富裕層,ハレ消費
(画像=piman-khrutmuang/stock.adobe.com)

富裕層がお金持ちを意味する言葉ということは広く知られていますが、一体どれくらいのお金を持っていると“富裕層”といえるのでしょうか。実は、調査する会社によって富裕層の定義は異なります。この記事では、野村総合研究所がその基準とする「純金融資産保有額」にフォーカスを当てながら、資産保有の一形態として宝飾品需要が高まる、富裕層の“ハレ消費”の実態を紹介します。

富裕層の定義と、気になる純金融資産保有額を確認

はじめに、野村総合研究所(NRI)が定義する富裕層の基準となる、「純金融資産保有額」について押さえておきましょう。

「純金融資産保有額」とは

NRIが考える純金融資産保有額とは、「預貯金、株式、債券、投資信託、一時払い生命保険や年金保険など、世帯として保有する金融資産の合計額から負債を差し引いた金額」を指します。不動産を含めていない点と、負債を差し引いている点がポイントです。

純金融資産保有額は、NRIが実施・発表している「富裕層アンケート調査」に用いられていることで知られています。

純金融資産保有額によって5階層にわかれている

NRIでは、この純金融資産保有額に基づいて、すべての世帯を5つに分類しています。その具体的な定義は以下のとおりです。

▽純金融資産保有額によるマーケットの分類

マーケットの分類世帯の純金融資産保有額
超富裕層5億円以上
富裕層1億円以上5億円未満
準富裕層5,000万円以上1億円未満
アッパーマス層3,000万円以上5,000万円未満
マス層3,000万円未満

「富裕層」の中にも超富裕層、富裕層、準富裕層の3つに分かれることがわかります。富裕層と呼ばれるには、“世帯の純金融資産保有額1億円以上”というのがひとつの指標になっているようです。

「富裕層」は、世の中にどれくらいいるのか

2020年12月21日に発表された「富裕層アンケート」の結果では、富裕層と超富裕層を合わせた世帯数は132.7万世帯と推計しています。レポートではアベノミクスが開始した2013年以降、富裕層・超富裕層は一貫して増加していると示されていますが、マス層が4,215.7万世帯であることを踏まえると、富裕層の割合はかなり少ないことが理解できるでしょう。

▽純金融資産保有額の階層別にみた保有資産規模と世帯数

ダイヤモンドが資産保有の一形態として関心が高まっている理由

富裕層の定義のひとつとして、純金融資産保有額について解説してきました。しかし、富裕層が保有する資産は金融資産に限りません。純金融資産では考慮していない「不動産」なども、そのひとつです。また、資産を保有する形態としては、「金」や「プラチナ」も代表的です。

そんななか最近では、「ダイヤモンド」を保有する富裕層が増えているようです。富裕層の間で、なぜダイヤモンドの保有への関心が高まっているのでしょうか。

重量当たりの価値が高い

富裕層の間でダイヤモンド人気が高まっている理由のひとつは、重量あたりの価値が高い点です。2020年12月18日時点において、金、銀、プラチナ、ダイヤモンドの1g当たり価格は以下のとおりです。

金:6,938 円
銀:97.24円
プラチナ:3,870円
ダイヤモンド:2,865,000円~24,348,000円(透明度や色によって異なる)

※ダイヤモンドは5カラット=1gで計算

【参考】田中貴金属工業「貴金属価格情報」
【参考】リファスタ「5ctのダイヤモンド買取価格,値段,売却相場表」

ご確認いただければわかる通り、ダイヤモンドの価格は圧倒的に高いです。いわば、最も凝縮された富の形態とされることから、富裕層からの関心が高いわけです。

じわじわと伸びる「ハレ消費」

ダイヤモンドが富裕層に人気が高まっていることの2つめに考えられる理由は、コロナ禍の反動によって「ハレ消費」が伸びているからです。

ダイヤモンドの価格は、コロナウイルスにより人やモノの移動が制限された影響で、大幅に下落しました。日本経済新聞では、1カラット1万ドルを超えていた研磨済みダイヤの国際相場の指標品が6月に9,400ドル前後までに下落したと報じています。

都市封鎖や経済停滞などを受けて、一時期は低迷していましたダイヤモンド市場ですが、現在では中国をはじめとした経済回復に向かっている国々でダイヤモンド需要が伸びています。海外旅行などで消費を楽しめない富裕層のお金が、国内で贅沢な消費をする「ハレ消費」に向かい、ダイヤモンド需要を後押ししているという見方もあります。

ダイヤモンドは富裕層にとって有望な資産保有方法のひとつ

日本における富裕層の定義において、純金融資産保有額が基準のひとつになっていますが、これには現物資産は含まれておりません。しかし、コロナ禍に起因する新しいライフスタイルにおいて、ハレ消費が求められ、ダイヤモンドのような現物資産にも注目が集まってきています。こうしたトレンドを考えると、資産保有の選択肢としてダイヤモンドを考えるのも、おもしろい視点なのかもしれません。

大丸松坂屋をはじめとした大手百貨店では、外商顧客向けの宝飾品専門店の催事を行っています。こうした販売会では、通常の宝飾品売り場では取り扱わない希少なものに出会える可能性も広がります。

ダイヤモンドを購入したい富裕層の方は、このような催しを利用するのもひとつの手でしょう。

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文・J PRIME編集部

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