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(画像=Min C. Chiu/Shutterstock.com)

自らの死を意識し、その準備をする「終活」では、相続に関することだけでなく、認知症になった際の成年後見人の選任、死後のデジタルデータの処分方法など、さまざまな角度から将来のことについて考える必要があります。まだ終活は早いから、と先伸ばしにせず、今から少しずつ始めてみませんか? ここでは、早い段階から考えたい、富裕層の終活についてご紹介します。

終活の基本をおさらい

そもそも終活では、どのようなことを行うのでしょうか。初めに、終活の基本をおさらいしていきましょう。

終活とは

終活というと、自分の死後にまつわることを生前に決めておく、というイメージが強くありますが、終活には「人生後半のライフプラン」についても含まれています。病気になった際の医療や介護について、年金を含めた資産管理、老後の住まいなどについて考えるのも、終活の一つです。

終活で考えたい6つのこと

終活では、主に次の6つのことについて考えます。

1.財産
2.相続
3.住居
4.医療・介護
5.葬式・墓
6.遺品

老後に必要な資産を算出し、遺産として残りそうな財産があれば、生前相続を行う、遺言書を残すなどして相続対策を行います。どの相続人にどの財産を残すのか、生前贈与を行うのかどうかを考えましょう。住居については、老後のためにバリアフリーのためのリフォームを行ったり、マンション型の老人ホームなどを購入しておいたりすると安心です。

医療や介護については、万が一のことを考え、治療方針、病気の告知の有無、終末医療についての希望を家族に伝えておくといいでしょう。現在持病がある人は、既往歴、使用している薬、かかりつけの病院について書き残しておくことをおすすめします。介護が必要になった時などに役立つでしょう。

葬式や墓を事前に予約しておくこともできます。また、遺品となるものも整理しておきましょう。生前からの形見分け、デジタルデータの整理に加え、ネットバンキングの口座、ネット証券の口座を持っている人は、それらについても書き残しておきます。

認知症になった時のために

さらに、自分が認知症になった時のために行っておきたいこともあります。認知症になってしまうと、財産の管理や日々の生活費の管理、売買契約・貸借契約などの管理・把握ができなくなってしまい、詐欺被害にあってしまうことも少なくありません。

自分の認知症をきっかけとして、家族の争いなどを避けるためにも、成年後見人を立てておきましょう。

成年後見制度とは

認知症などで判断能力が不十分な人に代わって、財産管理、各種契約などを行う人を成年後見人と呼びます。成年後見制度には、法定後見制度と任意後見制度の2つがあり、法定後見制度では、家庭裁判所に選ばれた成年後見人が代理で契約などの法律行為を行います。

任意後見制度では、本人が元気な時に、後見人になってもらいたい人と公証役場で契約書を作成しておきます。その後、判断能力が低下した際に、後見人になる人や親族が家庭裁判所に申し立てることで、あらかじめ指定していた人が後見人となります。

法定後見制度は、既に判断能力が低下している人の代理人を立てたい時に、任意後見制度は、事前に後見人を立てておきたい時に、それぞれ活用するというのが違いです。終活で事前に後見人を立てておきたい場合には、任意後見制度を利用します。

最近の墓事情は

近年では、墓を購入しても管理する後継者がいないことから、管理の手間がない納骨堂が人気を集めています。特に、近年生まれた高級なビル型納骨堂は、天候に関係なく手ぶらでお参りができる、管理が必要ない、というメリットから、利用者が多くいるようです。

お参りの際には、ICカードを受付にかざすと、参拝エリアに自動でお骨が運ばれてきます。高級な納骨堂の見た目はまるでマンションのようで、内部も豪華に作られています。一般的な墓を購入するよりも割安で、年間管理費もさほど高額ではないのも特徴です。

都内では墓を建てる土地もないことから、今後も需要は高まっていくことでしょう。

遺産を寄付するという方法も

子どもがいない人や、人生の最期に社会貢献を行いたい人には、遺産を寄付するという選択肢もあります。相続人がいない場合、遺産は国庫に入ります。国庫に入ってしまうと、遺産の使い道までは分かりません。

事前に遺贈先を決めておくことで、自分が納得できる形で遺産を利用してもらえます。遺贈先の団体選びに迷ったときには、全国レガシーギフト協会が運営する、いぞう寄付の窓口というポータルサイトを活用してみましょう。

活用してもらいたい分野、地域、団体の規模などを選択することで、求める遺贈先を見つけることができます。

やることはたくさんある!終活は早めに開始しよう

このように、終活で行うことはたくさんあります。自分の死後についてだけでなく、老後の生活のためにさまざまなモノやコトを整理していきましょう。特に、争いが起きやすい相続については、念入りな準備が必要です。弁護士などに相談しながら、少しずつ終活を進めていきましょう。

文・J PRIME編集部

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