エルメス、LV etcラグジュアリーブランドのアートギャラリーから美術館5選
(画像=dbrnjhrj/stock.adobe.com)

高級ファッションブランドがアートを展示するスペースを運営し、アーティストを支援したり、ブランドの方針を示す場として活用したりといった取り組みが増えています。ファッションブランドにおけるブランディングは、商品の売れ行きに大きく影響するのはもちろんのこと、この先のブランドの生死を決める問題です。

かつての自社の製品に巨額の広告費用を投じることはもちろん、現在はアートという付加価値も使って自社ブランド力を高めるようになってきています。

エスパス ルイ・ヴィトンの2廊目が大阪にオープン

2021年2月、「エスパス ルイ・ヴィトン大阪」が、「ルイ・ヴィトン メゾン 大阪御堂筋」の5階にオープンしました。ルイ・ヴィトンが所蔵する作品を展示するアートスペースで、2011年に東京・表参道にオープンしたエスパス ルイ・ヴィトン東京に次ぐ2廊目となります。

ルイ・ヴィトンではこれまでも東京、ミュンヘン、ヴェネチア、北京、ソウルのエスパス ルイ・ヴィトンにおいて、フォンダシオン ルイ・ヴィトン(パリのルイ・ヴィトン財団美術館)の所蔵作品に触れる機会を提供することを目的とした「Hors-les-murs(壁を越えて)」プロジェクトを展開してきました。ここエスパス ルイ・ヴィトン大阪においても、20世紀のアートを中心に、今後さまざまな展覧会が開催されます。

コンサートとエキシビションの2本柱「CHANEL NEXUS HALL」

コンサートと展覧会の2本の柱をベースに活動を展開しているのが、2004年にシャネル銀座ビルディングにオープンした「CHANEL NEXUS HALL」です。こちらでは若手の音楽アーティストに発表の機会を提供するプロジェクト「シャネル・ピグマリオン・デイズ」を実施。

毎年選抜される5人の才能あふれる若手アーティストがコンサートを開催し、演奏家としての第一歩を踏み出す契機となっています。さらに、写真展を中心に、絵画や彫刻など、さまざまなアート作品の展覧会を開催。まだ誰の目にも触れられていない作品が紹介されることもあり、新たなアーティストの発掘の場になっています。

ガラスブロックが美しい「銀座メゾンエルメス フォーラム」

同じく銀座にあるのが「銀座メゾンエルメス」です。レンゾ・ピアノ設計のガラスブロックに囲まれた吹き抜けの空間になっており、建物自体がもはや美術品のようです。

8階には2008年にパリで発足したエルメス財団が運営するアート・ギャラリー〈フォーラム〉があり、国内外のアーティストによる現代美術の展覧会を年に4回開催しています。また、エルメスの技術伝承に関する展示の他、環境問題や教育に関する活動を行っています。

海外にはブランドが手がける美術館も

プラダの創業者の1人、マリオ・プラダの孫であるミウッチャ・プラダと、その夫で共同経営者のパトリッツィオ・ベルテッリが、アート、映画、建築、哲学などの総合芸術を推進するために1993年に立ち上げたのがプラダ財団です。投資した金額は2,500万ユーロとも言われ、その膨大な資金も話題になりました。

2015年にはイタリアのミラノに独自のアートスペース「Fondazione Prada Milano」をオープン。世界的に活躍する現代アーティストのインスタレーションの企画展が開催されており、プラダ財団独自のアートの世界は一見の価値があります。

一方、フランスにおいての企業のメセナ活動に一石を投じ、その発展に貢献してきたのがカルティエ現代美術財団です。1984年の設立以降、世界中のアーティストに活躍の場を提供。アート創作の促進と社会への普及に尽力しています。その拠点となるパリのカルティエ財団現代美術館では、毎年テーマを設けた企画展や、アーティストの個展を開催するほか、財団からの注文制作による所蔵コレクションの拡充にも努めてきました。

現代アートは現代社会が抱える問題を定義するための力を持つものと捉え、そのための創作活動を支援するという企業理念を貫いているのです。

ギャラリーでの貴重な出会いを

気軽に立ち寄れるアートスペースですが、ギャラリーと聞くと「ハードルが高い」「入りにくい」というイメージを持つ人も多いことでしょう。

しかし、ショップに併設されたギャラリーなら、買い物の合間に気軽に立ち寄ることも可能です。高級ファッションブランドが提供する貴重なアートとの出会いを楽しんでみませんか。

文・J PRIME編集部

>>会員登録して限定記事を読む

【関連記事】