CAR
唯一無二のRRスポーツ ポルシェ911ヒストリー Vol.1
正真正銘のエンスーだけが分かる初代911はまぎれもないエンスーRRスポーツなのであった!〈901型〉
「ポルシェ」と聞いて気持ちが高ぶらないオトコがいるでしょうか!? しかも「911」が追加されれば、リッチなオジサンの股間…いや、胸が熱くなるのは間違いありません。そこで短期連載企画として、時代を超えてクルマ好きなオトコを魅了してきた911について、改めて紹介したいと思います。
第1回目は、911伝説が始まった初代911、すなわち「901型」を、あくまでもJ PRIMEの目線から解説します。
「フラット6・RRレイアウト・2+2クーペ」のスポーツカーが完成!
初代911…901型は正直言って、1967年生まれのJ PRIME戸賀編集長も、1963年生まれの筆者も、ちと時代がズレているんですよね。兄に連れられて映画館で観た『栄光のル・マン』の冒頭シーンで、故スティーブ・マックイーンが乗っていたのが911S(ブルーだっけ!? グレーだっけ!?)だったと記憶しているくらい。でも、私らよりもう少し世代が上のオヤジなら、あのオープニングシーンで鳴り響いたカァ〜ンというフラット6特有のサウンドに魅了されたコトでしょう。
さて、その911Sが登場するのは1970年のこと。初代911=901型が世に出たのは、遡ること7年前、1963年のフランクフルトのモーターショーでした。フォルクスワーゲンのパーツを数多く流用した356で高性能スポーツカーメーカーとしてその地位(人気も!)を確立したポルシェが、7年がかりの開発を行い、さらなる発展を期した新型車…それがこの901型です。
翌年、車名を911に変更して911「O」シリーズとして発売。4163×1610×1320mmというボディに搭載される水平対向6気筒エンジンは2リットルで、130PSを発揮していました。車両重量がたったの1095kgだったことを考えると、十分に速かったと思います(すみません、編集長も筆者も載っていないので)。
1965年には販売が本格化し、160馬力の911Sとタルガが生産を開始。その後1967年にAシリーズに移行し、スポルトマチックを追加。1968年にはBシリーズに移行し、ホイールベースを延長。翌1969年にはエンジンを2.2リットル化。1970年にDシリーズへ移行し、ついに1971年にはエンジンを2.4リットル化し、190馬力のEシリーズを発売。このようにポルシェはほぼ1年ごとに911ユーザーを侮蔑…じゃなかった魅了する新モデルを発売(昔も今も変わっていませんね。苦笑)。
かようにたくさんある初代911の中でも、911ファンの憧れ、かつ垂涎のモデルが1972年発表のFシリーズ(…と言ってもピンと来ませんか)、1973年発売のカレラRS2.7…通称ナナサン・カレラでしょう。「カレラ」とはスペイン語で「レース」…’50年代前半にポルシェが活躍した「カレラ・パナメリカーナ・メヒコ」に由来する車名のモデルは、初代911の中でもダントツに有名!! 当時のFIAグループ4規定に基づくホモロゲーションモデルは、その性能、その希少性で911ファンはおろか世界中のカーマニアを虜にしました。その中にはJ PRIMEをご覧のクルマ大好きオヤジも、きっといたことでしょう。
このナナサン・カレラの存在意義はパフォーマンスやプレミアム性だけではなく、ポルシェというメーカーに、いやクルマ業界全体にホモロゲーションモデルという「ビジネスケース」をもたらしたこと! 数年に一度(?)ボディやエンジンに大幅に手を加えた特別限定モデルをリリースする“商法”が、911ファンの物欲とセカンドマーケットの相場を煽り続けた結果、ナナサン・カレラの価格は今や6000万円をはるかにオーバーしています。
まぁ、逆に言えば「911はリセールバリューが期待できる」「911は投資にもなる」とも! 特別過ぎる1973年911カレラRS2.7はさておき、他にも狙い目の911はいろいろあります。例えばホイールベースが2271mmに延長されて操縦性が格段に改善された1968年911Bなんて良いですし、あるいはエンジンが2.4リットルに拡大されパワーが190馬力にアップし、それに伴ってマニュアルトランスミッション&クラッチが強化された1971年911Eなんてのはほぼ完成形と言えるんじゃないでしょうか。
…ってな具合に、初代911には現代でも魅力的なモデルがめじろ押しですが、その中でも911の歴史に詳しいJ PRIME戸賀編集長が強く薦めるのが、実は1968年から1973年までカタログに載っていた低出力&廉価モデルの「T」です。いや、今「廉価モデル」と言いましたが、911Tって価格は確かに安いんですが、決して廉価版ではありませんでした。
レース活動に積極的だったポルシェがプライベーターたちに、レースマシンのベース者として提供していたのがこの911Tなのです。つまり、基本的にはハイグレードの911Sと変わりませんが、どうせレースの際には交換するパーツのみ簡素なものを装着しただけ。つまり、「走りを意識したモデルなのにハード過ぎないところが、イマドキのエンスーっぽいでしょ!」と、戸賀編集長は太鼓判を押しています。例えばセカンドマーケットで911Tを買って、当時のサーキット仕様に仕上げてもいいし、あるいは現代のパーツと技術でもっと速い911に仕上げるのもいいでしょう。911Tのセカンドマーケットの相場は600万円後半から(ナナサン・カレラの10分の1)なので、財布と相談しつつコンディションの良い911Tを探してはいかがですか!?
文 高 成浩
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2024年12月8日(日)パネライ大丸心斎橋ブティックにて戸賀編集長のショッピングアドバイス
【オープニングトークショー】
2024年12月8日(日曜)15時より
J PRIME戸賀編集長によるトーク後におこなわれるショッピングアドバイス(1組15分間 記念写真撮影込み)は
daimarushinsaibashi@panerai.com
に下記の必要事項をお送りください。
*11月15日(金)締め切り
・氏名(漢字・フリガナ)
・同伴者名(お一人でご参加の場合は不要です)
・電話番号
・誕生日
・ご興味のあるコレクション(ラジオミール、ルミノール、サブマーシブル、ルミノール ドゥエの中からお選びください)
パネライ 大丸心斎橋 ブティック
場所:大丸心斎橋店 〒542-8501 大阪府大阪市中央区心斎橋筋1-7-1