坂井辰翁の「男を磨くファッション力学」


「眼鏡の聖地」と言われ、高い技術力を誇る福井県鯖江市。世界の名だたるブランドもそのクオリティを頼り、お洒落通たちはメイド・イン・ジャパンによる海外ブランドの眼鏡を求めてきた。でも今や、質はもちろんデザインにおいても日本の眼鏡ブランドが人気を高め、ステイタスを確立してきている。最先端の眼鏡スタイルを手に入れるなら、鯖江の技術を最大限に生かし、デザイン力も湛えた繊細かつ精巧な日本ブランドを選ぶのが正解。


【KEY ITEM1:40年ぶりにアップデートした〈アイヴァン〉のアイコンモデル】

アイヴァン/EYEVAN


1972年、日本初のファッションアイウェアブランドとして生まれた〈アイヴァン/EYEVAN〉は、いち早く海外で認められた日本眼鏡のブランドである。初期のころのアイコニックなモデルを、当時より数段進化した最新技術でアップデートさせ、快適なフィッティングに。フレームはフレンチ ヴィンテージを代表するクラウンパント×バレルシェイプのミックス。リムの上部が直線的な「クラウン(王冠)」、「パント(ボストン型)」に「バレルシェイプ(横にした樽型)」を組み合わせた、モダンクラシックな雰囲気がまさに今。グレーのクリアフレームがやわらかい印象を与えつつ洗練度を高めているのもいい。

「E-0508」¥36,300(税込)(アイヴァン/アイヴァン PR☏03-6450-5300)


【KEY ITEM2: 繊細すぎる巧妙さが光る〈クレイトン フランクリン〉のチタンフレーム】

クレイトン フランクリン/CLAYTON FRANKLIN


鯖江のアイウエアメーカー〈ヒエロハウス〉から生まれた〈クレイトン フランクリン/CLAYTON FRANKLIN〉は、国内よりも先に海外で評価を得たブランドである。チタン製のブローラインフレームは、艶消しのピンクゴールドとべっ甲柄の2トーン仕上げ。そもそもチタンにメッキを施すこと自体、相当な技術を要するというが、極細のフレームに2種の加工を施すという繊細すぎる仕事は脱帽ものだ。トレンドの主張しすぎないフレームでありながら、こだわりを匂わせた精度の高い作りは、相当の眼鏡フリークをも魅了する。

「648」¥33,000(税込)(クレイトン フランクリン/ブリンク外苑前☏03-5775-7525)


【KEY ITEM3:日本眼鏡の歴史をけん引する〈MASUNAGA since 1905〉の極細チタン眼鏡】

MASUNAGA since 1905


1905年、福井に眼鏡産業を持ち込み、眼鏡産業の祖と称される増永五左衛門が創業した増永眼鏡〈MASUNAGA since 1905〉。昭和天皇に献上したモデルの復刻版も、昨今再び注目を集めている。「Chord(コード)」と名づけられたモデルのオールチタンタイプは、F1カーにも使用されている弾力性の高いチタン合金“ゴムメタル”使用。100年以上の歴史をもつ〈増永眼鏡〉ならではの加工技術によって、0.7㎜の極薄のリムと、やさしく耳を包み込む曲線を描いたテンプルを生み出し、最高級のかけ心地と洗練のデザインの両立を実現した。

「Chord G」¥49,500(税込)(MASUNAGA since 1905/MASUNAGA1905☏03-3403-1905)


【KEY ITEM4:〈フォーナインズ〉だから実現した強すぎない黒縁眼鏡】

NP-45


1995年に創業した〈999.9/フォーナインズ〉。その名は純金の品質表示に由来し、「常に最高純度の品質を目指して努力し続ける」という意味が込められている。最も重要視しているのが着け心地であり、その向上のための進化を常に追求している。ヒンジ(蝶番)に採用された独自構造の“逆Rパーツ”によって、フィット感、型崩れ防止を格段に進化させた。プラスチックにメタルの機能性を組み合わせた「NP/ネオプラスチックフレーム」から昨年秋に発売された「NP-45」は、フレームに8mm厚の生地を用い、“逆Rパーツ”をより安定的に機能させている。黒縁のウエリントンといえば硬いイメージがあるが、マットな質感にすることでさり気なく表情をやわらげている。また、新たなスクエアパッドを採用したことで、安定感とともに日本人の顔にもしっくりくるように仕上がっている。

「NP-45」¥38,500(税込)(フォーナインズ☏03-5797-2249)


【KEY ITEM5:〈ayame〉が10年かけて生み出した、日本人の顔にフィットするウエリントン】

RCN


設立10年にして急速に知名度をあげてきている「アヤメ/ayame」。代表兼デザイナーを務める今泉悠は、ずば抜けたファッションセンスと鯖江の職人に対するリスペクトが功を奏し、質の高い眼鏡を次々と世に送り出している。ウエリントン眼鏡は完成された名作がすでに存在するが、今泉自身にとっての理想的なウエリントンを追求し続け、10年かけてようやくたどり着いたものがこれ。ややタレ目のシェイプが生み出すやさしい表情が特徴的だ。クリアセルのフレームは軽い印象になりがちだが、テンプル部分の透けて見えるゴールドが絶妙なバランスで高級感と品の良さを漂わせている。

「RCN」¥36,300(税込)(アヤメ☏03-6455-1103)


坂井辰翁・TATSUO SAKAI
スタイリスト。1976年生まれ、岐阜県出身。2004年からフリーランスのスタイリストとして、さまざまなメンズファッション誌、広告などで活躍中。スーツを始めとするドレススタイルを得意とするいっぽうで、カジュアルやモードにも精通するオールラウンダーでもある。

スタイリング/坂井辰翁 撮影/木村慎(HERITIER) 構成/横山直美(cat) 

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