みです。既に欧州議会で議論されており、Microsoft創業者のビル・ゲイツ氏もこのアイデアについて肯定的な発言しています。

しかし、ロボットの定義や課税の対象を明確にする必要性などをはじめ、検討するべき課題が複数あり、現実的に導入される段階には至っていません。それでも、AIの活用で得た税収を社会に還元する仕組みによって財源の確保や不平等の是正ができれば、ベーシックインカムの導入も現実味を帯びるかもしれません。

ライフスタイルはどう変わる?

ベーシックインカムが普及すれば、生活が保障されることで余裕が生まれ、人は仕事を柔軟に選んだり、仕事量を減らしてやりたいことに挑戦したりするなど、より個人の価値観に合ったライフスタイルを選択できるようになるかもしれません。

また、このほかにもAIの普及が契機となり、技術の進歩を妨げることなく、すべての人が理想的なライフスタイルや働き方を追求できるようにするための新たな仕組みが考案され、人の生活が大きく変わることにつながる可能性もあります。

文・J PRIME編集部

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