富裕層,どんな,人たち
(画像=Nick Starichenko/Shutterstock.com)

はじめに

「お金持ちになりたい」。子供の頃、七夕の短冊にそんな願い事を書いた人もいるだろう。もしかすると、大人になった今でも、億万長者を夢見て宝くじを買い続けているかもしれない。

しかし、「お金持ちになりたい」と願っても、「お金持ちになるには何をすればいいのか」を真剣に考え、実行したことがある人は少ないのではないか。逆に言えば、それをしなければ、よほどの幸運に恵まれない限り、「お金持ち」への道は開かれないのかもしれない。

一般的に「お金持ち」と呼ばれる富裕層の人たちがどんな暮らしをしているのか、どのような考え方を持っているのか、紹介していきたい。

資産数億ではまだまだ?プライベートバンクや国税当局が考える富裕層とは

一口で「お金持ち」や「億万長者」などというが、そもそも、富裕層に定義はあるのだろうか。どのくらいの資産があれば、富裕層と呼ばれるのだろうか。

資産1億円以上が富裕層の目安

日本における富裕層の基準としては、野村総合研究所が2年ごとに公表している「純金融資産の保有額に基づく世帯階層」がよく知られている。

具体的には日本の全世帯をマス層(純金融資産3千万円未満)・アッパーマス層(3千万円以上5千万円未満)・準富裕層(5千万円以上1億円未満)・富裕層(1億円以上5億円未満)・超富裕層(5億円以上)に階層化している。

野村総合研究所によると、ここ数年、アベノミクスの影響もあり日本の富裕層は増え続けている。2016年の調査では、超富裕層・富裕層合わせた世帯数は2015年現在約121万7千世帯で、リーマンショック後の約83万5千世帯の1.5倍近くになったという。

しかし、増えたといっても超富裕層・富裕層は、全世帯約5290万の2.3%を占めるに過ぎない。ところが彼らの純金融資産保有額は約272兆円、全世帯約1400兆円の2割近くを占めている。

日本では「資産1億円以上は富裕層」というイメージが定着した感があるが、グローバルスタンダードはどうなのか。

プライベートバンクの基準は27億円

富裕層しか相手にしないといわれる業界の一つにプライベートバンクがある。プライベートバンクは多額の資産を持つ者しか顧客として認めない。ブルームバーグ電子版(2017年5月28日)によると、2500万ドル(28億円)の資産があれば顧客として認めてもらえるそうだ。ただしこれはプライベートバンクからスタンダードなサービスを受けることができる最低ライン。飛行機でいえば、エコノミークラスといったところだ。

ビジネスクラスのサービスを受けたければ1億ドル、最高級がお望みなら10億ドルが必要になるそうだ。また、著名なプライベートバンク「ノーザン・トラスト」によると、最近獲得した新規顧客の半数以上は1000万ドル以上の投資可能資産を持っていた、と同紙は紹介している。

資産管理以外にも、プライベートバンクは顧客に対して、限られた人々しか入れないコミュニティーへの扉を開け、事業成長へのサポート(顧客には経営者が多い)、子息への教育サポート、プライベートジェットを含めたオリジナル旅行の企画、高級介護施設や医療設備の斡旋、慈善活動の支援など、実にさまざまなサービスを提供している。ところが、富裕層とプライベートバンクにも厄介な天敵がいる。それは課税当局だ。

国税庁が狙う富裕層は「年間所得1億円以上」

国税庁は2014年、東京・大阪・名古屋の3国税局に「富裕層プロジェクトチーム」を設置。2017年からは全国に約200人の職員を配置するとともに、本庁にも「国際課税企画官」を新設した。2016年度には4188件の調査を行い、441億円の申告漏れを指摘するなど、成果を上げているという。

プロジェクトチームの調査対象となる富裕層の基準だが、日本経済新聞(2017年12月1日付)によると、「年間所得1億円以上」のほか、「有価証券の年間配当4000万円以上」「相続により取得した資産5億円以上」など、ストックというよりむしろフローにフォーカスを当てているという。

プライベートバンクだけではなく国税当局も、金融資産1億円以上というだけでは「富裕層」として扱わない。そんな時代が到来しているようだ。

文・ZUU online 編集部

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