国際情勢,コモディティ.価格
(画像=Todor Stoyanov / Shutterstock.com)

2018年末、株価が大きく下落しました。アメリカの政治不安や世界的な経済の減速が株価下落の要因と言われています。2019年も、政治的、経済的には不安定な1年になることが予想されています。

そういった時に、投資対象として妙味が出てくるのが、金やプラチナ・原油などの「コモディティ商品」です。コモディティ価格が何に影響を受けるか、というところを改めて確認するとともに、2019年のコモディティ相場の予測を行います。

原油は引き続き軟調?

まずは、コモディティの中で最もメジャーな、原油から見ていきましょう。原油は、とてもバランスが難しい商品です。なぜなら、産油国1位は現在アメリカだからです。また、原油の消費国の世界1位もアメリカなのです。世界経済はアメリカが牽引しており、その声が大きくなる場面も多いですが、原油については、アメリカは下がるにせよ、上がるにせよ、メリット・デメリットが大きくなるのです。

2018年は、イランの経済制裁を期に、WTI原油価格は一時1バレル70ドルを超える水準にまで上がりましたが、トランプ大統領が「原油価格は高すぎる」と批判したこともあり、現在(2019年1月15日)は51ドル前後の水準で推移しています。2019年以降もOPEC(石油輸出国機構)は石油の減産を継続することを決めていますが、これは価格の押し上げにはならないでしょう。しかし、アメリカの生産者の採算がとれなくなることを考えると、今の水準が底と言う見方もできます。政治的要素があれば原油価格は上がりますが、今年は低いレンジでのもみあいが続くかもしれません。

底打ち模様の金。2019年は上昇のチャンスかも

では、金はどうでしょうか。金については、2019年は投資のチャンスかもしれません。

金は、利回りというものがありません。そのため、株式や他の資産の状況が良くなると、金は売られる傾向にあります。一方、政治や経済が不安定な時には、逆に買われる傾向があります。

ここ数年の間、米経済好調もあり、金は安値のままでした。2018年は、金の先物とオプションの売り越し残高が過去最高になったそうです。機関投資家をはじめ、皆が「金は売り」と思っているところだったのです。特に、アメリカが利上げを発表したため、「金利のつかない金より金利のつくドル」に資金が流れたのは当然だと言えます。

しかし、ここにきて世界経済全体に不安感が漂っていることなどから、金が買われだしているのです。この流れが続けば、金価格は上昇するかもしれません。混乱している時ほど、金価格は上がりやすいということを理解しておくといいでしょう。

2019年も供給過剰なプラチナ

同じ貴金属でも、金とプラチナでは、動きが異なります。プラチナは、自動車用の触媒など、実需にも影響を受けるからです。

プラチナも現在、ここ10年最安値の水準にあります。しかし、プラチナは世界的に供給過多が続いており、2019年もその傾向は変わらないと予想されています。主力用途であるディーゼル自動車用の触媒としての需要が小さくなっていることや、ファンド側でも売り圧力が強まっていることを考えると急激な上昇は見られないかもしれません。しかし、同じく白金系のパラジウムとの価格差が広がっていることから、パラジウムの代替としての用途が見つかれば、価格が上がっていく可能性もあるでしょう。

相場の動きを受けやすいコモディティは投資のチャンスかもしれない

コモディティ価格は、個別株以上に、世界の政治・経済状況に影響を受けやすい商品だと言えるでしょう。原油・プラチナは、直近の価格が下落傾向であり、2019年も、このトレンドが続く可能性があります。

一方、金は、直近の価格が上昇傾向にあり、さらに政治的・経済的な混乱が続けば、今後の価格上昇も十分に考えられます。いずれにせよ、2019年世界経済全体がどうなるのかを予想しながら、投資判断をしていくのがいいのではないでしょうか。

文・J PRIME編集部

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