節税,エリート教育
(画像=fongbeerredhot /Shutterstock.com)

相続や贈与というのは、いつの時代も悩みごとの1つです。相続や贈与の段階になって、税金などで悩むケースも少なくありません。節税をする方法はいくつかありますが、子どものことを考えるのであれば、教育資金贈与という方法もあります。教育資金贈与を使った贈与の方法について解説します。

良い教育にはお金がかかる?

現在、教育も多様化しています。その分、良質な教育を受けさせようと思うと、お金がかかるケースが増えています。

例えば、現在、私立大学文系の学費は、年間75万円くらいかかります。さらに、私立の医学部になると、6年間で支払う金額は、2,000万円を超えるケースもあります。

また、人気の海外留学も、お金がかかります。現在、海外留学には、1年あたり200~400万円くらいかかるのが一般的なようです。いずれにせよ、良い教育を施すには、お金が必要な時代になっています。

教育資金贈与とは何か?

こうした教育資金を手に入れる方法として、教育資金贈与への注目が高まっています。教育資金贈与とは、簡単に説明すると、「直系の子孫で、教育目的であれば、1,500万円までの一括贈与は非課税になる」という制度です。1,500万円の贈与であれば、通常400万円ほどの贈与税がかかりますが、教育資金贈与を使うことで、この400万円の税金がかからなくなるのです。贈与される側が30歳になるまで、という条件があるため、すべての人に適用されるわけではないですが、非課税枠が大きく、魅力的な制度と言えるでしょう。

教育資金贈与を利用するには、信託銀行などの金融機関と「教育資金管理契約」を締結する必要があります。具体的には、贈与される側で信託受益権を付与されるか、書面による贈与により贈与された金銭を金融機関で預けるか、もしくは有価証券を購入する必要があります。手続き自体は複雑ではあるものの、信託銀行等がしっかりとサポートしているため、まずは金融機関に相談するのがよいでしょう。

教育資金についても、厳密に定義が決まっています。幼稚園や小学校から大学までの学費や、学習塾やスポーツ教室等の支出など、子どもの教育に対する幅広い項目が教育資金と認められます。教育資金贈与は、最大1,500万円まで非課税になりますが、学校以外に支払える額の上限は500万円と決まっています。

教育資金贈与の注意点は?

教育資金贈与を使ううえで、注意すべき点が2つあります。

1つは、この制度には、期限があるということです。この制度そのものが時限法であり、平成25年4月1日から平成31年3月31日までの期間しか、この制度を使うことができません。残りの期間はわずかなので、早めに検討したほうがよいでしょう。

もう1つは、教育資金のみが対象であり、かつ、子孫が30歳までに使い切る必要があるということです。そのお金で資産を購入したり、消費したりした場合は、贈与税がかかってきます。また、30歳までに資金が残っていた場合、そちらも課税対象になります。

例えば、1,500万円を贈与されたとします。その間、教育資金に800万円、それ以外に200万円使ったとします。そして500万円残ったとすれば、200万円と500万円の計700万円は贈与税の対象になります。1,500万円を完全に非課税にするには、全部を教育資金として使い切る必要があるということも、注意が必要でしょう。

教育資金贈与を活用して、次世代に良質な教育を

教育資金贈与は、用途が決まっているうえ、手続きも煩雑な部分があります。しかしながら、1,500万円を一括で非課税で贈与できるというのは、節税の観点からも非常に魅力的と言えるでしょう。子ども・孫に良質な教育を与えたいというのは、親であれば誰もが思うことでしょう。まとまったお金があるのであれば、教育資金贈与を、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

文・J PRIME編集部

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