
最近のカジュアル志向により、オンタイムでもネクタイをしない人が増えている。でも実はドレスシャツをノータイでスマートに着こなすのは、難易度が高いのである。ラフに着くずしているはずが、かえって色気のない生真面目な服装に見えてしまうことも。それならネクタイ1本に少しこだわってみるほうが、お洒落は数段アップする。案外見落としがちなのだが、素材や色味で季節を意識するだけでもかなり変わるもの。さらに最近のトレンドでもあるヴィンテージ感を取り入れれば、より上級なタイドアップスタイルが完成する。
【KEY ITEM1:〈ロバート フレイザー〉上品にして、印象的なストライプ】

ヨーロッパおよび日本の厳選された生地を使い、職人の手作業で細部に至るまで丁寧な仕上げに定評のある日本ブランド。アイボリー×ベージュが品の良いネクタイは、シルクの光沢感と太めのストライプがほどよく個性を主張するデザイン。明るいグレーのスーツに合わせれば、軽快な春の装いに華やかなアクセントとして効果を発揮する。
【KEY ITEM2:〈ルイジ ボレッリ〉レトロなニュアンスの小紋柄】

ナポリを代表するカミチェリア(シャツの仕立て屋)が生む、一流のシャツに合うネクタイ。スモーキーなブルー地にダイヤ柄をあしらったデザインは、シルク×リネンが生み出すシャリ感も味となり、トレンドのヴィンテージ感を漂わせている。強めのストライプシャツに合わせてメリハリをつけるとフレッシュな着こなしに。
【KEY ITEM3:〈ブリューワー〉素材感でヴィンテージの表情を演出】

フランス・ニースを拠点とする老舗のブランドは、さり気ないエレガンスさが洒落者に絶大な支持を得ている。ベージュ×オフ白×ネイビーが爽やかなマルチストライプに、ブークレ加工を施したシルク・コットンのニュアンスのある表情で春らしさを演出。極細ストライプの控えめなクレリックシャツで遊び心を加えると、シックなタイの魅力がさらに際立つ。
【KEY ITEM4:〈フランコ バッシ〉モダンに昇華させたペイズリー】

世界有数のシルクの産地、イタリア北西部・コモで生まれたブランド。クラシックなイメージの強いペイズリーも、大柄のグラフィカルな配置になるとぐっと新鮮な表情に。適度なモダンさはカジュアルにも決まりそうだが、シルク100%の上質な光沢感があいまって、スーツに合わせた時のVゾーンは想像以上に華やかになる。
スタイリング/坂井辰翁 撮影/木村慎(HERITIER) 企画編集・文/横山直美(cat)
※記載の価格はすべて税込表示です。
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