PC
(画像=Indypendenz/Shutterstock.com)

最近はスマホの普及がますます進み、その弊害かパソコンを使えない若者も増えています。

一方で、オフィスワークの大部分は現在でもパソコン端末に頼っています。ウェブによるデータダウンロード、文書作成や表計算、メール操作など複数の作業をこなすマルチタスクや、報告資料の編集やデータ加工などの細かい作業はスマホでこなすことが極めて難しいのです。

スマホを中心としたデジタル環境に慣れた若者が、就職してパソコン操作に戸惑う、そんな逆説的な状況も現実になっているようです。

いずれにせよオフィスでは不動のポジションを築いているパソコンですが、どんな道を歩み私たちの職場にどんな変化をもたらしたのでしょう。そして、未来のパソコンは、そして私たちのオフィスワークはいかなる変遷を受けてきたのでしょう。

普及の始まりは80年代:マルチステーションの誕生

1980年、メインフレーム(汎用コンピュータ)の覇者IBMがパソコンの本格的発売を開始しました。それまでのパソコン機能だけでなく文書編集やオンライン端末機能を兼ね合わせたマルチステーションIBM5550をラインナップさせます。

それまでは個人用が中心だったパソコンですが、IBM5550は一挙に職場に普及、事務作業の生産性向上を促進します。

例えば会計伝票の入力も、それまでは複写の手書き伝票を経理が入力していましたが、マルチステーションの登場により各部署での直接入力・複写伝票の廃止が実現したのです。

ただし、価格は16ビットモデルで100万円前後と、軽自動車以上の高価な商品でした。

パソコンの進化:3つのキーワード

その後パソコンは、ムーアの法則(パソコンの能力は18ヵ月ごとに2倍になる)を地で行く形で大きく高性能化を遂げます。キーワードは低価格・小型化(ノートパソコンの普及)、マルチタスク(マイクロソフトウインドウズ)、インターネットです。

社員1人に1台が支給されるようになり、コミュニケーションインフラとしてスカイプを活用した遠隔地との会議、サテライトオフィスへの持ち込みも珍しいことではなくなりました。

上級管理職や役員クラスには、iPadなどタブレット端末が支給され、出張中・通勤中での会議資料の確認や迅速なレスポンスを実現しています。

パソコンの今後を占う

スマホやタブレットなど新手の情報端末登場にもめげず、バックオフィスでは生き残ってきたパソコン端末ですが、今後数年で急速に姿を消すかもしれません。

「老兵は死なずただ消え去るのみ」終戦後の日本で連合軍司令長官として絶大な力を誇ったマッカーサー元帥が、更迭された時の言葉です。

ただし消え去るのは、パソコン端末だけではなく、端末を操作しているスタッフにも、退場のカウントダウンが迫っていると言う人もいます。

会計、人事、総務といった典型的なバックオフィス業務を中心に、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)と呼ぶソフトウエアロボットの導入が、大手企業を中心に急速に進んでいます。

RPAは今までのソフトとは違い、ログインID入力、ダウンロード、アップロード、データ転記、チェック、メール送受信といった人間がコツコツこなしてきた作業をやってのける、姿かたちのないロボットです。

RPAにより定型業務の8割は自動化され、ホワイトカラーの仕事の一部がパソコン端末と共に消え去ろうとしています。

パソコン端末操作以外のスキルを身に付けよう

既に兆候は求人に現れており、人手不足が社会問題化する中で、一般事務職だけは有効求人倍率0.43倍と圧倒的な買い手市場が続いています。事務スタッフは、完全に余ってしまっているのです。

最近でも、富士通が間接スタッフ5,000人をSE(システム・エンジニア)や営業への配置転換、うち3,000人が会社を去る道を選んだとか。

パソコン端末を操作する定型業務についている方、今からでも遅くありません。情報処理や通信技術など、人手不足にあえいでいる仕事へのキャリアチェンジを真剣に考える最後のチャンスかもしれません。

文・J PRIME編集部

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