無人配送が普及するのは10年以内?

無人倉庫、無人機(ドローン)無人運転車、無人倉庫、配送ロボットなど「無人科学技術」の発達は、ネット通販、フードデリバリーサービスに大きな影響を与えている。スマホ操作一つで、あらゆる商品が手元に届く。どこにいても新しい生活スタイルを可能にしてくれる。ドローンは、山村地区における宅配の最後の1キロを解決する。無人運転車は大都市の最後の1キロを解決し、配送ロボットはマンションの中へ進入していくだろう。

無人配送の発展はどこへ向かうのか?ニュースサイト「今日頭条」が分析記事をもとに探ってみよう。

ネット通販大手の取組み

まずネット通販大手の取組みから見てみよう。

ネット通販首位のアリババは、杭州市余坑区のアリババ西渓園区において、自主開発した末端配送ロボット「小G」の運営を開始して1年になる。さらに室外長距離版の「小Gプラス」室内版「小G2」が一定規模の量産に入っている。小G2は、事務所内までの最終配達が可能だ。小Gプラスは、配送途上で貨物の積み替えも可能となっている。

2位の京東は、2016年にX事業部を設立し、ここで無人倉庫、無人機、無人運転車、無人超市(スーパー)の4大研究開発を統括している。

2018年2月には、「陝西省無人機航空物流多式聯運創新視点企業」となり、西安市に、無人運転車、ドローンと無人倉庫のシステムを導入した。そして185カ所のドローン発着場とともに、無人スマート配送ステーションを建設した。無人配送車の実験は大学構内で行っている。

この西安と江蘇省・宿遷市では、すでに定期的なドローン配送業務を始めている。これは宿遷市にある「京東全国無人機運営調度中心」が運航の指揮を採っている。

ネット通販3位の蘇寧易購でも、同じように無人運転車、ドローン、配送ロボット連携による“最後の1キロ”配送を、浙江省、安徽省の農村モデル地区ですでに実現させている。

フードデリバリー宅配便の分野でも

物流業、フードデリバリーサービスなどの分野でも、先進的企業は、無人配送へ大きく足を踏み入れている。

フードデリバリーサービス2トップのひとつ餓了麼(ウーラマ)は、配送ドローン、配送ロボット「万小餓」の研究開発を続けている。無人機器は、即時配達を目指すこれからのチームには、欠かせない戦力と認識している。しかし、調理済み食品をドローンで運ぶには、使用できる範囲の制約が多い。それに突発する事象の影響を受けやすい。

宅配大手の順豊は、2017年に水陸両用ドローンを実験している。そして今年2月には、国務院と中央軍事委員会とが「湖北卾州民用機場」の新設に同意した。これは順豊のための貨物専用の空港である。そして大型、中小型の新開発ドローンをどんどん隊列に加えていく。やがて見たこともないほどの大規模編隊に達するはずである。

先行投資は実を結ぶのか?

中国の宅配貨物量は莫大で、2017年は400億個、1日1億件を超えている。これを効率よくさばくには、従来の労働集約型モデルでは不可能だ。無人物流を研究し、経験を積み、普及させていく以外に方法はない。

京東X事業部のドローン部門トップによれば、解決すべき課題は多く、とくに航行時間、安定性、積載重量の3つは突出した問題だという。ドローンによる小口配送のコストは高く、将来は無人運転車に取って替わられるかも知れないともいう。

これに対し世界最大のドローンメーカー大疆(DJI)は、電池が最大のネックという。容量だけでなく、合理的電力配分や、どのような効能を優先するのかも課題としている。

中国の無人配送は萌芽期にある。投資に見合うリターンは得られるかどうかわからず、政策上のリスクも高い。技術の進歩と需要を常に考察しつつ、進まなければならない。誰も将来は読めていないのである。政府8部門が連合で公布した「無人駕駛航空器系統標準体系建設指南2017-2018年版」の起草者の1人は、技術の成熟度から見て、無人車が走り回り、ドローンが本格投入されるには10年かかる、と発言している。

その当否はともかく、中国では大手各社が莫大な投資をして、物流の技術革新に努めていることは確かである。

これらの巨額投資が実を結ぶのは、いつ頃になるだろうか。(高野悠介、中国貿易コンサルタント)

文・ZUU online

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