マーケティングに携わっている人であれば、「ペルソナ」という言葉を知っている人も多いでしょう。実際に、ペルソナマーケティングを行っていくと、いろんなところでつまずいてしまい、うまく行かなかったという経験を持っている人も多いと思います。「富裕層」というペルソナ設定がどんなものなのかも気になるところです。効果的なペルソナの設定方法や、失敗しないためのポイントについて解説していきます。

マーケティングにおけるペルソナの重要性

なぜ、ペルソナがマーケティングにおいて重視されるかについて解説しましょう。

ペルソナが重要である最大の理由は、「ターゲットをより明確にすることで、提供するサービスがぶれないから」ということです。今、サービスやモノは世の中に溢れています。そのため、発信しているメッセージが明確でないと、多くの人はそのサービスやモノを通りすぎてしまいます。

ペルソナを設定すると、そのペルソナに対して届くようなサービスやモノを提供しようと考えるようになります。結果として、メッセージがとがってくるのです。そうすることで、サービスやモノに個性が出てくるのです。

さらに、社内の一貫性を保つためにも、ペルソナと言うのは有効です。基本的に、サービスというのは、複数の人間がかかわってできるものです。そのかかわった人間が、共通認識としてペルソナを持つことで、サービスに一貫性が生まれやすくなります。これもペルソナが重要である理由と言えるでしょう。

こんなペルソナ設定はNG!間違っているペルソナ設定の特徴

ペルソナは、ターゲットである顧客像を思い描くことから始まります。多くの場合、年齢、性別などの基本データから、住んでいる場所、所属、趣味、志向など細かい部分までも設定していきます。このペルソナ設定を間違えるケースというのが多々あります。

最もよくある間違いとしては、「思い込みだけでペルソナを設定してしまう」ということです。たとえば、学生向けの商品を開発する時に、会社の人だけでペルソナを設定しているとしましょう。本当に学生のことを理解している人がいない場合、「なんとなくあいまいな」ペルソナになってしまいがちです。ペルソナを設定する際は、アンケートデータなど、きちんとした裏付けに基づいて進めていくことが重要になります。

しかし、データを頼るが故に、間違ったペルソナを設定してしまうケースもあります。例えば、20代女性がよく使うサービスで、Aというサービスが最も人気だったとしましょう。しかし、Aは全世代に人気で、実は20代女性に限ると、BというサービスもAに次いで人気であり、30代以上の女性は、Bというサービスの存在すら知らない、といったケースだったとしましょう。この場合、20代女性のペルソナとして、使うサービスは、AよりもBを想定したほうが、よりよいメッセージを出せるかもしれません。ただ、データを機会的に使うわけではなく、きちんとデータ分析を行ったり、その背景にあるインサイトを見抜くことが重要なのです。

途中でペルソナ設定の間違いに気づいたら

では、ペルソナ設定の間違いに気づくには、どのようにすればよいのでしょうか。

1つは、定期的に、ペルソナが正しいかどうかを検証する仕組みを作ることです。何も対策を行わないまま、ペルソナ設定が間違えていることに気づいた時は、たいていの場合取返しがつかないところまでサービスが進行している可能性もあります。そうならないように、そもそも、ペルソナ設定が間違っていないか、矛盾点はないかなど、懐疑的にチェックをする仕組みが必要なのです。

それでも、ペルソナ設定が間違えていると気づいたときは、過ちを素直に認め、新しくペルソナ設定を修正し、サービスもそれに合わせて変更していくことをお勧めします。カスタマーに合わないサービスを見切りで発信しても、うまく行くケースは少ないでしょう。ペルソナの設定は思った以上に難しいので、修正する勇気も必要です。

ペルソナ設定をうまく行うためのコツとは?

では、ペルソナをうまく設定するためには、どのように考えればいいのでしょうか。

例えば、小売店なら1つのショップに来る顧客を、「年齢」「住居」「子どもの有無」に加えて、「どの店舗で買い物するか」まで絞り込んで、ペルソナを設定します。データをうまく使うことで、対象となるカスタマーを、数百人まで絞り込み、その顧客に満足して買い物してもらうような店作りをしている事例があります。

このように、ペルソナをうまく設定するためには、まず、「顧客の絞り込み」が重要です。実際、何万人も買い物に来るショップであっても、ロイヤルカスタマーというのは数少ないはずです。こういった、ロイヤルカスタマーをペルソナ化し、彼らに合わせたサービス提供を行うことで、他のカスタマーの満足度も上がる、と考えられています。もし、今、自身たちでペルソナ設定を見直そうとしているのであれば、まず、自分たちのロイヤルカスタマーがどういう人か、改めて深堀をしてみるのも効果的です。

ペルソナ設定は1回で終わるものではない、繰り返し仮説検証を

ペルソナは、マーケティングにおいて有効な手段であるものの、設定するのは実は難しいものでもあります。データだけに頼っても、想像だけでペルソナをしても、なかなかぴったりとはまるペルソナが見つかるわけではありません。

なので、設定したペルソナが間違っていないか、常にチェックする仕組みや、PDCAを回す仕組みが重要になってきます。また、もし、ペルソナ設定に迷った時は、自分たちのロイヤルカスタマーがどういう人なのか、もう1度見直したうえで、顧客の絞り込みを行ってもよいかもしれません。そうやって、仮説検証を繰り返すことで、ペルソナマーケティングの効果は高まっていくのです。

文・J PRIME編集部

【関連記事】