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(画像=Nattakorn_Maneerat/Shutterstock.com)

今や「モーレツ社員」という言葉は死語になってしまったようです。「ブラック労働」「働き方改革」という言葉がよく知られるようになった通り、今は、「どれだけ労働時間を適正化できるか」が労使ともに課題になっていると言えるでしょう。

しかしながら、労働生産人口が減少している今、働き方改革で、日本の競争走力は維持できるのでしょうか。働き方改革と日本と競争力について考えてみましょう。

本格的に働き方改革がスタート

働き方改革法案がいよいよ本格的に始まりました。それに伴い、働き方が今後大きく変わってくることが予想されます。

今回の働き方改革法案では、労働時間の上限規制がより厳しくなった他、有給休暇が義務付けられる、また、同一賃金同一労働の考え方がより徹底されるなど、より労働者を守る方向性が強くなっています。これにより、サービス残業や、度を越えた長時間労働というのは、法律的にもさらに困難になる可能性が高くなります。

一方で、雇用に関しては厳しい見方も

このように、労働者を守る法律が整備される一方、雇用に関しては厳しい見え方もしています。

先日も、富士通が約4,000人の早期退職を発表しました。同じくNECも45歳以上を対象とした早期退職希望を募る、三菱UFJが本部人員の配置転換を図るなど、雇用については流動化が起きています。経団連会長が「終身雇用を続けるのは難しい」と述べるなど、かつては当たり前だった終身雇用も崩壊しつつあるのです。働き方改革と合わせて、日本の労働市場が大きく変わりつつあることの転換点と言ってよいかもしれません。

総労働力は減少する中での働き方とは?

では、このような中で、日本の労働環境は、どのように変化していくのでしょうか。

まず、抑えておきたいのは、「日本の総労働力は減少し続けている」ということです。高齢化が叫ばれる昨今ですが、労働生産人口(15歳~64歳)については、すでに減少が始まっています。2000年ごろのピークからはすでに1,000万人以上減少しており、「働き手」というものは減少しています。

一方で労働者数自体は増加しており、2018年はここ10年で最も労働者数が多い年になりました。労働生産人口が減っているにも関わらず、労働者が増えているのは、高齢者労働者が増えていることと、女性の社会進出が増えていることが要因になります。実際、パートタイムの割合は30%を超えており、彼らが日本の労働力を支えていると言っても過言ではないでしょう。

一方、労働の効率化ということも忘れてはいけません。日本においても、労働の効率化は進んでおり、2017年度の労働生産性は過去最高の水準となっています。ITの発達などにより、仕事は効率化・高生産性化が進んでいるのです。また、近年では、AIやロボットの発達により、さらに多くの仕事がなくなるとも言われています。

ここから導き出される「労働の未来」は?

では、このようなことから、将来の労働は、どのようになるのでしょうか。今後、起き得る未来は、「全員の労働時間が短くなる、または一極集中する」ということかもしれません。

AIやロボットの台頭により、今後、「人間がやらなくてよい仕事」というのはどんどん増えてくるでしょう。そうすると、人間が働く時間というのは、必然的に短くなるはずです。

では、「人間がやる仕事」というのは、どういう仕事でしょうか。これには2つあり、1つは、「人間しかできない高度な仕事」、そして、「機械が代替するまでもない仕事」になります。しかし、高度な仕事というのは、誰にでもできるわけではなく、高いスキルが必要となります。こういったスキルを持った人材は、高い報酬を得ることができる一方、彼らに仕事が集中するので、労働時間は長くなるかもしれません。

もう一方の「機械が代替するまでもない仕事」は、機械に換えるより続けた方が、コスト的にメリットがある、ということです。こういった仕事は、誰でもできる仕事ですが、その分報酬は低くなります。スキルを持たない人材は、もしかすると、こういった仕事に従事せざるを得ないかもしれません。

今、自らも「働き方改革」の渦中にいると意識しよう

このように極端な未来が来るのはもっと先の話かもしれませんし、もしかしたらこのような未来にはならないかもしれません。しかし、大事なのは、「今、自分も働き方改革の中にいる」という意識です。この意識をもって、次の時代にどう働くかを考えるのと考えないのとでは、得られるものが違ってきます。今、働き方は大きく変わりつつある、まずはそれを意識して、日々の仕事に臨んではいかがでしょうか。

文・J PRIME編集部

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