バレンタインにふるまうダンディレシピ「牛肉のタリアータ&カラメルナッツ」


本当のラグジュアリーな食事とは何だろう。
四季折々に旬の食材がとれる日本において、その時に一番美味しいものを食す。それを、自分の手で料理して、大切な人に食べてもらう。食材にこだわり、道具にこだわり、みんなを楽しい気持ちにさせる飯。毎日じゃなく週末だからできる、ちょっとわがままかもしれない“ラグメシ”。
Vol.10は、バレンタインを意識したおもてなしメニュー。メインは、イタリアを代表する肉料理「牛肉のタリアータ」。外はカリッ&中はジューシーに焼き上げる方法や、本格的な赤ワインソースをスピーディに仕上げる秘訣など、どれも試してみたくなること必至です。スイーツからギフト、酒のつまみにと幅広く楽しめる「カラメルナッツ」は、豊富なアレンジ方法も伝授。こだわりのTOOL情報や、タロアウトによるDL可能なレシピPDFもあります。

1.牛肉のタリアータ キンカン&チョコレート風味 赤ワインソース
2. スパイシーメープルカラメルナッツ

バレンタインに男性が料理を振る舞うって、今っぽくて素敵ですよね!

YOSHIKI & TAROUT


TAROUT(以下T)「年明けのハッピームードから一変、不安な状態が続いていますね」
YOSHIKI(以下Y)「この1年、人の温かみや絆の大切さを改めて実感した人が多いのはないでしょうか。普段は照れくさくて素直に感謝できない人も、手料理は想いを伝えるのにぴったり! ということで今回は、来るバレンタインを意識したおもてなしメニューを用意しました」
T「バレンタインに男性が料理を振る舞うって、今っぽくて素敵ですね! 楽しみです」
Y「メインは牛肉のタリアータ。タリアータとはイタリア語で“スライスした”という意味で、レアに焼き上げた肉を切って盛り付け、ルッコラやバルサミコ酢のソースとともに食べるのが定番です」
T「大好きです! ただ、肉って、大きければ大きいほど上手に焼くのが難しい印象。とくにタリアータは、焼き加減が重要ですし」
Y「もちろん焼き方もしっかり伝授します。ただしその前に、重要なポイントが2つ。まず、肉は必ず厚み2cm以上のものを使うこと。薄いとすぐに火が通ってしまい、焼き加減の調整が難しいんですよ」
T「おすすめの部位はありますか?」

Y「今回はヒレを使いますが、自宅のフライパンに収まるサイズであれば、好みの部位でOK。買った肉は、焼く前に常温に戻しておくことが2つめのポイントです」
T「肉は使う直前に冷蔵庫から取り出すものだと思っていました」
Y「冷蔵庫から出したての冷えた肉だと火が通りにくいですし、冷蔵庫の入れる場所によっても温度が違うので、レシピに沿って調理しても、レシピ通りに焼きあがらないんです。中までしっかり常温に戻すためにも、焼く30分前には冷蔵庫から出しておきましょう」
T「なるほど。勉強になります」

アルミホイルのリング


Y「いよいよ、焼き方です。中までしっかり熱を通し、ほどよい赤みを残すために欠かせないのが、休ませて余熱で熱を通す工程です。店ではほんのり温かい鉄板に置くことが多いのですが、自宅のコンロでこの絶妙な温度を作るのは困難。そこで、アルミホイルで作ったリングを使います。フライパンに敷いたリングに肉をのせれば、店と同じような環境が再現できますよ」

ステーキ


T「焼き色はもちろん、外はカリッと、中はジューシーな食感が最高です。赤ワインソースも、手軽なのに、しっかりリッチな味わいで驚きました」
Y「とろみのもととなるバターの代わりに葛粉を使い、煮込む時間を短縮しました。実は今、ミシュランの星がついたレストランのシェフたちが、こぞって葛粉を取り入れているんですよ」
T「おもしろい! キンカンとチョコレートのアクセントも効いていますね」
Y「糖度の個体差が激しい柑橘類は、ソースに混ぜると安定した味わいに仕上げるのが難しいため別添えに。また、赤ワインソースに風味とコクを出すためによく使われるカカオマスは、手に入りにくいうえに、苦味が強くて扱いにくい。なので今回は甘さ控えめのダークチョコレートを代用し、削って飾ることで、バレンタインらしさを強調しました」
T「デザートにナッツ、というセレクトも秀逸です。スパイスのエキゾチックな風味がクセになり、手が止まりません(笑)」

ナッツ


Y「ありがとうございます! 僕も作るたびあっという間に完食してしまう、大好物です」
T「メープルシロップでカラメルが作れるとは、新しい発見でした」
Y「カラメルは通常、砂糖と水をじっくり煮詰めて作るのですが、これが簡単に見えてかなり難易度が高いんです。すでにとろみのついた状態のメープルシロップを代用すれば、煮詰める時間も短縮できます。砂糖よりも風味が良く、まさにいいことづくし!」
T「なるほど。今回は中国のスパイスミックス“ウーシャンフェン(五香粉)”を使用しましたが、スパイスは他のものを代用しても良いのでしょうか?」
Y「もちろん! シナモンやカレー粉、ガラムマサラ、カカオパウダー、黒胡椒、パルミジャーノなども相性抜群です。クルミやマカダミアナッツ、ヘーゼルナッツ、ピーナッツなど、ナッツも変えれば、アレンジの可能性は無限大! ひとつのレシピでいろんな味わいが楽しめます」
T「お酒のおともとしてはもちろん、ヨーグルトやグラノーラに入れても美味しそうですね」
Y「アイスクリームに添えれば立派なデザートに。僕は、トーストに載せて食べるのも好きです」
T「自分で作ってこれほど気分が上がるのだから、作ってもらったときの喜びは計り知れない。パートナーとの絆が、より深まること間違いなしでは!?」

1. 牛肉のタリアータ キンカン&チョコレート風味 赤ワインソース

牛肉のタリアータ


【材料/4名分】
(牛肉のタリアータ)
牛肉(厚さ2〜3cmのステーキ用) 300g前後
塩                 肉の重さの1%(300gの場合3g)
オリーブオイル           約100g
キンカン            8個
ダークチョコレート         5〜10g

(赤ワインソース)
玉ねぎ     50g(約1/4個)
葛粉      3g
A
赤ワイン    80g
バルサミコ酢  40g
オリーブオイル 5g
※計125g

【作り方】
・赤ワインソース
1 Aを小鍋に入れて火にかけ、半分の量(約60g)になるまで煮詰め、火から外す。
2 玉ねぎはみじん切りにし、フライパンで辛味がなくなるまで炒める。※水分があるので油は加えなくてOK。
3 同量の水(約小さじ2/3)で溶いた葛粉と2を、1の小鍋に加えて、再び火にかける。混ぜながら中弱火で加熱し、白っぽさがなくなって透き通り、とろみがついたら完成。

・ 牛肉のタリアータ
1 牛肉を冷蔵庫から取り出したら、両面に塩をふり、常温で30分〜1時間置いて常温に戻す。
2 アルミホイルをねじり、高さ2cm、直径3cm程のリングを4個作る。
3 フライパンにオリーブオイルを入れ、煙が出るまで強火で加熱する。※オリーブオイルの量は、フライパンの大きさによって増減させる。フライパンの底全体に行き渡る程度が目安。
4 1を入れ、強火のまま両面を30秒ずつ加熱したら皿に取り出す。火を極弱火にし、フライパンに2のリングを入れる。上に牛肉を置き、2分間休ませる。
5 牛肉とリングを取り出し、3と同様に、煙が出るまで強火で加熱する。4の工程をもう1度繰り返す。
6 牛肉が焼きあがったらまな板に取り出し、1〜2cmの厚さにスライスする。
7 皿に赤ワインソースを敷き、6の牛肉を並べる。薄くスライスしたキンカンを添えて、ダークチョコレートをグレーター(おろし器など)で削りかける。

【POINT 1 赤ワインソースは重さを量りながら煮詰める】

赤ワインソース
ソースを計量
赤ワインソースは、途中、秤や計量カップでこまめに計量しながら煮詰める。「ソース作りに失敗すると、せっかくの肉が台無しに。途中でボウルに移して計量するひと手間で、レシピの味を正確に再現できます」(藤田さん)


【POINT2 肉をアルミホイルのリングに載せて休ませると、プロのような焼き上がりに】

調理風景
アルミホイルで作ったリングに載せて休ませることで、遠火の弱火を実現し、じっくり余熱が浸透。「肉全体にほどよく火が通り、外はパリッ、中はジューシーな焼き上がりに!」(藤田さん)


2. スパイシーメープルカラメルナッツ

スパイシーメープルカラメルナッツ


【材料/4名分】
ミックスナッツ(無塩)  200g
メープルシロップ     70g
塩            小さじ1/4
ウーシャンフェン     小さじ1/4

【作り方】
1 オーブンを150度に余熱する。オーブントレーに広げたミックスナッツを入れ、15分ローストする。
2 後ほど完成したカラメルナッツを広げられるよう、天板にクッキングシートを敷いておく。
3 フライパンにメープルシロップと塩を入れ、中弱火で加熱する。フライパンをまわしながら混ぜ、メープルシロップが濃く色づき、煙が少し出始めたらカラメルソースの状態。いったんフライパンを火から外し、1のミックスナッツを加え、木ベラでカラメルソースを混ぜ合わせる。カラメルソースが固まってきたら、フライパンを再び弱火にかけ、全体にまんべんなくカラメルソースがからまるまでしっかり混ぜる。
4 2で用意しておいたクッキングシートの上に、3を広げる。ナッツがくっついて固まりにならないよう木ベラで平らにし、粗熱がとれたら指で一口大にちぎり分ける。
5 全体にウーシャンフェンをふる。

【POINT1 メープルシロップは茶褐色になり、香ばしい煙が出るまで煮詰める】

カラメル
煙が出るまで加熱すると水分がしっかり飛び、カリッとした食感に固まる。「煙が出る前にナッツとからめてしまうと、粘り気が残ってしまいます。逆に、煮詰めすぎると焦げてしまうので、煙が出たら素早く火から外しましょう」(藤田さん)


【POINT2 粗熱がとれたら指で一口大に分ける】

カラメルナッツ
粗熱が取れたら固まる前に、指で一口大に分け、ウーシャンフェンをふる。「香りをしっかり楽しめるよう、スパイスは仕上げに加えます。湿気が多い場所に置いておくとカラメルソースが水分を含みベタついてしまうため、作り置きやギフトにする場合は、乾燥剤を入れましょう。黒沢の『シケナイ』がおすすめです」(藤田さん)


【今月のこだわりTOOL:『レピス・エピス』のミックススパイス】

レピスエピスのスパイス
「『レピス・エピス』は、自由が丘にあるスパイス専門店。無農薬や低農薬で作られた、ヨーロッパ基準のスパイスを厳選して取りそろえています。100以上のスパイスが並ぶ店内は、僕にとってのテーマパーク(笑)。味見をしながら、1g単位で購入ができるので、スパイス初心者にもおすすめです。ちなみに写真は、中国のミックススパイス“ウーシャンフェン(五香粉)”と、フランスの“カトル・エピス(4種のスパイス)”。ミックススパイスは店によってブレンドが異なるのですが、ここのものはどれも絶品! 通販サイトもあるので、ぜひチェックしてみてください」(藤田さん)
http://www.lepiepi.com/


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タロアウト作成「ラグメシ・レシピ」
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ラグメシ
藤田承紀 / FUJITA YOSHIKI
(プロフィール)
福祉レストラン「らんどね空と海」シェフ。イタリア・トスカーナ地方のレストラン「IL PELLICANO」や、ローマの老舗「AL CEPPO」にて修行。帰国後は「食卓に笑顔を」をモットーに、自然農法、有機農法による野菜作りをしながら活動を開始。野菜料理を得意とし、ビーガンや各種アレルギーに対応した料理教室、ケータリング、レシピ開発も行う。 著書に『野菜のスープ』(主婦と生活社)、『揚げる焼く 野菜のチップス 果実のチップス』(文化出版局)がある。
ラグメシ
タロアウト / TAROUT
(プロフィール)
キャラクターアーティスト。ひとつひとつに愛情あふれるストーリーを設定して誕生させる作品が、国内外から絶大な支持を集める。これまでディオールやフェンディ、ポール・スミス、ナイキなど、名だたるブランドとコラボレート。また、現在『VOGUE GIRL』で大人気連載中の「しいたけ占い」のキャラクターデザインを担当。運動を始めてから健康を意識する中で料理に目覚め、藤田氏とフード&デザインユニット「LUNNY’S VEGGIE」を結成。2017年、「未来の笑顔をシェアする」とコンセプトに活動をスタート。

題字デザイン/タロアウト 撮影/野頭尚子 文/中西彩乃 構成/横山直美(cat)

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