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(画像=FamVeld/Shutterstock.com)

親の苦労を子供には繰り返させないように、子育てにおいて、幼少期から様々な習い事をさせて機会を提供してあげようというのは、どの家庭にも共通することでしょう。例えば、親が英語を話せなかったため、子供が小さいうちから英会話に通わせたり、小学校、中学校受験を想定して学習塾を習い事の中心に据えたりして、子供の可能性を最大限に引き伸ばしてあげたいと思うのは、親心としては当然です。

また、東京オリンピック・パラリンピックを控え、盛り上がりを見せるスポーツ界において、トップ選手が幼少期から競技に取り組んでいる姿に触発され、スポーツに打ち込ませる親もいます。こうした子育を取り巻く状況は、ともすれば勉強か運動かという2元論にすらなり得ます。そうした中、子供のうちは勉強よりも運動に専念すべきとの指摘が挙がっています。

体力づくりだけにとどまらない幼児期の運動の効果

令和の時代を迎えようとする今、私たちのライフスタイルは世代間で大きな変化をもたらしました。都市化、少子化が進行し、生活の利便性も向上した一方、こうした発展が子供にとって体を動かす機会の減少につながってしまった一面もあります。

文部科学省がまとめた幼児期運動指針は、幼児期における運動のメリットとして、(1)体力・運動能力の向上(2)健康的な体の育成(3)意欲的な心の育成(4)社会適応力の発達(5)認知能力の発達の5つを挙げています。体力の向上や丈夫な子供に育って欲しいと願って、子供にスポーツをさせる親は多いでしょう。意外なメリットは3から5に挙げた点です。

一見、遊びに過ぎない運動でも、それを通して得られた成功体験によって、物事に意欲的に取り組む姿勢が育まれるほか、友達と群れて遊ぶことでルールを守り、自己抑制を学び、コミュニケーションを取ることで社会適応能力の発達が期待できます。さらに、運動によって状況判断から実際に体を動かすまでの一連の動作が、脳の運動制御機能、知的機能の促進に効果的と言われています。

つまり、学習机に向かって1人で勉強に励むより、遊びなどを通じて運動をする方が、将来、社会で生きていく上で必要となるスキルが自然と身についていくというわけです。

年齢や発達段階に応じた運動が鍵

運動の効果に期待して、子供に過度な負荷をかけるのは禁物です。その年齢や発達段階に応じた適切な運動が求められます。それを前提にして、運動の際には、多様な動きができるように様々な遊びを取り入れ、楽しく体を動かす時間を確保することがポイントとなります。

年齢別にみると、3〜4歳までは歩く、跳ぶ、登るといった体を移動する動きを中心に据え、4〜5歳ではボールや縄跳びなど用具を操作する動き、さらに5〜6歳になるとボールをつきながら走るといったように、用具を操作しながら、移動する動きを体のバランスを保ちながらできるような段階に入ります。こうした年齢別に合わせた運動のレベルを親が念頭に入れておけば、親は自分の子供に過度な期待をかけずに、できない動作が発生しても、子供の運動神経を危惧する必要はなさそうです。

幼児が運動に取り組むことは、長期的な視点に立てば、体力の向上や丈夫な体を作り上げる効果だけにとどまらず、意欲に満ち溢れ、対人コミュニケーションに優れた人格形成に役立つことが期待できることが分かりました。

勉強か運動かという二者択一を迫られる局面においては、短期的な知識の習得を目指して勉強に専念させるのか、あるいは長期的なビジョンに立って、人格を形成するために運動に取り組ませるのかという視点を持つことが、親には求められるでしょう。その上で、各家庭において、幼児期にどのような機会を与えるのかを判断することになります。

文・J PRIME編集部

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