CAR
TOGA×Taycan Car Impression
戸賀編集長が語るポルシェ タイカン・インプレッション〈第2弾〉 「EVだってスポーツドライビングを存分に楽しめる」

J PRIME戸賀編集長は、自他共に認める“大の”クルマ好きです。その彼が「いちばん好きなクルマはポルシェ」と明言。連載2回目は実際に運転しつつ、タイカンのパフォーマンスやコクピットの印象を…少し独断と偏見が混じった…“戸賀目線”で語ります。
「アクセルを踏めば、瞬時に快楽物質がドバッ!」
戸賀 僕の編集者人生の先輩である高さん(『“クルマ通”戸賀編集長の愛車遍歴」参照)と、ポルシェ タイカンについて語り合いたいと思います。
高 よろしくお願いします。前回はポルシェにおけるタイカンのレーゾンデートル、およびEVとしてのタイカンの価値について語ってもらったけど、今回は実際に運転してもらいましょう…(いそいそとタイカンに乗り込む二人)。
戸賀 おお〜っ、コックピットは意外と硬派な雰囲気なんですね。僕はEVだから、もっと近未来っぽく、かつソフトなイメージかと勝手に思っていました。911の印象を踏襲している感じで好感が持てますね。特に運転席から助手席まで一直線に繋がっているダッシュボードは、まんま911のイメージ! こういうインテリアの意匠は、昔からの911乗りオヤジも素直に受け入れられるでしょう。


高 うむ、さすが歴代の911を何台も乗り継いだ人ならではの指摘! 「GTマルチファンクションスポーツステアリング」と謳っているステアリングは911とほぼ一緒だし、コクピットは911っぽいね。深く座り込んだスポーティなシートポジションと相まって、「よ〜し、走るぞ〜」ってヤル気にさせるよね。革新的なのは曲面ディスプレイとダッシュボード中央のパネルかな。今はブラックアウトさせているけど、モードを変えれば中央から助手席前までパネルが灯いて、ドライブに必要なインフォメーションを的確に表示できるんだよ。
戸賀 んじゃあ、発進しますよ…(アクセルを踏んでスルスルと加速)…う〜む、車両重量が2.3トンを超えるというのに、停止状態からの発進でそんな重さを感じさせないのは、回転と同時にほぼ最大トルクが発生する電気モーターならではの魅力ですね。そして緩いカーブや車線変更、右左折でも重さを感じさせないどころか、非常に軽快に走れます。ドライバーの行きたい方向に、ハナがスイッと向いてくれる感じが、とても気持ちよいですね。まるでライトウェイト・ミッドシップスポーツカーみたい!
高 ホイールベース間にリチウムイオン電池を低く積んでいるから、まさしくミッドシップと言ってもいいだろうね。フットワークが軽快なのは、3チャンバー式エアスプリングと電子制御可変ダンパーを備えるサスペンションが、路面状況を問わずにしなやかでフラットな姿勢をキープしてくれるから。また、このターボSはリアアクスルステアリング、いわゆる四輪操舵システムが装備されているから、低速時には敏捷性が増し、高速クルージングでは安定して走行できるんだな。その他にも「ポルシェ ダイナミックシャシーコントロールシステムスポーツ」や「ポルシェ トルクベクトリング プラス」、「ポルシェ4Dシャシーコントロール」とか……。

戸賀 スト〜ップ! 説明はもういいですって。道路が空いたので、思い切ってアクセルを踏んでみますから!…(グワンとアクセルと踏む込む戸賀編集長)。
戸賀&高 おおおおおおお〜っ!!!!!(絶叫)。
戸賀 凄い。この加速は凄過ぎる! さっきライトウェイト・ミッドシップスポーツカーみたいと言いましたが、訂正します。これは911の走りですね。電気モーターのパワーも凄いんですけど、その大パワーを余すことなく路面に伝えることができるから、この恐ろしいほどの加速が生まれるんですね。
高 前後アクスルに各1基備わる交流同期モーターを合わせた最高出力は625PS(460kW)だけど、ローンチコントロール作動の際のオーバーブースト時には761PS(560kW)を発揮するんだ。いやはや、今の加速は0-100km/h加速2.8秒、最高速260km/hのカタログデータに嘘偽りはないね。
「タイカン ターボSの走りは、まさに快感そのもの!」


高 さっきの怒涛の加速は驚異的だったけど、こうして大人しく街を流していると、タイカン ターボSは快適なサルーンに変身するんだね。いやぁ、快適快適。
戸賀 それにしてもさっきの加速の際、フオォォォ〜〜ンって音がしたんですけど…??? EVって無音じゃなかった?
高 ああ、アレね。タイカンは通常は法律で義務付けられている車両接近音を発しているんだけど、ポルシェ エレクトリックスポーツ サウンドというオプションがあって、これをONにするとアクセルの開度に合わせてエモーショナルなサウンドを楽しめるんだよ。
戸賀 やっぱり! 昨今はこういうデジタルな細工はポルシェに限らず、内燃機関のクルマにも搭載されていますね。それについては個人の好みの問題もありますから、ここでは言及しないでおきましょうか。ただひとつ言えることは、フラット6やV8エンジンのエキゾースト音にしなかったのは、良い選択だったと思います。
高 ところで、タイカン ターボSに乗ってみて、全体的な印象はどんな感じかな?
戸賀 さっき高さんが、タイカンに搭載されているいろいろなテクノロジーをリストしてくれましたよね!? 確かにああいう先進技術は大切ですし、だからこそタイカンの卓越した走りが実現しているんですが…。でも、アクセルひと踏みで、そういう細かいことがふっ飛んじゃいましたよね!? 僕は常々、人間の煩悩や憂さを瞬時に忘れさせてくれるのがスポーツカーの魅力だと思っているんですが、そういう意味ではタイカンは立派なスポーツカーだと言えるでしょう。しかも、普通(内燃機関)のスーパースポーツカーの場合、かなり空いた高速道路や山道でないとパフォーマンスを発揮できませんが、タイカンならほんの少しでも前が空いたらアクセルひと踏みですべてを忘れさせてくれるんです。これは快感以外の何物でもないでしょ!?
高 そうか! 「まるで911のような走り」と言ったけど、特に911ターボの最高出力が発揮された時の走りを、タイカンはいつでもどこでも“その気”になった時に楽しむことができるんだね。
戸賀 そのとおり! そして、タイカンの気持ちいい走りをサポートしているのが、他のポルシェのモデルと同様、痛烈無比な制動を実現するブレーキですね。さっき乗り込む際に見ましたが、ほとんどホイールの直径を占めている巨大なローターに巨大なキャリパーが付いていました。
高 タイカン ターボSにはポルシェセラミックコンポジットブレーキが標準装備なんだよ。でもね、制動力の多くは回生ブレーキから得ているんだぜ。

戸賀 へえ〜、でも、そういうことをまるで感じさせないのが良いですね。ブレーキべダルのタッチ、コントロール性が秀逸で、僕の踏力どおりに減速してくれました。このへんのところはポルシェの真骨頂ですね。そうそう、タイカン ターボSをスポーツカーとして存分に楽しむためにも、ドライブモードを「スポーツプラス」にしておきたいですね。大パワーはもちろんのこと、それを受け止める足回りがしっかりするので、安心して走れますから。
高 戸賀編集長のドライブインプレッションを伺った限り、タイカン ターボSは決して環境問題に配慮するためのクルマではなく、立派なスポーツサルーン…いや、911ターボに匹敵するスポーツカーだということがわかります。では。そんなタイカンのライバルや今後の可能性について、次回ゆっくりとお話を伺いましょう。



「Porsche Taycan Turbo S」
●全長×全幅×全高:4965×1965×1380mm
●車両重量:2330kg
●システム最高出力:761PS(560kW)
●システム最大トルク:1050Nm(107.1kgm)
●価格:¥12,260,000(タイカン)〜¥25,070,000(タイカン ターボS)
ポルシェジャパン
https://www.porsche.com/japan/jp/
撮影 杉田裕一
文 高 成浩(POW-DER)

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