中国,2020 胡潤百富
(画像=Freer/stock.adobe.com)

毎年さまざまなメディアが長者番付を発表し、大きな注目を集めています。その1つである中国の億万長者番付「胡潤百富(フルン・レポート)」が、2021年3月2日に発表されました。今回の記事では、「胡潤百富」における中国の富豪ランキングベスト5をご紹介します。

中国の億万長者番付「胡潤百富」とは?

「胡潤百富(フルンレポート)」とは、イギリスの公認会計士・コンサルタント・ジャーナリストであるルパート・フーゲワーフ氏が1999年に作成し、それ以来、毎年発表している中国国内の億万長者番付です。元々は、フーゲワーフ氏が趣味で始めたランキングですが、今では中国の億万長者番付の中でもっとも注目度が高いものとなっています。

これまでの歴代1位には、アリババ創業者であるジャック・マー氏や、大手不動産開発会社の恒大グループのCEO許家印氏、巨大コングロマリット(複合企業)のワンダ・グループ(大連万達グループ)の会長である王健林氏などがいます。

今回、中国大富豪1位となったジョン・シャンシャンとは?

20年来の歴史がある「胡潤百富」ですが、2021年3月2日に発表された2020年度版では鍾睒睒(ジョン・シャンシャン)氏が初めて1位となりました。資産額は、およそ5,500億元(約8兆8,000億円) にも上ります。

ジョン・シャンシャン氏は、ボトル入り飲料水大手「農夫山水」の創業者です。農夫山水ブランドのミネラルウォーターは中国全土で売られており、この水を飲んだことがない中国人は存在しないと言われるほど広く普及しています。

同氏は、文化大革命の影響で小学校を中退し、建設作業員などの仕事で働いていた苦労人として有名です。その後、電気系の大学に進学して、卒業後は新聞社の記者として全国各地を飛び回り、広範な知識と人脈を形成しました。そして、新聞社で培った豊富な経験を駆使して、化粧品を扱う養生堂や農夫山水を立ち上げて大きな成功を収めています。

同氏が中国一の億万長者となった最大の理由は、2020年に香港で上場したことです。農夫山水の株式のうち80%以上を所有する同氏は、香港への上場によって莫大な資産を得るに至ったのです。

中国大富豪2位から5位の顔ぶれ

2020年度版の「胡潤百富」について、2位から5位の顔ぶれはどうなっているのでしょうか?

2位:テンセントのポニー・マー氏

2位は、テンセントの共同創業者であるポニー・マー氏です。保有資産は4,800億元(約8兆円)。同氏が創業したテンセントは、メッセージアプリ「WeChat」を提供しているIT企業として有名です。最近では、日本の楽天が、テンセントの100%子会社である投資会社Image Frame Investmentから出資を受けることを発表して話題となりました。

3位:ピンドゥドゥのコリン・ファン氏

3位は、ピンドゥドゥの創業者であるコリン・ファン氏です。保有資産は4,500億元(約7兆5,000億円)。共同購入とソーシャルの仕組みを導入したECプラットフォームであるピンドゥドゥは、2015年の創業から急成長を遂げています。

4位:アリババのジャック・マー氏

4位には、世界的に有名なアリババのジャック・マー氏がランクインしました。保有資産は3,600億元(約6兆円)。2020年までに4度も1位を獲得した同氏ですが、中国当局が独禁法違反の疑いで調査したことなどが影響し、1位の座から陥落したと言われています。

5位:バイトダンスのチャン・イーミン氏

5位には、バイトダンスを創業したチャン・イーミン氏がランクイン。保有資産は3,500億元(約5兆8,000億円)。バイトダンスは、動画アプリの「Tik Tok」(本国のサービス名は「Douyin」)を運営していることで有名な会社です。

中国の億万長者の数は、ここ5年でほぼ倍増

「胡潤百富」によると、2020年に中国で10億ドル(約1,070億円)以上の資産を持つ億万長者は、新たに259人誕生しました。中国の億万長者は、ここ5年でほぼ倍増しています。

コロナ禍で世界各国の経済が厳しい状況に陥る中、中国はプラス成長を遂げた数少ない国となりました。これにより、世界第2位の経済大国である中国と他国との差は、ますます広がることが予想されます。

中国の経済が巨大化している以上、ビジネスや投資を行う方は、これまで以上に同国の動向に注意を払う必要があるでしょう。

【参考】Hurun Global Rich List 2021

文・J PRIME編集部

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