浮世絵展
(画像=歌川広重  六十余州名所図会 尾張 津嶋天王祭り 1853(嘉永6)年 )

江戸時代初期、町人文化が花開くと同時に発展してきた浮世絵。1867年のパリ万国博で、着物や陶器などと共に日本文化として紹介されるや否や、ジャポニズム・ブームがヨーロッパを席巻。モネやゴッホといった天才たちに大きな影響を与え、今なお作品が高値で取引されるなど、世界的なロングセラーになっています。
そんな日本を代表するカルチャーの魅力に浸れるのが、2月16日(水)~22日(火)、松坂屋名古屋店美術画廊で開催される「浮世絵展」。粋なオヤジの教養として、ぜひ押さえておきましょう!

版元、絵師、彫師、摺師…、浮世絵はチーム・プロジェクト

浮世絵展
(画像=歌川広重  六十余州名所図会 美濃 養老ノ瀧 1853(嘉永6)年)

浮世絵の魅力を紐解く前に、基礎知識について、少しばかりレクチャーを。歌川広重、東洲斎写楽、葛飾北斎など、名を知られた浮世絵アーティストは多々いますが、実はチーム・プロジェクトだったこと、ご存じでした? これらの有名人は絵を描く絵師。版元が絵師に発注をし、版元から依頼を受けた絵師は線で絵を描き、その絵に合わせて彫師が版木を彫り、摺師が色ごとに版を摺る。木板を用いた浮世絵版画は、こうした分業制で成立する総合芸術だったのです。

モネの「睡蓮」は広重なくしては生まれなかった!?

浮世絵展
(画像=歌川広重  三枚続 伊勢参宮 宮川の渡し 1855(安政2)年)

浮世絵の代名詞と言えば「東海道五十三次」ですが、この作者こそ、モネやゴッホに大きな影響を与えた浮世絵師、歌川広重です。広重と、「富嶽三十六景」で知られる葛飾北斎によって、浮世絵の主流は美人画や役者絵といった肖像画から風景画に。とくに、広重の風景画は大変な人気を博し、描かれた場所を一目見ようと江戸に旅行ブームが起こったとか。

「三枚続 伊勢参宮 宮川の渡し」は、「おかげ参り」とも呼ばれる伊勢神宮への集団参詣を描いたもの。揃いの着物を仕立て、憧れの“お伊勢さん”に向かう人々の熱気や高揚感さえも伝わってくるような、なんともライブ感のある作品です。

世界を魅了する“ヒロシゲブルー”

浮世絵展
(画像=二代広重  諸国名所百景 尾張 津嶋 祭礼 1859(安政6)年)

今回の「浮世絵展」は、歌川広重の風景画を中心に、とくに尾張、美濃、伊勢を描いた浮世絵版画がラインナップ。津島神社の祭礼、尾張津島天王祭をモチーフにした「尾張津島天王祭の車楽舟行事」の宵祭は広重が、朝祭は、広重の名前を継いだ二代広重が描きました。藍色を用いて空や水辺を、時に大胆に、時に繊細なタッチで、抒情的に表現した広重。「ヒロシゲブルー」と呼ばれ、世界を魅了し続けている色使いは、この作品にもしっかりと息づいています。

尾張、美濃、伊勢……。地元を描いた浮世絵は、景色の変化だけでなく、時代の流れも体感できます。江戸に想いを馳せながら、地元の魅力を再発見する。そんなスペシャルな時間が待っています。

「浮世絵展」
場所:松坂屋名古屋店 本館8階 美術画廊
期間:2022年2月16日(水)~22日(火)


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