白漆のうつわ


うつわはおもに料理のためのものですが、作家が作るそれには暮らし方や社会の捉え方まで変えてくれるほどの思想があります。それを知ることはアートに心動かされる感覚ともよく似ていて、かかわることで自分の中の何かが変わるような体験。そんなうつわの「名作」をたどる連載の第12話は、木工家・三谷龍二さんの白漆(しろうるし)のうつわ。

モダンな空間に似合う漆のうつわ

三谷龍二さんは木工家。無垢の木から削り出しオイルを塗るというシンプルな仕上げにより、木目や木の質感をいかしたカトラリーやうつわを1980年代に先駆的に作り始めた作家です。当時、木のうつわは少なく、あったとしてもウレタン塗装のものがほとんど。オイル仕上げは画期的なことでした。