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(画像=Monkey Business Images/Shutterstock.com)

親(あるいは祖父母)がまとまった財産を持っている。それにも関わらず、生前贈与を切り出すタイミングが見つからないという方もいらっしゃるでしょう。親が元気なうち、生きているうちに相続をスタートすることで節税になり、トラブルを回避できます。スムーズに贈与を切り出すための理想の環境づくりを指南いたします。

ポイント1 コミュニケーション回数を増やす

生前贈与を切り出すには、親や祖父母との良好な関係が前提です。これを省いて唐突に「生前贈与をした方が節税になるから……」といった具合に切り出しても、不信感を招くだけでしょう。

信頼関係を築く、といっても大げさに考える必要はありません。実家にこまめに顔を出す、同居しているのであればふだんの会話を心がける。ふつうの親子関係をつくればよいだけです。現時点で疎遠だったり、仲が悪かったりすればある程度の期間がかかるかもしれませんが、気長にコミュニケーションを積み重ねていきましょう。

ポイント2 感謝の気持ちをカタチにする

親や祖父母の誕生日、父の日・母の日…さまざまな機会で感謝の気持ちを伝えましょう。「もらうこと」ばかり考えていては、信頼関係は生まれません。今まで育ててもらった、見守ってもらった感謝をカタチにすることで絆が育まれていきます。モノにこだわらず、言葉や手紙、手作りの品などで感謝を示してもよいかもしれません。

ポイント3 教育や住まいについてのアドバイスを求める

親(または祖父母)との信頼関係には自信がある、日頃から良好な関係づくりを意識しているという方はこのポイントからはじめてもいいでしょう。生前贈与にはいくつかの種類がありますが、そのうち、次のような目的限定の生前贈与の非課税枠があります。

  • 教育資金の一括贈与を受けた場合の非課税枠 1,500万円まで
  • 結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の非課税枠 1,000万円まで
  • マイホーム購入資金の贈与を受けた場合の非課税枠 住宅タイプや消費税率により異なる

これらは、まさに生前贈与を切り出すタイミングが重要です。例えば、祖父母に教育資金の援助をお願いしたいのであれば、前々から子どもの進学の相談をこまめにしておき、いよいよ進学が迫ってきたので生前贈与をお願いできないか、と切り出すのが自然です。

また事前に、どのような志望校にするかを報告したり、意見を求めたりしておくことで参加意識を高めることも大切でしょう。くれぐれも何の報告相談もないままに「教育資金を援助して」と一方的にお願いするようなことは避けましょう。

ポイント4 贈与に関しての情報提供をする

生前贈与のことを切り出しても理解が得られない原因の1つに、親や祖父母の知識不足もあります。だからといって「生前のうちから相続した方がいい」といきなり切り出せば、「なぜ自分が生きている間に相続しないといけないんだ!縁起でもない!」と一蹴されかねません。

これを防ぐには、万が一のことがあったときの対処策について、まずは話し合うべきでしょう。墓や葬儀、実家の始末、遺品の整理……こういったことに対しての意思を確認するうちに、財産の中身の確認や整理の話に行き着くのは当然です。その中で、「そういえば、生前贈与すると相続税が節税できるらしい」と生前贈与の仕組みについて情報提供すると自然な流れになりやすいです。

ポイント5 母や兄弟などと連携した上で交渉する

被相続者となる方から生前贈与の理解を得られても、兄弟など他の相続人から反感を買うこともあります。抜け駆けしている、あるいは、財産をひとり締めしようとしている。このように勘違いされれば、相続トラブルならぬ、贈与トラブルになりかねません。これを防ぐには他の相続人と、情報を共有したり、協力しあったりしながら生前贈与の交渉をしていくべきでしょう。

ここでお話してきたことは、生前贈与をスムーズに切り出すための一例です。大事なことは期間をかけて信頼関係をしっかりつくり、相手の気持ちに寄り添うことです。

文・J PRIME編集部

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