佐藤可士和展


どんなに優れた機能であっても、それだけでは意味がありません。機能に“デザイン”が伴うことで、はじめて使い手が認知することができ、価値が届くのです。ふだん私たちが何気なく目にする数々のモノやサービスも、使い手を考えた“デザイン”の結果。デザインは多くの人にとてつもなく大きな影響を与えているのです。

日本からも、数々の優れたデザインが世界に発信されています。たとえば、ユニクロのロゴなどをデザインしたクリエイティブディレクター・佐藤可士和氏は日本のデザイン界を代表する人物。そんな同氏の個展が、2021年2月から国立新美術館で開催されています。この記事では佐藤可士和氏の代表的な仕事や、個展で注目すべき展示を紹介します。

佐藤可士和とは何者か?

佐藤可士和氏は、1965年東京生まれのクリエイティブディレクターです。多摩美術大学グラフィックデザイン科卒業後、博報堂に入社。2000年の独立後にクリエイティブスタジオ「SAMURAI」設立して、現在に至っています。

主な仕事としては、ユニクロや楽天グループのグローバルブランド戦略、セブン-イレブン・ジャパン、ヤンマー、三井物産、本田技研工業の軽自動車「N」シリーズのブランディング、国立新美術館のシンボルマークデザインとサイン計画、東京都交響楽団のシンボルマークデザインなどがあり、その影響力は計りしれないものがあります。

毎日デザイン賞、ADC賞グランプリ、朝日広告賞、日本パッケージ大賞金賞など国内の主要な広告・デザイン賞のほか、世界三大広告賞のひとつD&AD Awardsの受賞歴も持つ、まさに日本を代表するクリエイティブディレクターです。

誰もが目にしたことのある佐藤可士和氏のデザイン

佐藤可士和のデザイン。それは、説明するより例示したほうが早いでしょう。誰もが目にしたことがあり、はっきりと頭に浮かぶものばかりだからです。以下に上げるものはすべて同氏のデザインによるものです。

  • ユニクロ/GUのロゴ
  • セブン-イレブンのプライベートブランド(PB)、セブンプレミアムのロゴ
  • 楽天のブランドロゴタイプ
  • TSUTAYAの「T-POINT」のロゴマーク
  • HONDAの「Nシリーズ」のロゴ

いかがでしょう。これらのデザインが私たちの生活にいかに浸透しているかを考えると、その影響は非常に大きいといえます。佐藤可士和のデザインとは、表層的な意味でのデザインを超えて、企業とともにブランドそのものをつくり上げていく“ブランディング”だと換言することもできます。

佐藤氏のブランディングは、ブランドの本質的な価値を見抜いて引き出し、それをシンプルにして視覚化するというプロセスだと捉えられます。シンプルだからこそ、目に触れた瞬間に、ブランドの本質的な価値を伝える“アイコン”として強力な意味を持つようになるのです。

佐藤可士和展で注目の体感型展示

そんな佐藤氏の展覧会が、2021年2月3日から5月10日までの間、国立新美術館で開催しています。それまでのデザインの概念を刷新したばかりではなく、文化、経済活動他あらゆるものに影響を及ぼしたともいえる佐藤氏独自の方法論を整理しながら閲覧できる貴重な機会です。

佐藤氏の個展として過去最大規模となる今回は、佐藤氏自身のキュレーションによる構成が行われており、30年以上にわたる同氏の活動が多面的に紹介されます。

たとえば、この展覧会のメイン展示のひとつに「THE LOGO」があります。ここでは佐藤氏の手がけてきたロゴデザインが、巨大なドローイングやオブジェなどの壮大なインスタレーションに生まれ変わります。ほかにも、幼少期のコラージュ作品や博報堂時代の作品が展示されるなど、さまざまな展示が企画されています。

ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

【佐藤可士和展】

・公式HP:https://kashiwasato2020.com/
・会場:国立新美術館 企画展示室1E
 〒106-8558東京都港区六本木7-22-2
・会期:2021年2月3日(水)~5月10日(月)
 毎週火曜日休館
 ※ただし、5月4日(火・祝)は開館
・開館時間:10:00~18:00
 ※4月2日より毎週金・土曜日は20:00まで
 ※入場は閉館の30分前まで
・観覧料(税込み) 当日1,700円(一般)、1,200円(大学生)、800円(高校生)
 中学生以下は入場無料。

文・J PRIME編集部

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