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(画像=Burdun Iliya/Shutterstock.com)

相続について、前もって考える人が増えています。近年、遺産分割や相続に関する裁判が増えているということもあり、きちんと自分の死後、親族が争わないようにという視点を持つ人が増えているようです。

相続で遺言を残す時に、最も有効なのは、公正証書遺言でしょう。公正証書遺言は、法的な書類として認められることもあり、こちらも年々、公正証書遺言を残す人の数は増えています。

こういった公正証書遺言は、専門家に頼んで書いてもらうことが一般的です。公正証書遺言を書けるのは、弁護士、税理士、司法書士、行政書士などですが、どういうケースで、誰にお願いするのが適切なのでしょうか。相続のパターン別に解説します。

公正証書遺言のメリットは?

遺言には、専門家に頼らず自分で書く自筆証書遺言と、公証人に公証してもらう公正証書遺言、そして、内容を秘密にし、存在のみを証明してもらう、秘密証書遺言があります。

このうち、公正証書遺言だけが、他の2つと大きく異なります。それは、公正証書遺言だけが、「公文書として扱われ、法的効力を持つ」ということです。他の2つは、例えば、書き方等に不備があれば、法的効力を持たない可能性があるのです。なので、きちんと、自分の意志で相続を行いたい、相続を自分で決めることで、残された人たちが揉めないようにしたい、という点では、公正証書遺言がベストだと言えるでしょう。

公正証書、どの専門家にお願いするのがよい?

公正証書を書くは、独占業務というわけではありません。従って、誰でも書くことができる書類にはなります。一般的には、弁護士、税理士、司法書士、行政書士に頼むケースが多いようです。では、どういう場合に、どの専門家に頼むのが良いのでしょうか。

相続で争いが起きそうな場合は、弁護士が無難

死後、遺言の内容や相続に関して、もろもろのトラブルが起きそうな場合は、弁護士に頼むのがよさそうです。なぜなら、弁護士は、法律に関する知識があり、正しい証書を作成してくれることに加え、独占業務として、折衝、つまり、代理人として、他者との交渉をすることができるからです。これは他の士業では不可能なことです。

一方、弁護士は、その報酬も比較的高い部類に入ります。一般的には、他の士業に比べると高額なことが多いようです。

相続資産内容が複雑な時は、税理士がおすすめ

一方、相続する資産が多岐にわたる場合や、高額な場合は、税理士をお勧めします。なぜなら、相続税の計算や申告ができるのは、税理士の独占業務だからです。一般的に相続されるものが多岐にわたるほど、相続税の計算や支払いは複雑になってきます。税理士は、生前から、相続税の支払いの相談に乗ってくれるため、今持っている資産の種類や金額が多い場合は、税理士がベストかもしれません。

しかし、税理士の範囲は、あくまで税務の面だけです。係争等が起きた場合には対応できないことは留意しておきましょう。

不動産がある場合は、司法書士がおススメ

相続財産として不動産がある場合は、司法書士がおススメになります。不動産は、所有者が死亡した時点で、相続登記と言って、登記を変更する必要があります。その登記の変更をするのは司法書士になります。

司法書士は、比較的値段も手ごろで、また、法律の知識も十分にあります。例えば、不動産と現金だけを相続する、といった場合は、司法書士に頼むのがいいかもしれません。

安く済ませたい場合は行政書士に頼んでもいい

行政書士は、書類作成の専門家です。そのため、遺言の作成には適しています。さらに、この4つの士業の中で、最も安く依頼できるというのも魅力的でしょう。

しかし、行政書士は、税務申告も、登記も、係争の代理もできるわけではありません。行政書士には、本当にシンプルな財産で、もめごとも少なそうなケースであれば、お願いしてもよいかもしれません。

自分の資産状況や相続関係を確認して、依頼する専門家を選ぼう

公正証書遺言の作成は、独占業務ではないため、誰でも作成することができます。しかし、遺言の作成が目的ではなく、自分の財産を適切に相続することが目的になります。きちんとした相続ができるように、自分の資産状況や相続関係を確認したうえで、適切な専門家を選ぶようにしましょう。

文・J PRIME編集部

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