ネットフリックス、アマゾン、DAZNをはじめとした動画サービス、ワインの卸値購入(定価の6割前後!)や試飲イベントが評判のWine Navi、月300円から楽しめ毎日飲めば1杯10円の「定額ビール生活」などなど、みなさんは利用したことがありますか?これらはみんなサブスクリプションビジネスです。

廉価版やスタンダードモデルが中心だったサブスクリプションにも、最近はラグジュアリーなサービスが登場し始めました。今回はそんな富裕層ご用達を狙ったサブスクリプションサービスを紹介します。

ついにレクサス参戦 高級車サブスクリプションサービスの行方

いままではスタートアップやニッチ企業が多かったサブスクリプションの分野に、日本を代表する企業が参戦しました。

2019年2月5日、世界販売台数トップをVWと競い合うトヨタ自動車が、フラッグシップ車レクサスの定額サービスを発表しました。日本全国にディーラーを抱えるトヨタが定額制にかじを切るのは、それだけ車離れやカーシェアリングの浸透に危機感を抱いているからでしょう。

その新サービス「KINTO SELECT(キント セレクト)」では、月約19万4400円の料金でレクサス系スポーツクーペRC、セダン(ES・IS)、SUV(RX・NX・UX)の計6車種から半年ごとに好みの車を選べます(契約期間3年)。ちなみに、新車登録費用・任意保険・自動車税等は料金に含まれ、煩わしい手続きとも無縁です。

自動車の定額サービスは、ガリバーが「NOREL(ノレル)」で先行しています。2年契約、月額9万9800円コースならレクサスRX(2016年式)もセレクトできます。レクサスだけでなく、ベンツのスポーツモデル(2015年式)も選べます。

ガリバーは中古車販売の強みを活かして仕入れた中古車を定額サービスに活用、新車ではないとはいえキントの半額で利用できます。さらにノレルを利用した顧客が気に入って中古車を買ってくれる、という良循環も起きています。

キントは、先発にない魅力を打ち出せるでしょうか、今後に注目です。

月3万円でフレンチが楽しめるprovision

月3万円でフレンチが何度でも楽しめる、しかも食べ放題・ワインも飲み放題、そんなサービスが話題を集めているのが六本木のprovisionです。嬉しいことに、会員1人につき3人までの同伴が可能です。

牛肉たたきウニ乗せ・子羊ローストバルサミコソース・平目のカルパッチョなど本格的料理が楽しめ、ワイン・シャンパンも51種類から選べます。なんといっても、料理・ドリンクともに「これは別料金です」が無い点が好感触を得、テレビ放映時には企業経営者もちらほらと来店していたとか。

頻繁に会食を利用されるような方には、おすすめのサービスです。

149ドルでハイテク医療を受信し放題

米国の1人当たり医療費は年間約8,700ドルと世界1位、日本(約3700ドル)の2倍以上です。しかも国民皆保険が整備されていないので、自分の身は自分で守るしかありません。

そんなアメリカの富裕層に人気なのが、ハイテクで予防型医療サービスを提供するフォワードです。サンフランシスコの診療所というよりアップルストアのようなスペースで、顧客は専属医の診療を何度でも受診できます。

画期的なのは、ハイテクによる遠隔診療です。ウェアラブル機器や医療アプリによって収集したデータをもとに、医師は24時間365日ずっと健康をウオッチしてくれています。

こうした予防医療サービスは、むしろろくに病院に足を向けない、月149ドルが払えない市民にこそ開かれるべきだとの声も聞かれます。裾野を広げるために何をすべきか、アメリカ社会の課題かもしれません。

注目を浴びる富裕層向けサブスクリプションサービスですが、全てが順風満帆とは限りません。北米ではゼネラルモーターズ(GM)が、キャデラック乗り放題サービス(ブック・バイ・キャデラック)を中止しました。月1,800ドルという価格がサービスに見合わないと、消費者にそっぽを向かれたのです。

長い目で見れば買ったほうが割安なサブスクリプションサービス、成功のカギは定額制ならではの魅力をハイエンドな顧客に提供できるか、いかに顧客の生活や行動様式を捉えてリレーション強化につなげられるかにかかっています。

文・J PRIME編集部

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