coffee
(画像=Zadorozhna Natalia/Shutterstock.com)

少し前まで、コーヒーは(少なくとも飲みすぎは)健康に悪影響を及ぼし、心臓発作・脳梗塞・膵がん・骨粗鬆症・肥満・出生異常などさまざまな病気・症状の元凶である」とする説が有力でした。

ハーバード大教授が太鼓判をおすコーヒーの効能

なかなか決着のつかないコーヒーの健康論争ですが、そんな中である1冊の著書がこの論争に一石を投じました。

本を執筆したのは、ハーバード大学メディカルスクールの教授であり医師としても活躍中のサンジブ・チョプラ氏です。チョプラ教授は、「コーヒーほど健康的な飲み物はこの世になく、コーヒーをがぶ飲みしている人は健康的な人生を送れる」という驚くべき実験結果をレポートしています。

教授によると、コーヒーには2型糖尿病・心筋梗塞・パーキンソン病・特定の悪性腫瘍(皮膚・結腸・前立腺・子宮内膜・肝臓)・胆石症・肝硬変・虫歯などに罹るリスクを減らす効果が認められるとか。頭痛や不整脈も抑制できるようです。

それだけでなく、コーヒーを飲めば飲むほど運動神経が刺激されて持久力が高まり頭の働きも良くなります。さらには自殺も減るようです。確かに陸上の為末大選手をはじめ、水泳五輪競技者・メジャーリーガー・マラソン代表ランナーなど実に多くの現役・元アスリートがコーヒーを愛飲しています。

コーヒーには、脂肪を燃焼させてダイエットを扶ける働きもあります。コーヒーに含まれるカフェインは脂肪の分解を促進して血液中に放出、さらに血流を活性化させ新陳代謝を扶けます。さらにクロロゲン酸は体内の脂肪を細胞内組織ミトコンドリアに送り込み、脂肪燃焼を促進します。

にわかには信じがたいですが、これらの効果はすべてメディカルセンターで実証済みなようです。

コーヒーをよく飲む人はがん患者が多い?

一方で、「コーヒーをよく飲む人はがんにかかりやすいことが統計データでも証明されている」との意見もあります。これに対し教授は、「コーヒー好きには愛煙家が多く含まれているために偏った結果が出る」と反論します。

統計の世界では、これを「第3因子の見落とし」と呼び、医学上や経済学上の定量分析で犯しやすい初歩的ミスの1つとされています。

つまりコーヒー習慣と発がん性には確かに相関関係が認められるが、そこには喫煙という第3因子が介在している、というわけです。

アクリルアミドは発がん性物質だけれども

一方で、去年3月にはカリフォルニア州の裁判所がコーヒーメーカーに対し「ガン疾病のリスクがあることの注意喚起」を表示するよう命令を下しました。

発がん性が疑われる物質はアクリルアミド、2005年にはWHO(世界保健機構)とFAO(国連食糧農業機関)が「がん発症リスクを高める怖れがあり含有量を減らすべき」と警告を発しています。国際がん研究機関(IARC)も、発がん性の恐れがある物質としてアクリルアミドをリストアップしています。

ただし、アクリルアミドは麦茶・紅茶の他、ポテトチップ・柑橘系甘味料・ビスケット・フライドポテトや、少量ながら中華めんやシリアル食品に含まれており、コーヒーだけの問題ではなさそうです。

IARCもアクリルアミドをリスティングする一方で、コーヒー自体はリストから除外しています。2016年にはWHOも「コーヒーはガンにつながらない」とレポートしています。

どうやらコーヒーはガンなどの重篤な病気と因果関係に乏しく、むしろ健康に良い物質が含まれているというのは本当のようです。

ただし、飲みすぎが胃に負担をかけるのは間違いなさそうです。カフェインは胃酸の分泌を促進するので、特に空腹時には胃酸過多を招き、胸やけを起こします。お酒と同じでカフェインにも強い人と弱い人がいますが、概ね1日3〜5杯なら問題ないとされています。

健康に役立つ成分が含まれるコーヒー、これからは安心して日々楽しめそうです。ただし、特に胃が疲れているようなときには、飲みすぎにくれぐれもご注意を。

文・J PRIME編集部

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