復刻時計

過去のオリジナルモデルのデザインを現代に蘇らせた復刻時計。このジャンルが定着して久しいですが、当初はたんなる外観の模倣だったものが、近年は細部まで忠実に再現されるようになって、復刻の精度は年々増してきています。これを可能にするのが過去のアーカイブ。各社が長年大切に保管してきた作品や設計図をもとに再現するため、オリジナルと見紛うほどのリアルな復刻デザインが完成するのです。

一方、最近はオリジナルをモダンアレンジしたモデルも人気を得ています。たとえば外装にセラミックやカーボンなどの先進素材を使ったり、デザインに独自の現代解釈を加えたりするなど、より今の使用やトレンドに見合ったスタイルへと進化。いずれにせよ内部には最新メカニズムが搭載され、現代の使用感のままレトロ顔が楽しめるというわけなんです。“最新が最良”と考えるニューリッチなオヤジに刺さらないはずがありません。

何より傑作時計のデザインを腕に着けることは、長い歴史や伝統までも手に入れること。語りきれないほどの蘊蓄を備えたノスタルジックでレトロなデザインの時計をwithモードと組み合わせる…、そこには全開ミーハーオヤジの物欲をくすぐるロマンが溢れているのです。

高いクラフトマンシップを示す高性能ワールドタイム&クロノ

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(画像=オリジナル)
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(画像=復刻モデル)

パテック フィリップの「5930」は、同社が1940年代に発表したモデルにインスピレーションを得ています。オリジナル同様、ワールドタイム表示機能とクロノグラフを兼ね備えたコンプリケーションで、これら2つをかつてない方法で統合した自動巻きキャリバーCH 28‑520 HUを搭載。手仕上げによる同心円状のギョーシェ装飾を施したブルー文字盤を採用し、外周には同じ鮮やかなブルーで統一した都市表示リングが配され、プッシュボタンの操作により非常に使いやすいワールドタイマーに仕上がっています。内部には最新メカニズムが搭載されているため機能性も抜群。海外出張時など、ニューリッチなジェットセッターから羨望の眼差しが向けられることは間違いありません。

「5930 ワールドタイム・フライバック・クロノグラフ」
910万8000円(税込)

ケース径:39.5mm
ケース素材:ホワイトゴールド
ストラップ:アリゲーター
ムーブメント:Cal.CH 28‑520 HU(自動巻き)

PATEK PHILIPPE(パテック フィリップ)
https://www.patek.com

初代オフショアの意匠を再現しつつ、高品質な新型キャリバーを搭載

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(画像=オリジナル)
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(画像=復刻モデル)

オーデマ ピゲの「ロイヤル オーク オフショア」は、元祖ラグジュアリースポーツとして名高いロイヤル オークを受け継ぎ、よりエクストリームスポーツに相応しいダイナミックなスタイルで1993年に登場したモデル。今回の新作では、その初代のデザインを忠実に再現しました。オリジナルと同じ“プチタペストリー”装飾を刻んだブルー文字盤を採用し、APの頭文字をかたどるゴールドロゴと日付が読み取りやすいルーペ付きデイト表示を3時位置に。内部にはフライバック機能を備えた新たな一体型クロノグラフキャリバー4404が搭載され、ケース裏に取り入れたシースルーバック越しに鑑賞することが可能です。交換可能なストラップシステムでブルーのラバーストラップが追加で付属するので、シーンに合わせて使いこなしてみるのも一興です。

「ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ」
473万円(税込)

ケース径:42mm
ケース素材:ステンレススティール
ストラップ:ステンレススティール
ムーブメント:Cal.4404(自動巻き)

AUDEMARS PIGUET(オーデマ ピゲ)
www.audemarspiguet.com

GSの誕生60周年を祝した初代デザインの復刻モデル

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(画像=オリジナル)
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国産高級時計を代表するモデルとして1960年に誕生した初代グランドセイコー(GS)。昨年、その誕生60周年を祝う復刻コレクションが登場しました。過去にも何度か復刻されてきた初代GSですが、今回はその威厳ある文字盤・ケースデザインを再現するだけでなく、現代のニーズに合わせた使いやすいスタイルにアレンジしています。ケースサイズは35㎜から38㎜に拡大し、デュアルカーブサファイアガラスやワンプッシュ3つ折れ式バックルを取り入れ、視認性や装着性が格段にアップ。さらにシースルーバックを通して、美しい装飾が施された手巻きキャリバー9S64の様子が見渡せます。また、初代グランドセイコー(GS)の誠実な顔つきは、ミーハーオヤジの醸す独特なアクを綺麗に抜き取ってくれますので、その効果を利用しない手もないでしょう。

「グランドセイコー エレガンスコレクション 初代グランドセイコーデザイン復刻モデル」
308万円(税込)

ケース径:38mm
ケース素材:18Kイエローゴールド
ストラップ:クロコダイル
ムーブメント:Cal.9S64(手巻き)

Grand Seiko(グランドセイコー)
https://www.grand-seiko.com/
*グランドセイコーブティックのみのお取扱い

1960年代アメリカ海軍用の幻のミリタリーウォッチを復刻

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(画像=オリジナル)
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(画像=復刻モデル)

1950年代からアメリカ海軍にダイバーズウォッチを提供してきたチューダー。復刻作「ブラックベイ P01」のオリジナルは、1967年に“コマンドー”のコードネームで極秘に開発が進められたものの、ついに世に出ることのなかった幻のモデルです。最大の特徴は12時位置のラグ部分に備わるヒンジ仕様のエンドリンクで、接合部をカバーするとともにベゼルの回転防止機能を果たします。また、現代アレンジとしてチューダーのアイコンとなるスノーフレーク針を文字盤に採用しました。内部にはCOSCクロノメーター取得の自社製キャリバーMT5612が搭載されています。定番のミリタリーコーデや、レザージャケットなどと好相性なヴィンテージ感溢れるタフな顔つきは、withモードな装いをネクストレベルへと引きあげてくれるはずです。

「ブラックベイ P01」
45万4300円(税込)
※2021年12月現在の価格となります。

ケース径:42mm
ケース素材:ステンレススティール
ストラップ:カーフ
ムーブメント:Cal.MT5612(自動巻き)

TUDOR(チューダー)
https://www.tudorwatch.com

新型ブレスレットの採用でオリジナルを再解釈した日本限定

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(画像=オリジナル)
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(画像=復刻モデル)

コルムを代表する「アドミラル」は1960年に角形時計として誕生しましたが、83年にヨットのナットから着想を得た12角形ベゼルや、海洋信号旗を模したインデックスを取り入れ、マリンスポーツの世界観を体現する大胆なスタイルに生まれ変わりました。さらに“ガンブルー”と呼ばれるメタリックなブルーの色合いもそのひとつです。日本限定の本作では、その個性的なデザインはそのままに、18Kローズゴールドフィルドのピースが繋ぐ新型の3連ブレスレットを採用。オリジナルのDNAを受け継ぎながら新鮮なテイストは、ミーハーオヤジの好物であるマリンスタイルだけでなく、クラシックな着こなしにもハマる完成度の高い仕上がりとなっています。

「アドミラル 38 オートマティック」
154万円(税込)

ケース径:38mm
ケース素材:ステンレススティール(ブルーPVD)
ストラップ:ステンレススティール(ブルーPVD)
ムーブメント:Cal.CO082(自動巻き)

CORUM(コルム)
https://corumwatch.jp

個性的トノー&3色文字盤が魅力の70年代レトロなエル・プリメロ

オリジナル
(画像=オリジナル)
復刻モデル
(画像=復刻モデル)

ゼニスが1971年にわずか1000本のみ製作したエル・プリメロ搭載の「A3818」を復刻。エル・プリメロ初期の70年代的なトノー型ケースと3色インダイヤルの文字盤、そして“シャークトゥース(サメの歯)”の愛称で知られるピラミッド型の目盛りなど、オリジナルの個性的スタイルをそのまま再現しました。一方、数少ないオリジナルとの違いとしてケース裏にシースルーバックを採用。1969年誕生の名機を受け継ぐエル・プリメロ400の精緻な動きが楽しめます。他とはひと味違う70年代レトロスタイルが魅力となる1本です。

「クロノマスター エル・プリメロ リバイバル A3818」
96万8000円(税込)ブティック限定モデル

ケース径:37mm
ケース素材:ステンレススティール
ストラップ:ステンレススティール
ムーブメント:エル・プリメロ400(自動巻き)

ZENITH(ゼニス)
https://www.zenith-watches.com

文 岡崎隆奈
編集 森谷恵一
ヘッダーデザイン 五月女幸希


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