世界の黒をリードするヨウジヤマモトのメンズライン徹底解剖
(画像=vacant/stock.adobe.com)

日本を代表するファッションのブランドの1つが、ヨウジヤマモトです。少し大きめのサイズを着るオーバーサイズの着こなしで、性を選ばないのが特徴ですが、近年はメンズの人気が高まっています。

ファーストラインのヨウジヤマモト以外に、ワイズバングオン、グラウンドY、S'YTEなどのディフュージョンブランドも展開し、幅広いファンを増やしています。特に、さまざまな文脈で「黒」を使いこなすヨウジヤマモトのセンスは、多くの人にとって新たな発見になります。ヨウジヤマモトのメンズブランドを紹介します。

ヨウジヤマモトの「黒の衝撃」

ヨウジヤマモトを生んだ山本耀司は1943年10月3日生まれ。慶應義塾大学法学部を経て文化服装学院を卒業しました。装苑賞と遠藤賞をダブル受賞し、副賞でパリに留学、ファッションの奥の深さに衝撃を受けました。

1981年、ヨウジヤマモトはパリファッションウィークでコレクションを発表しました。そのころは避けられる傾向にあった色である黒を強調したショーを展開、文字通り「黒の衝撃」と呼ばれます。アシンメトリック(非対称)なカッティングと空気を取り込んだようなデザインは、当時流行していたボディコンシャスなファッションとは一線を画すものでした。賛否がある中で、その反骨精神はモード業界に革命を起こすことになったのです。

メンズラインが人気

ここ数年は、2017年春夏パリメンズコレクションに、EXILE、三代目 J Soul Brothersの小林直己が登場するなど、インフルエンサーを巻き込みながら、特にメンズラインに人気が集まっています。

背景には、ヨウジヤマモトを軸に派生ブランドやラインを幅広く展開することによる裾野の拡大があります。

ヨウジのメンズブランド紹介

・ヨウジヤマモトプールオム
山本の考える男性像は、社会の規範に縛られることなく、自由な精神を持つ「何者だかわからない男たち」です。ダンディでコミカルな個性を楽しめます。2021~22年秋冬コレクションでは、パンク色のイメージを強調。さらに、マスクが持つ装飾品としての可能性を模索しています。黒を基調にし、格子柄など斬新なデザインを施したマスクは、ファッションの新たなページを予感させます。

・コスチュームドオム
山本が自分で身につけたいと考えるスーツをデザインするのがコスチュームドオムです。スーツは外観の印象だけでなく、着心地の良さも求められるため、動体裁断を採用し、仕立てることで、動きやすさを追求しています。

・グラウンドY
ヨウジヤマモトの視点から、ファッションの新しい可能性を提示するのがグラウンドYです。多面的な要素を取り入れ、ジェンダーレス、エイジレスなデザインで新たな世界を提案します。

2021年4月には、幕末から明治にかけて活躍し、幅広い画業で知られる河鍋暁斎(かわなべ・きょうさい)の画を使用した限定コレクションを発表したことが話題になりました。暁斎の描いた"鳥獣戯画"を中心に選んだ画が、ヨウジヤマモトのものづくりを映すグラウンドYの服をキャンバスとして、大胆に表現されています。

世界の黒をリードするヨウジヤマモトのメンズライン徹底解剖
Ground Y 鳥獣戯画 COLLECTION_main(出典:株式会社ヨウジヤマモト)

・S'YTE
ヨウジヤマモト社のクリエイティブチームがデザインするTHE SHOP YOHJI YAMAMOTOの限定ブランドが「S’YTE(サイト)」です。日本製の品質の高さによるカットソーを軸にしています。

・ワイズバングオン
ワイズバングオンは、山本耀司によるもう一つのファーストライン「ワイズ」のユニセックスライン。久しぶりに男も着られるワイズが復活しました。モデルごとにナンバーがつくシーズンレスの展開です。日本語の「番号(バンゴウ)」から来ています。手描きの型番が各アイテムタグにスタンプで手押しされています。

・ゴシックヨウジヤマモト
ゴシックヨウジヤマモトはシルバーアクセサリーを主としたブランドです。かつてパリで展開していたゴシックを日本に復活。ゴシック建築の重厚さと、装飾的な彫刻の世界観。その中に現代的な遊び心を加え、流行にとらわれないアクセサリーを提案しています。

多様な黒を楽しんでみたい

既成概念にとらわれないスタイルにより、ヨウジヤマモトは改めて多くの人を引きつけています。一般に、黒は威厳、権威などを表現していると言われていますが、その黒を独特の使い方で楽しむヨウジヤマモトの感性を取り入れて、ファッションの新しいオプションにしてみてはいかがでしょうか。

文・J PRIME編集部

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