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(画像=Photographee.eu/Shutterstock.com)

家具付きで敷金礼金もゼロ、契約もスマホで完結するサービスを、インドのホテルベンチャー「OYO」が日本に進出してスタートさせました。サービスの詳細を解説しながら、ソフトバンク・ビジョン・ファンドも出資する急成長企業OYOの日本戦略に迫ります。

OYOとは?

OYO(オヨ)は2013年にインドでスタートアップ企業として産声をあげたホテルベンチャーで、当時若干19歳だった現CEO(最高経営責任者)のリテシュ・アガルワル氏が創業したことでも知られています。

ホテル予約アプリの提供や格安ホテルの運営などを事業として手掛け、10兆円規模の「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」(SVF)などから2015年には1億ドル(約110億円)、2017年には2億5000万ドル(約275億円)の資金調達を行い、主に中東やアジア地域などへの進出に力を入れてきました。

日本への進出が発表されたのは2019年2月で、ヤフーとの合弁会社を設立して展開するという日本事業の中身は、アパートメント賃貸サービス「OYO LIFE」を提供するというものでした。

OYO LIFEの特筆すべき点とは?

OYO LIFEでは、OYOとヤフーの合弁会社「オヨテクノロジー&ホスピタリティージャパン」が不動産オーナーから空き部屋などを借り、OYO LIFEの専用サイトから入居希望者に貸し出しを行うという形態を採用しています。

手続きや支払いが全てスマホで完結

OYO LIFEの何よりの特徴は、スマートフォンだけでアパート賃貸に関する全てが完結することです。通常、物件探しや契約などの手続きでは不動産屋に出向く必要があることが多いですが、OYO LIFEでは入居・退去を含むこれらの手続きや支払いを全てスマホで行うことができます。

日本初の「数日間の試し住み」が可能

また「数日間の試し住み」が可能であることもOYO LIFEの特徴であると言えるでしょう。全ての部屋に家具家電が付いていることからこうした取り組みも可能で、OYOは報道発表で「日本初」と謳っています。

契約期間の縛りなし、WiFiや公共料金も込み

OYOの特徴としては敷金・礼金と仲介手数料が全て無料であることも挙げられますが、この点に関しては同様の形でサービスを提供している不動産会社もほかにあり、珍しいことではありません。それよりも、契約期間に縛りがないことやWiFiや公共料金も家賃に含まれていることが、OYO LIFEの特筆すべき点であると言えるでしょう。

豊富な資金力を背景に一気にユーザー獲得へ

2019年4月にはOYOがソフトバンクと合弁会社を設立し、日本でホテル事業を開始することが発表されました。OYOの創業メンバーが日本でのホテル事業に深くコミットすることも発表され、日本事業に対する力の入れ具合が透けて見えます。

不動産事業を含めたOYOの日本戦略における勝算は、何より日本の従来のビジネスモデルにとらわれず、豊富な資金を強みに事業展開を一気呵成に進めることができる点でしょう。

ソフトバンクとヤフーが2018年10月からサービス提供を開始した電子決済サービス「PayPay」のように、全国的なPRに巨額の費用を投じ、一気にユーザーを獲得する可能性は十分にあると言えます。

不動産業界の常識、大きく変える可能性も

日本国内では「住み放題」を謳ったサービスも最近登場するなど、従来の「住」に関する概念が変わりつつあります。OYOの日本進出も不動産業界の常識を大きく変える可能性があるもので、戦々恐々としている事業者も少なくない状況になっています。

不動産サービス、ホテル事業と矢継ぎ早に日本事業を発表したOYO。今後の展開にも注目が集まります。

文・J PRIME編集部

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